1~ドリームダイブ

VR(バーチャルリアリティ)の普及によって大きく変わってきたゲーム業界にさらに革新的なものが飛び込んできた。

DD(ドリームダイブ)といわれる夢の共有である。

共有といっても他者の夢の世界に入れるとかそういったものではない。

要は自分がみた夢に条件付けをし、それを他者へ渡すことで似たような夢を見ることが可能になったということである。

例えば空を飛んでいる夢であればこんな感じ

/重力無し

/加速 自由意志

このように条件式をマクロのように組むことで他者と共有できるのである。

この条件式は電気信号であり、新しい条件の信号が発見されるたびに随時公開され、各人が自由に作る夢の幅を広げ続けている。

開発者は日本人であり、夢学研究所という研究所で夢についての研究をしていたが、あるとき特定の行動に対しそれぞれ共通の微弱な電気信号があることを発見する。

それがDDの元である。

DDの公開後急速に普及し、1年後の現在先進国での普及率は60%といわれている。

これはかつてのiPhoneに迫る勢いである。

だがDDがここまで普及した背景には夢学研究所が試作機であるDD本体の開発資料を全て企業・個人に公開したことが大きいだろう。

当時夢学研究所はDDのハード開発を放棄したとみなされたが、狙いは別にあった。

事実、夢学研究所はDDのハードに関しては試作機以降なんの開発もしていないにも関わらず現在その企業価値は世界でもトップクラスに入るといわれているからだ。

夢学研究所の収益源は特許によるものももちろんだが、その多くはクラウド上で提供するDDのプラットフォームからによる。

ユーザーはこのプラットフォームを利用し、新しい条件式の取得や組み立て、公開、販売を行うことができる。






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