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奥州道中1 宇都宮宿→喜連川宿

1991~1993年 東海道五十三次 完歩
2021年 春~夏 中山道六十九次 完歩
2021年 秋 甲州道中四十四次 完歩
2021年 秋~冬 日光道中二十一次 完歩2022年 冬 奥州道中十次
→五街道完歩に向け、北に向かいます

2022.01.08

1.新年初歩き

2022年の街道初歩きは、冬の奥州道中。
関東地方にしては珍しく一昨日雪が降った為、身体が雪国に少しだけ慣れた気がしたので、あまり寒く感じません。
始発の宇都宮線に乗換えるには、さいたま新都心駅で15分くらい待つことに。
暇なのでキョロキョロしていると、東京オリンピック2020・バスケットボール会場最寄駅であった為か、化粧室周りが見事にリノベーションされてました。


こちらは従来からあったトイレの中央の多機能化粧室が、ファミリー化粧室にリニューアル、見た目も明るく綺麗です。


ベビー休憩室は化粧室と別に設けられ、清潔感に満ち溢れ、ショッピングセンターレベル。


極め付けはこのコーナー。


ほじょ犬トイレ、初めてみました。


さらに、多機能化粧室が2つあり、こちらは右利き用。自動扉のボタンと取っ手が右側に、便座の右側にボタン・ペーパーが設置されていると表記されてます。


こちらは、左利き用、全てが左側にあります。


栃木はイチゴのベストシーズン、帰りに買っていこうっと!


本日のスタート地点まではバスで移動。栃木県民の足、関東自動車。
写真の横縞のデザインは旧来型で、20代の頃宇都宮に住んでいた私は、見ただけでノスタルジックな気分になります。


こちらが最新型のデザイン、カッコイイ!


2.宇都宮宿

スタート地点本陣跡前。
日光道中との追分になっており、写真中央の道を奥に向かうと日光方面、左に向かうと江戸方面、本日は右に向かいます。


右奥突き当たりが東武宇都宮駅。
前職は写真左のビルの旅行会社で、宇都宮支店にて1991~2001年勤務、その時に旧東海道を歩いたのが、今の街道歩きにつながってます。


奥州道中は、街の中心を東西に横断するオリオン通り商店街を通り抜けます。
LRTの黄色い垂れ幕がズラリ、2023年3月の開業予定、今歩いてある場所はJR宇都宮駅の西側、その反対側の東側を東西に走ります。


このあたりに若い頃行ってた"ディスコ"があったのですが、無くなっちゃったのかなぁ…。


正面奥が二荒山神社。
夏祭りの時には毎年馬場町商店街の神輿を担いでました。
その神輿は珍しく大太鼓を担ぐもので何故か女人禁制。通常の神輿は担ぎ棒が4本なのですが6本もあり、大勢で大賑わい。クライマックスは95段の階段昇り、クタクタになりながら楽しんでました。


オリオン通りを抜けて、日野町商店街。
今度はバスケットボールBリーグ、宇都宮ブレックスの垂れ幕が掲げられてます。


上河原通りの説明に、奥州道中が触れられてます。


田川に架かる幸橋、江戸時代の絵が橋の途中に飾られてます。
宇都宮に住んでいた頃は、川沿いに屋台が何軒か出ていましたが、バブル末期に入った若かった私には、屋台よりもディスコ…今思うと勿体無かったと痛感。


田川の上流には桜の名所の八幡山と宇都宮タワー。
宇都宮の花見の時期は4月の中旬でしたが、夜が底冷えするので、花見は寒さとの戦いでした。


幸橋を渡ると、規格外の大きさの建物が見えてきます。


篠原家住宅、明治に建てられました。

実物は写真以上に、迫力があります。


3.白沢街道

この付近から白沢宿まで続く道は、奥州街道ではなく白沢街道と呼ばれてます。


八坂神社、宇都宮城の守護神。


よく通ったレストラン、お勧めです!


宇都宮線を右にみて、東北新幹線をくぐります。


長屋門のお屋敷、大谷石と黒瓦との調和が素晴らしい。


竹林山・宝連院。
寺院にかけられておる綺麗な幕の色は、お釈迦様の身体の部位を表してます。
緑→毛髪 
黄→身体  
赤→血液  
白→歯   
紫→袈裟 
見ていて心落ち着く色ですね。


このぐるぐる巻のサントリーのロゴ、懐かしい。


広い道をしばらく歩きます。


カローラ栃木の看板に黄鮒が!
黄鮒とは、昔天然痘が流行った時に、先ほど渡った田川で釣れた黄色い鮒を食べたところ治ったという伝説から、宇都宮のシンボル的なキャラクターに。
張り子や干瓢細工、鈴、キーホルダーなどのグッズがあり、我が家には栓抜きがありました。


朝食はマクドナルド、店内で食べるのは数年ぶりかなぁ。


カウンターが二つあり、右側はマックカフェという名で、少し高めのメニュー。


朝はハンバーガーがないみたいなので、マフィンを食べましてが、美味しかったです。


テーブルにあったこの番号、気になって調べたら、モバイルでオーダーと決済が出来て、テーブルまで運んでもらえるサービス。
感動して帰宅後に子どもたちに興奮気味に説明したら、そんなの当たり前だ、今頃知ったのか、と馬鹿にされました…。


左手に日光連山が見えてきました。
左から男体山・大真名山・小真名子山・女峰山。歩みと共に変わりゆく稜線が楽しみです。


立派な平家造りの建築物。


この地に水路を開き、水田開拓に貢献した、小林清次郎さんの報徳碑。


並木道が始まります。


牛のごはん、牧草ロールがゴロゴロと転がってます。


緩やかな坂を登ると、リサイクルペーパーで包装紙などを作っている、王子マテリア日光工場。場所は日光とはほど遠いのですが、何故なのでしょう。


町並みが期待できる、感じの良い看板がお出迎え。


小麦畑を過ぎ、白沢宿中心地が近づいてきました。


4.白沢宿

勝善神、名馬の誕生を祈願する神様で、栃木・茨城県以北にみられる信仰。
馬頭観音は亡くなった馬の供養塔なので、似ているようで意味が違います。


白沢地蔵堂、本日の道中で最も印象的な場所のひとつです。


おみくじ10円。旅行は早くしてよろし、奥州道中は年明け早々に歩いて正解!


境内には私が乗ったら壊れてしまいそうなブランコが。


沢山の地蔵も置かれてました。


やげん坂、下ると白沢宿の中心部に入ります。


白沢宿の町中に入りました。


何故か江戸時代の公衆便所跡が。


殆どの家々の前には屋号が。


あまりにも多かったので、途中で撮影やめました、素晴らしい取組みですね。


白沢宿の交差点を左に曲がると、


両側に水路が残る街並み、当時を偲ばせます。地図も配られてました。


水車、回りません。


住吉屋。


宇都宮市に吸収合併される前の旧河内町の、河内地区まちづくり協議会のホームページに、地域の屋号をまとめた面白い情報が出てました。
先程の住吉屋は、神社に関係するもの。


なるほど、隣は村主白髭神社です。


水路の一部には水草が、水が綺麗なのかなぁ。


本陣跡、掲示板には各地までの距離が、江戸から三十里、白河まで十八里。


突き当たりを右折します、町の中心地はこの辺りまで。


5.鬼怒川

鬼怒川に向かって、穏やかな風景の路を進みます。


途中にみずみずしい緑の葉に覆い尽くされたビニールハウスが、クレッソンかなぁ?


西鬼怒川、上流に発電所があり放流でもしたのか、平地なのに怖いくらいの急流でした。


白沢の一里塚跡、奥州街道白澤宿の会が有志で建てている石碑のようです。


一里塚前の仮設トイレ。近づくと、ヘビ注意の表示が!どこから出てくるのが、ドキドキしながら中に入るも、ヘビには遭遇せず。中は芳香剤が置いてあり、とても綺麗なトイレでした。


振り向くとここにも看板が。白河方面から歩いてくると、周りに何もなく道が正しいか不安になると感じそうな道なので、ホッとする看板でしょうね。


鬼怒川の土手に登ると開放的な景色に、正面は釈迦ヶ岳。


左手に水を貼った謎のビニールハウスが、何だろう?日光連山もくっきり見えます。


右手には鬼怒川の広い河川敷。


牧草ロールがゴ〜ロゴロ。


土手を下りて、絹の渡し跡に。


見事な鉄塔。滅多に停電にならない日本の送電ネットワークは、素晴らしいですね。



6.さくら市

鬼怒川を渡りさくら市に入ります。
橋を渡るのは私の中では一大イベントなのですが、この橋には歩道がなく、怖くて途中なかなか撮影ができませんでした。


橋の上からの釈迦ヶ岳、さくら市に入りました。


清らかな鬼怒川の流れ、上の写真が下流、下の写真が上流。


鬼怒川を渡った後は、渡しがあった地点まで少し戻り、再び県道を歩きます。


土地が鰻の寝床状のまま売られてます。
もしこの土地を購入して商売するとしたら、何をするかなぁ?などと考えると面白いです。この土地に昔何があって、それにちなんだ商売と街道文化を伝えるビジネスを掛け合わせてみるとか、妄想が膨らみます!


鬼怒川が近いので、水に関係する史跡名が並んでます。水と共に生活があった事が窺えますね。


平地の中に突然現れる坂、川が近いので段丘がもしれません。逢坂と呼ばれ、旧阿久津村と氏家村の境界でした。


左の道祖神、ふくよかな女性が怒っている様にみえます、怖い!


将軍地蔵、別名そうめん地蔵。


日光の輪王寺で4月に行われる、強飯式という大盛の白米を食べる儀式の由来となったお坊さんが、地蔵となり地域を見護ってます。


勝山城跡。氏家氏によって築かれた、鬼怒川を見下ろす崖端城。


国道4号を横切ります、宇都宮宿から白河宿までで唯一の接点。幹線国道を歩かない街道歩きは何よりの幸せです。


お伊勢の森、伊勢神宮内宮・外宮その他の末社を勧請してあります。


東北線踏切、那須連山が見えてきました。


7.氏家宿

水戸に向かう道との追分。


本陣跡、現在は歯科医院。


空腹なので燃料補給!駅前だしここで帰ろうかと悩んでましたが、次の喜連川宿まで、歩くことになりました。


居酒屋さんのメニューに、かえるの塩焼。


氏家の町中、静かです。


8.瀧澤家住宅

立派な長屋門の瀧澤家住宅。銀行などを作った実業家。


展望台付きの蔵の様な不思議な建物。


入口の金屏風と、中から見た長屋門。
屋敷の中の、絵画や屏風が見応え十分でした。


十九夜塔、二十六夜塔。


瀧澤家住宅から、100m近く立派な塀の屋敷が続きます。


国道293号に合流。


那須連山が徐々に近づいてきます。


個人宅の中に一里塚跡が、入れない。


再び国道と別れます。


二十三夜塔。


那須・喜連川・塩谷軍と、宇都宮軍の古戦場跡。


9.早乙女温泉

疲労困憊だったので、体調回復のために、プチ湯治。


徹底的に感染対策をしております。観光目的の来館禁止、館内全域で撮影禁止、マスクを外しての会話禁止など、感染対策が徹底されており、湯治専念できます。
映画に出てきそうな風情があり、いつまでも入っていたくなる湯でした。


ゴルフ場の横を抜け山道に。


古道に入ります。


さくら市を代表する歌人、高塩背山の墓入口。


立派な庚申塔。


古道から再び舗装道路に、この付近の雰囲気がとても良かったです。


三つ並んだ勝善神の碑。


10.喜連川宿

荒川、上流で鬼怒川と1~2kmの距離まで接近するのですが、驚いたのは、荒川は那珂川に合流し、茨城県水戸市内から太平洋に、鬼怒川は利根川に合流し千葉県銚子市内から太平洋に注ぎます。
こんな近い距離を並行して流れながら、100Km近く離れた場所で海に注ぐ川は、珍しいかもしれません。


喜連川宿の入口。


道の駅で買い物、いちご・氏家うどん・那須のチーズ・干し芋、いろいろ買い込んじゃいました。


夕空を眺めながら荒川の土手を散策。


日本三大美肌の湯、喜連川温泉湧出40周年の垂幕が、歴史が浅いんですね。
最寄りの氏家駅までのバスが一日に三本しかありません。


氏家駅到着、今日はここまで。


11.個性豊かな大谷石の建造物

最後に大谷石の建造物を紹介。


宇都宮宿を出たあたりから、徐々に大谷石の建造物が、大きくなってきます。


白沢宿辺りからは、アーチ状の出入口がちらほら。


氏家宿辺りから、窓枠周りの装飾が豪華になってきます。


きりがないので、この辺で終わりにします。


来週はもっと冷えるのかなぁ…

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