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社労士になるまでの記録4

勉強量に関すること

これまで受けてきた資格試験の中で最も勉強期間が長いものは介護支援専門員(ケアマネジャー)試験で、およそ6ヶ月。
一番勉強時間が多いものは社会福祉士試験で、たぶん300~400時間くらい。

社労士試験は合格までの勉強時間がおよそ1000時間と言われている。
この時点で相当いままでの試験に比べてやばい試験なんだということはわかった。

それに1000時間というのがそもそも目安に過ぎないし、学習のスピードや質は無視できない。
仮に1000時間を合格ラインと仮定するなら1日3時間なら333日。ほぼ1年だ。
私には1年2ヶ月という期間があるので計算上は1000時間に届く。
そこで私は学習計画にシンプルな目標をまず作った。
試験日までに1500時間勉強しようと。
具体的な理由はない。なんとなく自分の力ではそれくらい必要と考えた。テキストを買ってパラパラ読んでみて分かったのだが予備知識がほぼ皆無だったというのもその理由だった。

1日4時間。これが目標。
実際にやってみると仕事をしながらの4時間はなかなかに過酷だった。
だが幸いにも勉強を続けることができる環境ではあったので朝1時間と夜3時間と決めて、私用で勉強時間が足りなければ土曜日や日曜日に補う形で1日あたり4時間を切らないようにした。

私は人に勉強法を教えられるほどの自信はないので、詳細は省略するがとにかくテキストを何度も何度も読んで、問題をとにかく解いた。テキストも問題集もめちゃくちゃになるほど書き込んだ。しかしそれでもどうしても苦手なところはボイスレコーダーで録音して時間さえあれば聞いていた。

これは結構よかったと思う。レコーダーに吹き込むためには喋る内容を整理しないといけない。それを声に出してしゃべる。そして繰り返し聞く。パソコンで編集して項目ごとにチャプター化して整理し、今日は何を聞くか自分で決めてひたすら聞いた。慣れてくると内容を覚えてくるので自分がしゃべる音声に合わせて自分もしゃべった。

この勉強法が成立したのは私がケアマネジャーという仕事をしていたおかげだった。とにかく1日の中で移動している時間が多いのだ。車の中でいつでも聞けた。通勤と合わせると1時間以上は仕事中に勉強できた。

結果的には1日4~5時間の勉強時間を確保できた私は、試験当日までに1700時間ほどの勉強を積み重ねることができたのは幸運だったと言える。

(仮に今だったら1日に4時間なんて勉強時間は到底確保できない。いいところ2時間くらいだと思う。だからこそ勉強時間が取れるということは幸運なことだと言えるのだ)

難敵「一般常識」について

社労士試験といえば最大の障壁は「労務管理その他の労働 に関する一般常識」「社会保険に関する一般常識」であるといっても過言ではない。

この2科目、「一般常識」といえば簡単なイメージを持つがとんでもない曲者で、平たく言えば開けてみるまで何が入っているか分からないパンドラの箱である。

私が使っていたテキストでは一般常識は最後の方に載っていたので、まったくその内容を知らないまま勉強は進み、一般常識の勉強に入ったのは2009年3月、試験の5ヶ月前であった。

テキストに掲載されているのは過去問を踏まえた上で広く浅く学ぶ感じで、これがなかなかに手応えがなく苦戦した。
私は当時集められるだけの情報で、厚生労働白書の内容は必修であることをつかみ、ひたすら読んだ。どこが取り上げられるのかも分からずひたすら読んだ。今振り返ってみても、どこを勉強したらよいか分からない科目というのはモチベーションが続かない。

事実、毎年のように受験生のSNSは一般常識に対する悲喜交々に溢れている。時を超えてなお、受験生を苦しめる忌まわしき科目である。

こうして1年2ヶ月に及ぶ勉強期間を経て、2009年8月。
私は第41回社会保険労務士試験に挑戦することになるのであった。

つづく


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