見出し画像

むかしむかしのその昔⑩          映画「陽炎座」

昨日は、映画「注目すべき人々との出会い」について書く、
と予告したけれど、気が変わった。
今日は3月21日、春分の日でお彼岸である。
天気がよく、近くの霊園にはお墓参りの人たちがたくさん来ていた。

私が東京へ来て、初めて知った墓地は青山霊園だった。
それは鈴木清順の映画「陽炎座」を見たことが事の発端である。
知り合いに誘われて、この映画の製作発表に行ったのだ。
鈴木清順監督はじめ、松田優作、大楠道代、楠田枝里子らがいた(私の記憶にまちがいがなければ)。
この映画にはまだ若かった楠田枝里子さんが日本髪、着物姿で出ていて、
その姿は青山墓地と重なっていた。

その映画の記憶も、もはや夢のようにおぼろげになっているが、
いまはYouTubeで「陽炎座」の予告編を見ることができる。

松田優作の台詞「魂をちょうだいすると思ってよいのですね」

   彼岸(あちら)  此岸(こちら)

大楠道代の台詞「夢というのはなぜ覚めるのでしょう。一生覚めなければ、
        夢は夢でなくなるのに」

今日はお彼岸で、急に思い出してしまった。
興味が湧いた方はどうぞ彼岸(あちら)へ。
フィルム歌舞伎と言われた妖艶な作品「陽炎座」の世界へ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?