東海道 復路 21 箱根宿→平塚宿
31年前、卒業旅行で東海道を江戸日本橋から京三条大橋まで歩いたので、今回は江戸に向けて歩きます。
調べたところ、大坂高麗橋が起点の様なので少し長めの、東海道"五十七次"の独り珍道中を始めます。
23.03.13
1.箱根宿
月曜日朝の箱根湯本温泉を出発。
平日なので小学生の登校風景が楽しめます。賑やかで元気で、見ているだけで幸せになりますね。
牛頭天皇神社。
箱根登山鉄道の下をくぐった斜面の上ですが、昇ってみることに。階段の上には別世界が広がり、岩の御神体がお出迎え。朝から心がスッキリしました。
露店みかんは、静岡で終わりと思ったら、まだまだ続きます。どこが最後になるか楽しみです。
2.鈴廣
街道から少し寄り道をして、かまぼこの鈴廣に。
国道1号を挟んで両側に、売店・市場・博物館・会席・蕎麦・甘味・ギャラリー・ビール醸造所・レストラン・CAFEが立ち並ぶ姿は壮観。
ここまでの規模になると”鈴廣村”と呼んでも大げさではありません。
坂道が終わり、小田原市街地に入りました。
所々に昔の商家の建物が残っており、現役の畳屋さんが商いをしています。路面を見ると歩道部分に石畳が敷かれています。箱根峠の街道愛が小田原市街地にまで及んでいるとは、素晴らしいですね!
3.小田原宿
小田原宿に入る手前から雨がしっかりと降ってきました。残念ながら予報通り、「日本は3日に1度は雨」と街道歩きの先輩が口癖の様に言っていたのを思い出します。
今日が街道歩き3日目で初めての雨、まさにその通りですね。
蒲鉾屋さんが想像以上に多く驚きました。いつも思うのですが、何かの産地には、必要以上にその専門店が多く存在しています。
東海道で箱根を越える前は、お茶や桜えびを扱う店が沢山ありました。
観光客が買うとしても、一生の間にその地に立ち寄り、購入する回数は知れているので、地元や近隣の人々が日常で食べているか、業務用や通信販売で全国や海外に販売しないと成り立たないと思います。
そんな事をブツブツと考えながら雨の中、東に向かいます。
小田原宿中心部を抜けました。
昨年、三国街道を台風の中歩き、レインコートの防水機のが失われました。
今回はそのレインコートに防水スプレーを二重三重に塗り防備したつもりが、全く機能せず全身ずぶ濡れで体温が奪われていきます。
身の危険を感じ電車ボックスにエスケープ、次のコンビニで雨合羽を買うことに・・・・
セブン-イレブン 小田原東町5丁目店で雨合羽を購入。
親切な店員さんが、雨の中大変ですねと丁寧に袋から出してくださり、その一声で冷えた身体が暖まりました。温かいカフェラテを飲んで心身共に暖をとり出発します。ありがとうございました!
4.酒匂川
西村モータース。
とても粋な自動車整備工場。画像の看板には、"まだ乗りたいに応えます!"反対側の看板には、"自動車整備のセカンドオピニオン"の様なキャッチコピーが書いてありました。素敵なファクトリーですね。
ピスタチオ専門店や、刀削麺を切る料理人写真を飾る中華料理店、郵便局跡地のコミュニティスペース、美味しそうな魚屋など、個性的なお店がたくさんありました。
国府津駅はとてもホッコリする駅。
校内に掲示された”思い出エピソード展”の内容がジーンときます。
子どもの頃今は亡き父とみた機関車、辛い時に見た海と山に癒された話など、テレビ番組ができそう。駅が地域を見守っている感じです。
双体道祖神に見護られながら街道を歩きます。
東海道を西から出発した頃は辻地蔵、三河に入ると秋葉山常夜灯、箱根に入ると馬頭観音、そして今は道祖神。
先人たちから現代まで、様々な形で旅人は見護られてます。
小田原名物、ほととぎす巻き。
落花生の粉・砂糖・辛子粉・ゴマ・水あめを混ぜたものを、シソの葉で巻いたもの、おつまみに最適ですね。
5.Area8.5
Area8.5とは、二宮町付近が東海道で江戸から8番目の宿場の大磯宿と、9番目の小田原宿の間にある事から、呼ばれている名称。
街を使ったアート作品が、あちこちに飾られている様です。
ずぶ濡れで空腹で辿り着いたお店JAH。
入店するとタオルがサッと手元に。
「これで拭いてください」
話せば話すほどお互いの尖っている価値観がハマり過ぎて
2時間以上語ってました…
うまく例えようがないジャマイカ料理の味付けと
とにかく丁寧なラーメンの味、美味しかったぁ!
また行きますね〜
ニノ町は穏やかな空気が漂う街。
のんびりしていたらいつのまにか15時になってました。
6.私設図書館
二宮町に住んでいる知人の家に寄ろうと連絡してら、今イスラエルにいます、との返信。ならば私の尊敬する人にぜひ会ってほしいと、紹介していただいたのが、 Higurashi no Jikan 2nd+のオーナーの、工藤さん。
生き様や価値観をゆっくりお話ししているうちに、あっという間に時は過ぎ、日が暮れてました。いい時間はあっという間ですね。
工藤さんまたきます!
7.大磯宿
赤い屋根の家が目立ちます。
錆止め効果がある材質が入っていると聞いたことがあり、中山道や甲州道中の信濃國の山間部でよく見かけました。
ご興味がある方は↓
街道を歩きながら時々振り返ると、5回に1度くらいは、一瞬立ち止まりたくなる風景に、そして100回に一度くらいは動けなくかる風景に出会えます。
上の画像の富士山は、動けなくなる風景、午前中の雨の辛さを忘れさせてくれました。
さぁこの先は約一里の暗い夜道、素敵な人々との出会いで計画より3時間くらい後ろ倒しの行軍。
こんな時は歩くか悩む所ですが、先人たちは常夜灯を頼りに夜道を歩いてましたので、現代の常夜灯である街灯を頼りに進みます。
8.夜の松並木
夜の松並木、目を凝らすと道沿いの家々はほぼ民家。窓の外に松並木が見える生活、この沿線に住んでいる住民が羨ましいです。
9.平塚宿
時速4kmで歩いていると、山や川の存在が必ず目に入ってきます。
大きな山や特徴的な山はオーラを放っており、地域の方々に大切に崇められていたり、広重の浮世絵に登場したりします。
平塚一里塚跡から眺められる高麗山も、そのひとつでした。
平塚宿の中心部に入りました。
道が広々として遺構が少ないので、空襲を受けていたと思われます。
宿泊先はサウナ付きのホテル。
今風に作られており、外気浴で整えるスペースがあり、私が入る直前にはタオルがぐるぐる回っていましたので、熱波師さんがいた様子です。
サウナでスッキリしてから、夜のパトロールに。
修行が足りず、私未だに"整う"がわかりません…
せんべろの殿堂"波平"。
私がよく行く赤羽のせんべろが、撮影はマナー違反なので、それに準じて画像ありませんが、もう完璧!21:00過ぎに入店したため30分後くらいに食べ物ラストオーダーで、不完全燃焼でしたが、また来る楽しみが増えました。
さぁ、明日は4日目で最終日。
日本一人口の多い横浜市に入ります。
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