現役ドラフト終了。巨人の未来を占う世代問題

現役ドラフトで巨人はヤクルトに北村内野手が移籍し、阪神から馬場投手を獲得しました。年末ということでしばらく補強の話はなく、あとは外国人2~3人を加えてキャンプに入る形でしょう。
こうして選手の出入りが一段落した今、巨人の来季の戦力ってどうなんだろう?阿部巨人の今後の見通しはどうなの?ということを在籍選手の世代から考えて、お気持ち表明したいと思います。

なぜ世代で見るかというと野球は野手9(8)人、投手は完投が少なくなった今2~4人が1試合に必要なことを考えると、スーパースター1人で勝てる競技ではなく、いかに戦力をこれというタイミングで揃えるかというものだと認識しています。
よく言われるのは巨人は27~32くらいの脂が乗りきる世代の選手層が壊滅しているためにこの3年程成果が出ていないということですね。
今回は世代を4年ずつ4つの区分に分けて紹介します。

巨人大学(18歳~22歳)


高卒ドラフトで入団してきた選手。さすがに即戦力という扱いではないですが、4年目の選手に「今年は大学の同級生も入団してくる」と話されるように、4年以内に何かしらの結果を残すことは求められています。

18歳(2023高卒ドラフト)
 0人(育成4)
今年のドラフトで入団する世代。育成ドラフトのみ指名したので支配下はゼロです。

19歳(2022高卒ドラフト)
1人(育成9)
ネクスト黄金世代。支配下にいるのは競合ドラ1の浅野のみですが、2022年の育成ドラフトで指名した8位の高卒の選手は粒ぞろい。また今回は外国人選手は省いてますが、巨人が中学卒年齢で青田買いしたティマもこの世代です。来年二軍の主力となりどんな成長を見せるでしょうか。

20歳(2021高卒ドラフト)
2人(育成7)
石田、代木、そして育成の京本という3投手に期待がかかる世代。一方で来年で3年が経つため、ラストイヤーという選手も出るかもしれません。

21歳(2020高卒ドラフト)
2人(育成4)
若手主体とはいえ日本代表に選出されたスター候補秋広の世代です。来年大卒が入ってきますが、育成選手4位はどうなるか。

22歳(2019高卒ドラフト、2023大卒ドラフト)
5人(育成1)
今年で大卒の西舘くん(と育成の三浦くん)が加わりました。二軍では最高級の投球を見せる井上くんが来年どうなるかは巨人の今後を占うでしょう。1つ上が超豪華。


若手(23歳~26歳)


高卒ドラフトで入団し4年生き残り、大学生が合流した以降の世代。27歳まではそれまで結果を出せていなくとも一軍でいきなり活躍することもあるイメージです。

23歳(2018高卒ドラフト、2022大卒ドラフト)
9人 (育成1)
黄金世代。支配下人数9名は最も多く、その質もエース戸郷、代表ショート門脇と巨人の中心になってる世代です。なお原前監督が就任して初めての仕事が2018高卒ドラフトでした。

24歳(2017高卒ドラフト、2021高卒ドラフト)
7人(育成4)
来年一軍での真価が問われる世代です。大勢、赤星、菊地といった右腕と即戦力新人の佐々木、泉口がどう1年通じて働けるのか?

25歳(2016高卒ドラフト2020大卒ドラフト)
5人(育成4人)
戸郷と並ぶ主戦投手、山崎伊織の世代ですが、その他は平内や大江など「うーん」という感じ。メジャー挑戦の山本由伸の世代という事実が余計そう感じるのかも。

26歳(2015高卒ドラフト2019大卒ドラフト)
1人
オコエの世代。巨人に限らず、日本球界的に谷間と呼ばれる世代です。

中堅(27~30)

上でも書きましたが、巨人が弱い世代であり、他球団では主力になっている世代です。

27歳(2014高卒ドラフト2018大卒ドラフト)
6人(育成1)
日本を代表するバッターに成長した岡本の世代。かつてこの世代を中心にしようと香月らを他球団から補強したのですが、うまく行きませんでした。トレード加入の泉、新人の森田もこの世代。

28歳(2013高卒ドラフト2017大卒ドラフト)
2人
在籍は現役ドラフトで加入した馬場、トレード加入の高橋礼の2人。2013年時は和田、田口、奥村、平良と小林以外高卒というドラフトをした世代だったのですが。

29歳(2012高卒ドラフト2016大卒ドラフト)
3人
日本のスポーツ史を塗り替えた大谷世代。日本一になった阪神は大山、近本などこの世代を主力にしようと長年準備してきてたように思います(恐らく藤浪ドラフトから?)
巨人で在籍してるのは吉川、松原、畠。

30歳(2011高卒ドラフト2015大卒ドラフト)
6人
中川、今村、重信、若林、増田大といわゆる93年世代。ここに桜井、メルセデス、山本、田中俊らがいました。
2019の原巨人はなんとか彼らを活用し優勝しましたが、世代の人数が多いだけではダメという感覚になります。

ベテラン(31~)

巨人の2つ目の主力層。菅野、坂本、丸、梶谷らがいます。投手が不自然なまでにいないのも特徴です。若手ばかりでベテランがいないため良いときはいいが、悪くなると立て直せないという日本ハム野手みたいな感じです。年齢と人数、名前だけ載せましょうか。
31歳 2人 高梨 大城
32歳 1人 近藤
33歳 育成1 立岡
34歳 3人 菅野 丸 小林
35歳 2人 坂本 梶谷
39歳 1人 長野

まとめ

まとめてみると巨人がここ3年結果がでなかった理由を叩きつけられたようで辛くなります。
今22歳~25歳の4つ世代に26人の支配下選手がいるため、この世代が若手から中堅になる頃が巨人が今の状態から抜け出せてるかですね。
一方で彼らが今の97年世代のように「人数は多いけど、中心選手がいない」となってしまうと今が坂本菅野丸らのベテラン層がいなくなり、その代わりが重信増田畠になってる分キツくなるでしょう。

まぁ来年は優勝は厳しいと言わざるを得ません。そこで
「今焦って補強しても意味がない。2~3年後が勝負だ。その時はしっかりFAにも参戦しよう」
なら良いのですが、由伸監督時代の2016に山口俊、陽岱鋼、森福、吉川光夫らを獲得したように、優勝出来ずにオーナーに怒られて慌てたフロントが史上最大の補強とかやらないといいのですが。

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