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めんどくさい奴がやってくる

どうもこんにちは。
もともと私は面倒臭い正確ではあるのですが、人に物を伝えるということに関して様々シチュエーションから学ぼうとしております。
例えば、「人志松本のすべらない話」。ここからでも「情景を伝える話芸」のようなものを自分なりに消化し学んでいる(つもり)です。

・・・で今回めんどくさいにもほどがありますが、先日のTHE MANZAI2019にて披露された千鳥の漫才がどうしても頭から離れないのです。見た方はいらっしゃるでしょうが、「開いとる店は開いとるけど、閉まっとる店は閉まっとる」というやつです。

このネタは非常に僕の頭の中に残っています。びっくりするくらい「開いとる店は開いとるけど、閉まっとる店は閉まっとる」が残っています。

ただ、このネタ、いわゆるボケが普通行う「理不尽なことをいう」ではないのがすごい。「開いとる店は開いとるけど、閉まっとる店は閉まっとる」はびっくりするくらい普通のことです。千鳥のこれまでの漫才でいうと、

旅行の予約をとるのに何度も「智弁和歌山高校野球部80名」と言われる
ゴルフクラブを通販で頼むのに、何度言っても「炙り鯖寿司」と言われる
タクシーに何度乗っても「ブルーベリー畑に連れていかれる」

これは間違いなく理不尽です。この理不尽が笑いになりさらに繰り返すことで増幅するという流れ。しかし今回の「開いとる店は開いとるけど、閉まっとる店は閉まっとる」は普通のこと。ネタ中も言っていますが「何もおかしいことをいいよらん」のです。

なのに、今回すごい面白い。これはまさに話芸の最たるもの。千鳥の真骨頂でしょう。今回のネタは新喜劇のような笑いが途中から起こっていたようにも思うのです。どういうことかといえば、それは「期待」です。

新喜劇で演じられるお芝居は都度異なりますが、そこでのギャグやネタは何度も見たことのあるものです。古くは、チャーリー浜さんの「ごめんくさい」、島木譲二さんの「チンチカポッポン」。見ながらそれをいうのがわかっていて「くるぞ!くるぞ!きたー!」というような笑いです。よく芸人さんが言われている笑いは「緊張と緩和」というのがありますが、この「くるぞ!くるぞ!きたー!」のものは少し違うのでしょう。

もともと千鳥の漫才は「期待」の要素が多いものだったと思います。ただその中にも「理不尽が」ありました。今回完全にその「理不尽」がないのが本当にすごいし新しい感じがしました。

今回「開いとる店は開いとるけど、閉まっとる店は閉まっとる」を何度もいうわけですが、ふと「あれ?何かに似てる」と思ったのです。なんだと思います?

僕が似てるなと思ったのは、化粧品や健康食品のインフォマーシャルの構成です。「今ならもう一つ付いてくる!」とか「ちょっと待ってくださーい」とかのあれです。なっがーいCMとかで何度も「今なら!」的なオファーが連発しますよね。似てませんか?・・・でそこで感じわけです。「くどい」と思うのと「期待」になる差はどこだろう・・と。だって、インフォマーシャルでは、「くるぞ!くるぞ!きたー!」はないわけですもんね。ただ、印象として「プラス」か「マイナス」というのは大きいですからなんだろうなと(こういうところが面倒臭いんですがね)

まぁ思うのが漫才を見る(笑いにくる)という姿勢がある、つまり目的が明確化された状況でのコンテンツ閲覧の場合と、いきなりCMで入り込んでくるインフォマとの違い?
いくらコンテンツが面白かったとしても「開いとる店は開いとるけど、閉まっとる店は閉まっとる」と言われたとしてもあの漫才をみて「ラーメン屋に行く人はいない」わけですから、目的をベースにするとおかしいのか。

別に何か結論が出るわけではないのですが、勝手にそういうところを自分の普段の仕事へ強引にアプローチしてみたら何か閃くことがあるのかななんて思うわけです。

今回で言えば、要は「どうやったらマイナスの印象を持たせずに伝わるか」ということです。あえてこういうのは、「プラスの印象を持たせられる」ではなく「マイナスの印象を持たせない」というのを意識したいからです。

情報の伝わり方は、やはり面白いと思います。答えがでるものではないですが、やはり話芸の達人達のアウトプットしかもテスト的なアウトプットも含めて感じてみると勉強になることが多いなと思いますし、なんでも勉強にしてしまったほうが特なような気がするのです。

・・・とめんどくらい奴がやってきましたとさ。


もし気に入ってもらえたら嬉しいです。情報の発信とコミュニケーションについていろんなチャレンジをしていきます。どうぞよろしくお願いします!