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これぞまさしくe-Sports【 フライングパワーディスク 】(Arcade)

そのタイトルにシビれた

タイトルはカッコいい方がいいに決まってる。聞いた瞬間「なんだそれは!?遊びたい!」と思わせるそんなイカすタイトルが映画やゲーム、漫画には必要だ。厨二心をくすぐり、想像力を掻き立て、好奇心を膨らませる、そんなタイトルを僕はいつだって求めている。

そして僕には耳に入れた瞬間稲妻が走ったゲームがある。「そっ!そんなタイトルのゲームがあるのか!?一体何をするゲームなんだ!?気になりすぎるっ!!」そんなタイトルを聞いただけで感情が高まり好奇心を掻き立てるゲーム、それが「フライングパワーディスク」だ。イカすタイトルだからもう一度書こう「「「フライングパワーディスク」」」だ。

クールでイカすロゴだ。ちなみに海外版ではWINDJAMMERSだ。

フライングとディスクはわかる。しかしパワーディスクとはなんだ。パワーとは力とは…ああ、気になってしょうがない!英単語三つ繋げただけのシンプルなタイトルを聞いただけでこんなにワクワクするものなのか。

しかしタイトルだけでそんなに期待していいものなのか、ゲームにとって大切なのはやはり中身だ。ゲームが面白くなきゃタイトルも名折れというもの。
だがゲーム画面を見た瞬間、タイトル以上の更なる衝撃が待っていた。

ビーチのコートがさわやか!

椰子の木の隙間から太陽が照らすアメリカ東海岸を思わすスタジアムを舞台にイカすサングラスとカラフルなプロテクターを身に纏った90年代スタイルの屈強な選手達、あまりにも陽性が過ぎる音楽。汗と体温が伝わるような、さわやかながらも熱い雰囲気。そこで行われるのは他の言葉では形容できない、目の前に映るのは正しく「フライングパワーディスク」としか言い様のない特殊なスポーツだった。

これはまさしくe-Sports!!!

「PON」といういにしえのゲームがある。ファミコンが生まれるよりも前、ATARIが1972年に作った四角いドットの玉を弾き合って相手ゴールに入れるデジタルなエアホッケーゲームだ。
それから時を経て1994年にデータイーストから登場した本作「フライングパワーディスク」はPONの対戦ゲームとしての競技性を磨き上げ、ついでに蛍光色のペンキをぶちまけ、フロリダの暑い直射日光の元に置いたようなゲームだ。

ATARIの「PON」(1972)
最近ではゲームセンターでも遊べるね。

フライングパワーディスクのルールは単純明快。相手の背後にあるゴールゾーンにディスクをシュウゥゥートッ!!!するのだ。広いゴールゾーンに入れたら3点、狭いゴールにぶち込めば5点ゲットだ。先に12点を手に入れたら1セット獲得。そして先に2セットを獲得すればゲームの勝者だ。超ッ!エキサイティン‼︎

飛んでくるディスクをキャッチして敵ゴールに向かって投げろ!

そして参加するのは日本、アメリカ、ドイツと全世界からやって来た屈強な選手達、スピードに長けたものから、パワータイプと個性があり、各選手にはタイミングよくボタンを押した時に発動する超イカす必殺技が用意されている。ウルトラシュートでクールにキメれば君もスター選手だ!!

他にも細かなルールはあるけれど、壁をガシャン!ガシャン!と音を響かせながらバウンドするディスクを投げ合うだけでとにかく楽しい、もちろんゴールをガシャーンと決めれば超気持ち良い。気分はまさにイカすフライングパワーディスクアスリートだ。これをExtreamなスポーツと言わずしてなんと言おう!しかもこれはビデオゲーム!まさしく現代で言うところのe-Sportsと言っていいのではないだろうか!

そしてわかりやすいルールと直感的な操作性のおかげで、遊んだことのない友人を誘ったプレイでもすぐにアツいバトルが出来るのは嬉しい。画面の作りもあって観戦も楽しいし、握るコントローラーのも力が自然に入って白熱のバトルが出来る。試合が終わる頃には適度な疲労感とやりきった気持ちよさが残るぞ。まさにスポーツ!

「磯野!フライングパワーディスクやろうぜ!」と誘われたらきっと友人も快く応じてくれるはずだ。たぶん、きっと、恐らく。

そんなアルティメットイカすゲームはWiiのバーチャルコンソール版の移植が配信終了して以降、長らく気軽に遊べなかった。僕もネットで存在は知っていたが遊べずに動画を見ては「俺もこのハイカラなゲームを遊びてえ…!」と涙を飲んでいた。
しかしフランスのゲーム会社DotEmuによって2017年に現行機に移植された時は嬉しかった、キャラクター選択などにアレンジが加えられ、ネオジオ完全移植というわけでは無いがオンライン対戦も実装された愛が伝わる移植だ。

一時期キャップやピンバッジ、シャツなども販売されていたので、すかさず買っていた。どうだいクールでカッコよくてイカすだろう?

現在ではなんと続編まで制作されて世界中で愛されていることがわかる本作。寒い冬が続くが心の中を熱くさせる燃料が欲しい時、本作はきっと力になってくれる、熱く明るく爽やかな素晴らしいゲームだ。「フライングパワーディスク」うん、やはり良いタイトルだ。

ありがとうデータイースト…。

DATA

フライングパワーディスク
発売 / 開発:データイースト
稼働年:1994年
ジャンル:スポーツ
主な移植:DotEmu版(PS4,Vita,Switch)2017年8月29日配信



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