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笑いと狂乱のカードバトル【 ゴッドフィールド 】(PC)

それは古より伝わるインターネットゲーム

誘われたゲームは聞きなれないブラウザゲーム。どうやらランダムで配られた武器や防具、魔法といったカードで戦うカードゲームらしい。しかしどう見ても令和とは思えないグラデーションを使いまくった古風なグラフィック。そしてなんとも言えないヌルいSE。変な名前のカードたち。こんなおかしな…悪く言えば安っぽく今最も古臭く見えるグラフィックというのが本作の第一印象だった。しかしこのゲームが様々なドラマと笑いを生み出す凄まじいゲームだったとは…。

そんなブラウザゲームであり、スマホアプリでも配信中の本作「ゴッドフィールド」の歴史は長い。製作者グウジ氏によると、本作はかれこれ20年前からインターネット上に存在していたらしい。
2001年…一年後には僕が中学生でガンダムSEEDに盛り上がり、Flashの変な動画で大笑いし、親にPS2をねだっていた頃…もはや古とも呼べる時代に生まれたというのだ。
そんなゲームが現在も同時接続者2000人以上という脅威の人口で遊ばれているのだから驚きだ。まぁそれもそのはず。このゲームはとにかく面白く…そしてヤバいのだ…。

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シンプルなルールと謎センス

ルールはシンプル。ランダムに配られたカードで相手のHPを0にして昇天させれば良い。配られた武器で攻撃し、鎧や盾で防御する。奇跡と呼ばれるMPを消費する魔法で攻撃し、プレイヤーをサポートしてくれる神を召喚する事も出来るRPG風な作りのカードゲームだ。
最初は特定の属性でしか防げない属性攻撃や、様々な状態異常など覚える事は多そうだが数試合こなして行けばすんなりとゲームの仕組みが覚えられる、複雑になりすぎないほどのシンプルな作りだ。

しかし「カードがランダムに配られるんじゃ、運ゲーなのでは?」とも思われるが、麻雀と同じで戦いを重ねていくことで判断と予測で己の手札で勝ち筋を見極めていくのが本作の醍醐味だ。(まぁ無理ゲーもあるけど)更にカードの種類や効果も絶妙すぎるゲームバランスで、ふとしたことから一発逆転が望めたり、お互いがピンチになったりと、その都度その都度試合でドラマが生まれるを20年の歴史を感じざる得ない素晴らしい完成度だ。

そして本作の面白さに拍車をかけるのが、このおかしな名前のアイテム達と、ヌルいSEだ。「もろぶっこみアクス」や「なぎなたクラシック」「ファイナル牙」など今まで見たこともないネーミングの名前のカードがなんとも味わい深く、力が抜ける。さらに全体的にシリアスにならない軽くヌルいSEが本作をユルく、どこか本気になれない面白さがあるから最高だ。おかげで勝っても負けても本作は楽しいし笑える。

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狂乱と中毒の対人バトル

本作は知らない誰かと一対一で対戦するランクマッチ、CPU戦、複数人対戦、ローカルマッチなど対戦のバリエーションも多く用意されており、複数人対戦になると本作の様相は更にカオスになり、いろんな技と魔法が乱れ飛び、そしてボイチャをしながらやれば怒号と笑いが飛び交う最高のパーティゲームとして活躍してくれる。

対してランクマッチは「真剣タイマン」と称されるだけあって手持ちのカードでいかに勝ち筋を掴んでいくかの戦略的バトルと見えない相手との心理戦がとにかく面白く、勝てば嬉しくてもう一度遊んでしまうし、負ければ悔しくて勝ちを取り戻そうとまた遊んでしまう中毒性を秘めている。一回だけやろうと思って気づいたら五回以上やっていたなんてザラだ。昨今のバトルロイヤルゲームのように気づけば何試合もやってるだろう。ちなみにマッチングは超高速だぞ。

そんな訳で今僕はこの古のインターネットのゲームにハマっている。友達を呼んでの笑いながらの複数人プレイ、一人で黙々と闘志をたぎらせて真剣プレイ。そんな両極端ながらどちらも満足できる素晴らしいゲームだ。ブラウザ版スマホアプリ版両方無料なので是非一度遊んでみてはいかがだろうか。


DATA

ゴッドフィールド
開発:グウジ
対応ハード:iOS、インターネットブラウザ
(ちなみにXbox series Xの内蔵されているEdgeでも遊べるぞ)
サービス開始:2000年
価格:無料
ジャンル:カードバトルゲーム



映画鑑賞と積みゲーの資金となります…たぶん