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穴の底の世界で 【 UNDERTALE 】 (PS4)

みんなが幸せになれる道へ

穴に落ちて行き着いた場所はモンスターだけがいる世界。主人公の人間が地上の世界に戻るため…今、冒険が始まる。かなり評判の良い本作…いや、尋常じゃない評判の良さだ。僕も複数の友人から激推しされていたので恐る恐るプレイ。

しかし本作のビジュアルはクラシカルなRPGのようだ。モンスターと戦闘をし、レベルを上げ、ボスを倒す。モンスターの攻撃が弾幕シューティングのように避ける操作になったりする戦闘もシンプルながら面白い。
雰囲気は往年のMOTHER2のようなユルく可愛らしくも毒気のある世界観で印象深いテキストの作りも凄い。洋ゲーとは思えぬローカライズのこだわりっぷりだ。
そしてメタルギアソリッドのようなプレイヤーの行動心理を突いた演出や操作、メタネタもふんだんに取り込まれているのも楽しい。

ここ好き

面白い。でもこれだけじゃここまで評価されている理由にはならない。
…が、ストーリーを進めて行くとこのゲームの不自然さが次第に浮き彫りになって行く。
この世界…このゲーム、どこかおかしい。

そして終盤に、このゲームに漂って行った不自然さの全容が明かされた時、本作が単なる往年のRPGではない作りだと分かる。その時の衝撃と罪悪感はいつもプレイしているZ指定のゲームとは比べ物にならない。そしてクリアした時、必ずもう一周プレイしたくなること間違い無しだ。最後、真のエンディングを迎えた時、これまで味わった事も無いような開放感に包まれた気分になる。皆が唸るのはここだったのか…。

本作はシンプルながらも深みがある「グラフィック」、プレイヤーの心理を逆手に取った「演出」、ここぞと盛り上げる「音楽」、予想外を要求する「操作」、センス溢れる「文章」、プレイヤー次第で世界が変わる「選択」とゲームの長所である部分をこれでもかと引き出した凄まじい作品でした。素晴らしかったです。


DATA

UNDERTALE
発売:ハチノヨン
開発:Toby Fox
対応ハード:PS4、PS5、Vita、Switch、XBOX ONE、Steam、他
発売日:2017年8月16日
ジャンル:RPG


…え?Gルート???…何の事????

映画鑑賞と積みゲーの資金となります…たぶん