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主演は俺 【 ライアンマークス・リベンジミッション 】(PSVR)

俺がアクション映画の主人公!

熱い銃撃戦に息を飲むカーチェイス…そんなアツいシチュエーションは映画だけでなくゲームの中でも10年以上から体験できる当たり前のモノとなった。だけどそれは全部画面の向こうの話。
これからは自分自身がアクションゲームの主人公ライアン・マークスを演じる出番が来たのだ。そう、PSVRを使って!

開発はあのVR Worldを作り、作中ゲームの名作「ロンドンハイスト」を制作したロンドンスタジオだ  。本作「ライアンマークス リベンジミッション」はあのロンドンハイストを超ボリュームアップさせ、一本のゲームに仕上げている。

本作はガンアクションを主軸に置いたアクションゲーム。
握ったモーションコントローラーという銃を向けて目の前の標的に向かって撃った時の感覚は、画面の向こうを撃っていたガンシューティングの進化系と言っていいだろう。
今まで視界にはゲームセンターや自分の家の中といった現実が存在していたが、今PSVRを装着した自分の目の前に映るのは荒れ果てた戦場だけだ。

これもこれで危険な遊戯

プレイヤーである自分は本当に戦場にいて、銃を持って、人を撃ち殺している。そんな感覚を本作はこれでもかと味わえる…それってだいぶ危ないんじゃないか???って気分にもなるが
…まぁ細かいことを気にしたらキリがないし、まぁアクション映画の俳優にでもなった気分で楽しむのが吉だ。ゲームなんだコレは。割り切ろう。それくらい凄いのだ。

しかも本作は二丁拳銃はもちろん、手榴弾を口でピンを抜いて投げたりとアクションも増えている。胸に付いたマガジンを取って銃をリロードするアクションも相変わらず面白い。
武器もハンドガンやサブマシンガンはもちろん、スナイパーライフルや、ショットガンなど両手持ちの武器の種類も増えている。
更に銃に付けるアタッチメントとして照準器の登場でさらに当てやすく…ならず、なんと狙いをつける時は本当に片目を閉じないと照準がちゃんと合わないようになっている。おかげで当てるまでちょっと一苦労だが、面白さとモノホン感はバッチリだ。

それに本作の目玉は銃撃戦だけじゃない。
高いビルを己の腕だけで登ったり、高い高度からパラシュートで滑空したり、目の前で大爆発が起こったり、映画でしか見ないデカい通気ダクトを通ったりと普通ならアクション俳優しか体験できないような迫力ある視点の出来事を、これでもかと体験させてくれる。
他にも美術館のステージでは様々な操作や視点の遊びなど相変わらずVRの面白さをデモンストレーション的に見せてくたりと、本作もある意味ではVR Would2と呼べるかもしれない。

意外とシビアな展開

さてそんな本作だけどストーリーはVRゲーム特有のライトな雰囲気とは裏腹に、アクション映画の如きハードな展開。家族でマフィアに対抗して破壊工作を仕掛けるところまではいいけれど、まさかの次々と目の前でショッキングな展開を見せられるとは恐れ入りました。
おかげでプレイヤーがやらされてることは終始わかりやすく復讐なんですよね。
しかし最後には取ってつけたような続きを思わせる、巨大な組織の陰謀が絡むよくある終わり方でちょっと残念。

あと銃の種類は後半に行くにつれて増えていくけど操作の扱いは難しく、特にポンプアクションが必要なショットガンや反動の大きいアサルトライフルなど両手で操作が必要な武器の扱いはかなり難しかった。
その代わり序盤で手に入るサブマシンガンがとにかく扱いやすく、威力もそこそこ強いため終始僕はサブマシンガンで遊んでいた。むしろサブマシンガン以外はカッコいいけど使いたくないぜ!
それとモーションコントローラーを使う特性上、プレイヤーは任意の場所にしか移動できないのはちょっともどかしい。まぁ本作をガンシューティングと考えれば自然なんだけどね。

あとスピード感のある激しいアクション展開のおかげで結構目が疲れるし、モーションコントローラーを終始動かしまくっているので腕もクタクタになります。ゲームを夢中で遊んでいる時は忘れてましたがVRゴーグルを外し、現実世界に戻ってきたときには結構な疲労感がドっと押し寄せてきてビックリ。おかげで寝る前にプレイすればぐっすり眠れるぞ。

そして本作はストーリーモードの他にも射撃訓練からなんと音ゲーまで様々な遊びが楽しめるミッションモードがあり、こちらはこちらで遊びごたえたっぷりの内容になっている。
特に音ゲーはリズムに合わせて的を撃っていくタイトーのミュージックガンガンを思い出す作りだ。(だけどロンドンスタジオは絶対知らないだろうな...)
他にもストーリーモードにはアイテムコレクションなどやりこみ要素も多く含んでおり、なかなかのボリュームを備えていたりもする。VRのゲームでこんなにボリュームがあるのはかなり嬉しい!

そんな訳で武器の扱いやすさなどにムラはあるけれど、VRゲームとしてはかなりのボリュームで贅沢に楽しめる一本になっています。
PSVRを持っているなら買わなきゃ損な一本だ。


DATA

ライアン・マークス リベンジミッション
発売:ソニー・インタラクティブエンタテインメント
開発:SIE London Studio
対応ハード:PS4 (PSVR専用)
発売日:2019年5月30日
ジャンル:アクション、アドベンチャー、 シューティング、VR



映画鑑賞と積みゲーの資金となります…たぶん