何があたるか？
そんなもんが分かるってんならそれをやりゃいいって話になる。それがわからんということにしておけるから遠回りして遊べるわけで。だから負け戦はやめられない。やりたいことやっちゃうと独りよがりになりがちなのでそこだけ気をつけて。
基本、時間も金もないから当然余裕もなくて。息抜きしたい時に何するかって言ったら頭空っぽにできる何かに決まってる。それがピアノなのか料理なのか読書なのかゲームなのか、酒でもセックスでもなんでもいいんだけど、言えるのはとにかく頭を使いたくないってこと。何にも考えたくないの。きれいに整えられた風にたくさんの作為が織り込まれた最終完成形をみる楽しさにへとへとで、草野球中継とかほぼ著作権蹂躙超展開子供向け動画みたいな野ざらしのがちゃがちゃの昔の世界まる見えで紹介されてたホームビデオみたいな剥き出しの人間を見たがってるんだと思う。境界線見失って、これができない人間とかそれをやっちまう人間とかそこまでいくとしんどいけど、ノーブラで街ブラさんぽくらいはたまにみちゃうし。いや、割と頻繁に。
行動の意図とか表情の機微なんてものは、今や感じられる瞬間が絶滅寸前で。そもそも感じたところでそれすらただの解釈の違いが生む錯覚だと思うと急に寂しくもなる。
人は隠すし表現しない。よく喋る時はよっぽど都合の悪いお知らせ。日常で人は感情も目的も教えてくれないし、顔見ても発言聞いてもだいたいなんにもわかんない。表情の変化は乏しいし、「お風呂できたよ」って言われても”君が好きだからあつあつぴかぴかいちばん風呂に入って欲しい”のか”いまここにいられると都合悪いからとっとと風呂でもどこでも行っちまえよ”なのか仲良しでもこんな感じだ。家の外にでれば他人はなおさら堅くて言葉の裏側は見えなくなる。だから嬉しい時には嬉しい顔、悲しい時には悲しい顔。わかりやすくて素直でまっすぐで、たとえ裏切るときも切れ味鋭く。自分の感じる部分がまだ息をしているか確かめるためにエンタメを見たり、誰かと内緒話をしたりするんだと思う。感情の起伏を明確に感じられて安心するからだ。まだ大丈夫まだ大丈夫。なんだよまだ感じるじゃん。
ひとり暮らしが長いと独り言が増える。これはただの癖というだけでなくて、聴力の保存性を無意識的に確認する行動でもあるらしいと何かで読んだ。カミナリの空が光って音が鳴るまで…3…4と数を数えてしまうような、いま、ここ、わたし、を認識するための行為。万人向けのメディア以外の自分に向けた自分のための言葉で確かめる。人の声を人の声として認識できるかのひとり抜き打ちテスト。当然合格するけど、落ちたら素直に受け入れるか病院かな。

じわじわ劇場に人が戻る気がするっていう人もいるし。ディズニーもやっぱ人楽しませるの第一にするわとか言ってるし。すばるの新人賞の寄稿が自由で愛すら感じたり。
昨日売れてたミートパイも作る時はどぅーでしょーどぅーでしょーつってあんなに楽しかったのに明日には焼き鳥になってて、最後は最大公約数で二度揚げのロカビリーがファイナルアンサー。目的が社長ならこれでok。
すげぇロッカーが夢は2個いうなっていう。
ライブやって金持ちになりたいじゃねぇんだよ。
金持ちなりたいなら金持ちになれって。ライブやってんじゃねぇよって。
その人は手段を目的にしちゃって人生転がり続けて、最新曲ではこれまでのどの曲より何度もアイを叫んで幸せそうです。
どんなに震えて狙ったところで宿木程度が関の山。ならば手放そう投扇興のように。

舞台に映画に贅沢な日でした。
投扇興やりてぇー。