世界一の花でありたいリルケだよ！

　って言っても、花に順位なんてつけられないんだけどね。皆違って皆良いんだよ。

　芝桜の、小さくて可愛らしい花も、百合の厚ぼったくて私を見てーって感じに手を広げる花も、紫陽花のみっちり隣の人詰めてー感のある花も、みんな可愛くて愛おしいよね。

　そんなリルケさんですが、今ヘラっていう村に来ています。関係ないけど、お前ヘラヘラしてるよなってジョージさんに言われます。失礼だよねっ！？

　でねでね、聞いて下さいよ。

　この村すごいの！！何がすごいって、私が見たこともないような花がたーくさんあるの！お散歩してたら進めなくなって、おっ新種かな？って見たら、新種の山！！宝庫！！山盛り海鮮三昧（意味不！！

　すっごーーーーーーーーーーーーーーーーーい！！

　これはリルケちゃん大躍進の予感ですよ！ふんすふんす！早速ジョージさんに、しばらくこの村でお花制覇したいって言ったら、すぐにいいよって言ってくれました。

　さすがジョージさん、話が早いよね。私の為に、旅の足を止めてくれるなんて、正直嬉しいなぁ。

　それに反対しない皆も愛してるぅ！

　そんなわけで、私のお骨を今は８つくらいに分けて埋めてもらってるんだけど、なんだろう？この土地、不思議な感じがするんだよね。

　まだこの土地の花へのマーキング（犬か）が終わってないから、植物の感覚は掴めてないんだけど、まだ埋めてもらっただけの段階で、いつもと何か違う感じがするんだよね。

　なんだろうね、なんていうか～～・・・・・・あったかい？居心地が良いっていうか。

　あー、あれだよ。抵抗感がない？

　土地って、初めてそこにお骨を埋めてもらった時、その土地に染み付いた意思みたいなものを感じる事があるんだけど、大体は抵抗されるんだよね。余所者は出てけっていうか、まあ、知らない人来たら警戒するのと同じかな。

　それが、無いんだよね。ここ。むしろ、ちょっと歓迎されてる感があるくらいっていうか。リルケさんはこういうの初めてで、どうしたらいいのか良く分かりませんのですよ。

　例えるなら、あれかも。ジョージさんとモカナちゃんがサラクでやってた、珈琲屋台？の雰囲気に似てるかも。といっても、誰かに話しかける感じじゃないんだけど、温かい視線に囲まれてる感じ？

　他の土地と何が違うんだろー？

　まぁ、しばらくして花の感覚が掴めるようになれば、色々分かるよね。花の事ならこのリルケさんにお任せなのだよ。

　それまで、ジョージさん達がこの村に飽きないといいんだけど・・・・・・。