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映画

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公開中の映画評、過去作とかもたまに書く。
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2022年2月の記事一覧

B級映画かと思いきや、メッタメタのメタ映画!!【ギャラクシー・クエスト】

 この『ギャラクシー・クエスト』という映画、以前からツタヤ発行のアニュアルマガジンなんかで、いろんな人がおすすめしてたんで、すごく気になってはいたんですが、ずーーっと後回しにしてきました。  それはなぜかというと、どれだけ面白い面白いと言われても信用できないこのチープさ加減。わざととはわかっていても、それを耐えられるか心配なほど。やっぱりSF映画でチープな作品って見てられないじゃないですか。実際、宇宙の戦闘シーンはほとんどないうえに、20年以上前(当時)の『スター・ウォーズ

『ドライブ・マイ・カー』とは、ビートルズの『ラバー・ソウル』である。

 つい先日、『ドライブ・マイ・カー』についての記事を書いたんだけれど、未だに書ける余地がたくさんある。  この記事で、『ドライブ・マイ・カー』は、ビートルズの"Drive My Car"という曲からきている、ってことはすでに言った通りである。  この曲は、1965年12月3日に発売された、ビートルズの6枚目のオリジナルアルバムである『ラバー・ソウル』の1曲目に収録されている。  この『ラバー・ソウル』というアルバムは、ビートルズがフォーク・ロックに挑戦した時期の傑作で、

"HOMESTAY"批評:日本初のAmazonオリジナル映画はどうだったか?

 先々週の2月11日に、日本初のアマゾンオリジナル映画として配信がはじまった『HOMESTAY』。  原作は、森絵都の小説『カラフル』(1998)であり、今までこのバージョンを含めると3度も実写化されている。  3度目の実写化となる今回では、様々な設定がきわめて現代的なものに変更されている(らしい)。原作は読んでいないのでその辺はネット情報頼りなんですけど…  僕は、当然、当然なんですが、助演の山田杏奈さん目当てに見てしまいました。それじゃあ、感想を簡単に言ってしまいた

『ドライブ・マイ・カー』/世界に通用する日本映画として、夢を託したい。

 『ドライブ・マイ・カー』は、去年の8月に劇場公開された。  後に、カンヌ映画祭での各賞の受賞や、ゴールデングローブ賞の受賞、そしてアカデミー賞のノミネートなど、近年の実写日本映画ではありえないほどの賛辞を受けている。  僕はこの映画の公開当時、「村上春樹原作か…パスで…」と、かなりナメた態度を取っていたが、(『ノルウェイの森』があまり好きではなかったので)しかし、今、その態度を心から反省したい。  『ドライブ・マイ・カー』は、すごい映画だった。これから先ずっと残ってい

『フレンチ・ディスパッチ』を"分かったつもり"にならないために。

 ウェス・アンダーソン監督の映画、僕はあまり好きでない。  スタンリー・キューブリック並みの、洗練された映像づくりや画角、そして計算し尽されたあの世界観。  どうしてもあの「無駄がない感じ」が気に入らない。  さらにはワンシーンごとの情報量も多く、一瞬ですべてを脳内に叩き入れなければならないのかと思ってしまう。見るだけですごく疲れる。  …とは言いつつも、この『フレンチ・ディスパッチ』の他に、『グランド・ブタペスト・ホテル』しか見たことないので、あまり大口は叩けないの

結局、みんなコイツになりたいんだろ?【映画:ビッグ・リボウスキ】

 最近、見る映画見る映画全部が名作ばかりで、そろそろ『スター・ウォーズ:エピソード9』レベルのゴミ映画を引いてしまいそうでおびえています。たいがです。本日もよろしくお願いします。  今日は、ずーーっと見たいと思っていた映画、『ビッグ・リボウスキ』(1998)でございます!!  犯罪映画の巨匠、コーエン兄弟の第6作目となる本作。あの有名な『ファーゴ』の翌々年に公開されたため、映画製作費もファンと批評家の期待も膨らみまくっていたが、なんと興行収入と当時の評価は散々だったらしい

本気出せば、君も好きな芸能人とデートできるかもしれない:『デート・ウィズ・ドリュー』評

 やっぱりね、みなさん好きな芸能人とおでかけしてみたいんじゃないですか。「お付き合いしたい」なんておこがましいものではなく、単純に「目の前に座っている」という事実だけで十分なはず。  そんなことを思っていると、こんな素敵な映画に出会いました。  そう!『デート・ウィズ・ドリュー』ですよ!!  もはやドキュメンタリー映画界では伝説の一本ともなっているこの作品、聞いたことあるよ、なんて人もいるんじゃないかい?  内容は非常に明確。  そう、あの大女優、ドリュー・バリモア

見てて超ひやひやする青春映画『エンパイア・レコード』を見たぞ!!

 最近、「あーあ、めちゃくちゃくだらない映画でも見て、人生の貴重な時間を無駄にしたいな~」と思ってたところなんです。ちょうどよくこんな映画を見ました。  厳密には、割と面白かった。なので、評価は星3.7にしました。  『エンパイア・レコード』は、1995年公開(日本では1996年)のアラン・モイル監督作品。この監督、まったく知らなかったんだけれど、彼のフィルモグラフィでは他にも、"Pump Up the Volume"(1990)という映画が有名らしい。これも青春映画らし

ここで自論、映画版『架空OL日記』とは、バカリズムの"アレ"である。

 昨日ね、ついに映画版『架空OL日記』を見ましたよ。  この『架空OL日記』ってのはもともと、バカリズム氏が2006年からOLになりきってブログを書いたものが書籍化され、ドラマ化され、そして今回の映画化にまでつながった、と。ちなみに僕はドラマ版から見始めている。  …とは言ったものの、僕がこの『架空OL日記』シリーズにどっぷりはまり込んだのは、決してバカリズム氏の才能に惚れ込んだからというわけでもなく、ただ単に女優の臼田あさ美さんが出てるから見たんです。長い間めちゃくちゃ

アカデミー賞2022、個人的に気になった批判まとめ

 さぁさぁ、今年も発表されましたよ!!  アカデミー各賞のノミネート作品たちがね!!  僕はアカデミー賞を前はすごく楽しみにしてました。  ただ、ハリウッド映画業界の闇を一般市民ながらに見てしまってからは、それほど熱意をもって見ることもできず…  今年なんかもあれひどいですよね、アンセル・エルゴート。あいつ、未成年に性的暴行を意図的に行って、しまいにはそれをフルシカト。とんでもねぇ悪党だよ、ほんとに。  しかもそいつが出てる映画『ウェストサイドストーリー』の監督の

YouTubeで学ぶ、ホラー短編入門

 最近、YouTubeでホラー短編をよく見てる。  あまり映画を見る時間がないから、短編はすごく見やすい。  ということで、超時間がないので、YouTubeで見られるおすすめ短編ホラー作品をのっけるだけのっけてしまおうと思いますう。  近いうちにレビューもしようかな!  生まれてはじめて見たホラー短編はこれでした。  そんで、最近ハマっているホラー短編専門チャンネルがこちらの 最近、YouTubeでホラー短編をよく見てる。  あまり映画を見る時間がないから、短編は

今日も最低な映画を見て人生の貴重な時間を棒に振ってしまった。

 今日は大学の課題で使おうと思った映画を2本見た。  その共通点が「チャイナタウンが舞台」ということ。  1つ目の映画が『イヤー・オブ・ザ・ドラゴン』2つ目が『ゴーストハンターズ』。タイトルだけ聞くとどちらもクソ映画感満載だが、その予想通り、どっちも完全にゴミだった。見なければよかったと開始10分で思った。  よってこの記事は、僕だけが損をするのが癪なので、これを読んでいるみなさんにも時間を無駄にしてもらおうという算段である。そして、叶うならば、これらの映画を見てもらっ