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そうだ、整形しよう。前編

私は割と思い立ったら即行動の人間だし、いつか抱いた夢はどんな形であれ少しでも叶えようとする人間だ。

物心ついたときからずっと看護師になるのが夢だったはずなのに、髪を染めてピアスを開けたいがためだけに高専生になったときですら、結局医療機器メーカーに就職していい感じに自分を満足させるような、そんな人間なのだ。

そんな私でも20年近く何もできずにヤキモキしていたことがある。
それが整形だった。

一言に整形と言っても、私の場合はただひたすらに二重になりたかっただけなので、化粧を覚え始めた頃から『いつか安くてもいいから埋没したいな〜』と考えていた程度だった。

親の金で生きている間はもちろんそんなことは頼めないし、就職したら…と思っていた。
そんなとき、卒業前に同級生の女の子が埋没をしてきた。
私はその姿を見て、色々な意味で驚いた。
確かに瞼は二重になっている。確かに二重になっているのに、印象が1ミリも変わらないやないか。可愛くなってる〜!みたいな気持ち1ミリも湧かなくてワロタみたいな気持ちになってしまった。

まぁ、今思えば整形なんて自己満なんだし本人が満足してるならそれ以上でもそれ以下でもないんだけどさ。

でも当時の私には結構衝撃的で、二重にすれば誰でも可愛くなれると思っていた幻想が粉々になった瞬間だったのだ。

これは今でも変わらず思っているけど、1番の整形は結局痩せることである。顔という名のキャンバスが広ければ、どんな丁寧な描き込みをしてもまとまらないのだ。もっといえば、結局生まれたときの骨格から外見の勝敗が決まっているのだ。
あゝ無情。

卒業後は都内のホワイト企業に就職し、たくさんお金を稼いで、たくさん好きなことをして過ごしたけど、結局そのときの同級生のことを定期的に思い出してしまい、整形だけは踏み出せなかった。

そこから10年以上の歳月が流れ、コスメ業界はとんでもなく進化した。瞼を接着しなくても塗るだけで二重が作れるのが当たり前の時代になって、いわゆる寝たら白目を剥くアイプチの時代は終わったのだ。
そのおかげで、化粧をした時の自分の顔はそこそこに好きだなと思えるようにもなったこともあり、いつしか『整形するぞ!』という気持ちはかなり薄まっていた。

じゃあなんで整形したんだよって話なんだけど。
30代になって、ふと思うことがあるのよね。
もう”この先誰かと共に生きることの可能性に備える”よりも”死ぬまでには絶対やりたいことリストをできるだけ若いうちに叶える”ことを優先した方が絶対人生楽しくね?って。

だから私は決めたのだ。
測量士を受けるときのモチベ維持のために、受かったら整形しに行くぞ!!!!と。
そしたらほんとに受かっちゃったから。行くっきゃねえのよ。仕方ないのよ。オホホホ

予想の300000000倍前置きが長くなってしまったので体力がつきました。

具体的なレポは後編に。


次回、『諭吉がゴミのようだ』
さようなら

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