SEED FREEDOMが切り開いたSEEDシリーズの未来

劇場公開中のSEED FREEDOMの3回目を観てきました。
放送当時SEED DESTINYを見ていた自分の映画の感想をネタバレは避けつつお気持ち表明し、そして2週間経って見えてきた映画外の展開、そこからさらにこれからのSEEDシリーズの未来を考えていきます。

1.映画の感想

ネタバレを避けて公開3日目に観た1回目。席が空いていなく端っこで観ましたが、エンディングが流れる興奮の中、終わった瞬間に私の手は自然に拍手(音は出さず)が出ていました。
すぐにもNOTEに感想を書こうと考えましたが、2005年にSEED DESTINYを観てから19年。本放送だけでなく、プラモデル、関連する外伝、連合VSザフト、スパロボ・・自分の人生と長く付き合ってきたこの作品について、自分の思いを簡単に言葉にすることはできませんでした。これはもう少し熟成させたいな、と。
そして翌週に弟を誘い2回目、さらに1週間経った今週末、爆発シーンで席が揺れたり着水シーンで水が出る体感型の4DXでの上映が始まりましたので、友人を誘って3回目をそれぞれ観ました。気づけば毎週末SEED FREEDOMを観ています。
さすがに今週末は観る予定はありません。
誰か一緒に行く人が他にいたり、非常に魅力的な入場特典があったり、あるいはドルビーシネマとやらで高音質を体感したければあと数回行くかもしれませんが・・

映画の感想としては毎回違って、大興奮と感動で終わった1回目、落ち着いて音楽や登場人物を見直した2回目、そして4DXを体感しつつ映画の楽しむポイントを踏まえた上で見た3回目・・いずれも毎回新しい気持ちで飽きはなく、福田監督が「7~9回は楽しんでみれる」と話す通り、良いエンタメ作品だと思います。

対象としてはSEEDを見たことがある人で、まだ観ていないというなら"必ず"勧めますね。
シリーズを知らなくても楽しめる!と映画の広告なんかでは言ってますが、SEEDと知り合い、人生を過ごしてきた人と同じ量の楽しみは味わえません。
1回目に同じ劇場にいたお客さんは、私と同じくSEEDと長年付き合ってきたような人達は揃って満面の笑みで「人生で1番面白い」「自分の中で"面白い"って言葉の定義が変わったわ」などと話す一方で、見た目的に若そうな方(声優さんのファンとかかな?)はそうではなかったのが印象的でした。

そういう意味では非常にターゲットを絞った映画なので、今大ヒットでガンダム映画の最高興業収入だというのは、それだけ当時のガンダムSEEDの熱を物語っていると思います。

2.シリーズの展開

さて、公開から2週間経った今、アニメディアやニュータイプ、PASHといったアニメ誌の表紙が揃ってSEED FREEDOMだったり(当時そんな時代だったな懐かしい)、公開翌週にはさっそく映画機体のプラモデルやフィギュアの情報が公開されて、予約は一瞬で完売したり(当時もそうだったな懐かしい)、西川貴教さんやSee-Sawさんの曲が配信アプリのチャート上位に君臨するなど(当時も(略、
アニメ誌、プラモフィギュア、音楽といった様々な部分でSEEDシリーズの復権が始まっています。第三次SEEDブームといったところでしょうか。
ゲームでも全国のゲームセンターで展開しているエクストリームバーサス2オーバーブーストやアーセナルベースでSEED FREEDOMの機体が早くも実装、モンスターストライクとのコラボが発表されるなど動きが進んでいます。

おそらくここまでは事前に決まっていたものでしょうから、映画のヒットを受けての展開はこれからです。夏までにガンダムエースで「SEED FREEDOMの裏側を描く!」漫画が始まったり、SEED~SEED FREEDOMまでをまとめた何かしらのゲームも発表されそうです。『水星の魔女』と一緒に、ジージェネやスパロボも出るなら出るでしょう。映画はキラ役の声優、保志総一朗さんのおっしゃっていたように『SEEDの再スタート』であり、これからです。

3.SEEDシリーズのこれからは

2006に発表された映画は、本来『フリーダム強奪事件』を描くOVAとセットに、00とともに展開される予定でしたがお蔵入りになり、そこから10周年事業の2012年のSEED HDリマスターをはさみ、2017年に再び映画の動きが再始動したということです。
SEEDは中国にもファンが多いシリーズということもありますが、SEEDの映画を実現させたのは1番は関連商品を買い支え続けて「SEEDはまだカネになるな」と思わせたファンの粘り勝ちでしょう。
気になるのはこの映画のヒットで、SEEDの映画の次の動きは起きるのか?
鍵を握る福田監督は上記の映画の前日譚となるOVA企画についてはシナリオも既に出来てあったので乗り気ですが、さらにその先は明らかにしていません。
シリーズを共に作ってきた奥さんである両澤千晶さんが亡くなっており、お一人でSEEDを作るつもりがあるのかどうか・・。しばらくは海外からの出資を受けているロボアニメ「グレンダイザーU」の監督としてのお仕事に全力でしょうし。

ただ『ファーストガンダム』が守ってきたガンダム映画の1番を更新したというのは、ブランドを支えていくという責任も伴います。
おそらく次は18年後ではなく、6~7年後にSEED世界の続きは見られるのではないでしょうか?

個人的にSEED FREEDOMの黒幕的存在であるアウラ女王(CV:田村ゆかり)ははっきりと死亡シーンが書かれておらず、生き延びている気がします。彼女と今回は出なかったCV:関俊彦さん的な存在が結びついて…と妄想が広がりますね。今回終結を見たキラとラクス、アスランとカガリらのストーリーが続くかどうかは分かりませんが。

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