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モンハン小説

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記事一覧

闇を照らす光の蝕 第017話

--- ちゃんと確認したの? ---

体全体から黒い霧をまき散らしている大型モンスターが目の前にいる。

黒い霧は地を這い、俺の足に巻き付き、そして足のほんの少しのズレも許さないくらい固く地面に縛り付けている。

あの時は外部の干渉があったから逃げることができた。

しかし今回は...

「くそ... もう終わりなのか...」

新作ソフトであり発売初日である今日の今日でフェイタリティシステムが

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闇を照らす光の蝕 第016話

--- 狩猟解禁日 ---

俗にモンハン事件として話題になったこのサイバー型犯罪は、犯人逮捕の容易さとは裏腹に殺人罪以外での立件が難しく、解決には時間を要するとみられている。

当初熊谷だとみられていた遺体はそもそも人間ではなく、ラブドールだったことが警察の調べで分かった。

なぜすぐに分からなかったのか疑問の残るところだが、まぁ、現代の技術は凄いということなのだろう。

本題はそこではない。

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闇を照らす光の蝕 第015話

--- 救出 ---

「この子を先に殺そうかと考えてたんだけど、あんたの方が先みたいね」

熊谷は対峙している翔に対して全く怖じ気付いた様子がなかった。

むしろ、より興味の引かれる玩具を与えられた子どものように楽しそうだった。

「そっちの獲物は?」

「獲物ってなに?」

「武器のことだ」

「は? 言うわけないでしょ、そんなの」

熊谷は尤もな答えを返してきたが、そんなのは翔だって分かって

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闇を照らす光の蝕 第014話

--- 幻惑 ---

照明が照らしだしたリビングの様子は、翔が想像していたものと少し違っていた。

まず、あいつがいない。

そして、明石さんらしき人物もいない。

リビングは無人だったのだ。

翔は肩透かしを食らったかのような感覚を覚えたが、すぐに集中力を戻さなければならないことに気が付いた。

リビングの奥にもう1部屋あったのだ。

甘い香りもどうやらそこから来ているらしい。

翔はすぐにで

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闇を照らす光の蝕 第013話

--- 闇の照らし方 ---

そっと開けたドアは、自信に張り付いた甘い香りを翔達に解き放った。

翔はとっさに袖で鼻と口を押さえた。

「警察が来るまで外で待機しててくれ」

まゆこは静かに、しかし力強く頷いた。

「武器とかあるの?」

「ん? いや、持ってないけど?」

「じゃ、これ」

まゆこが差し出した物は十手(読み:じって)だった。

「どうしてこんなの持ってるの?」

っていうか、今

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闇を照らす光の蝕 第012話

--- 初対面 ---

翔は久しぶりの残業でもうぐったりだった。

歩く度にぶらぶら左右に揺れてしまいには紐が捻れてしまう社員証をはずす気力すら失せていたぼどだ。

いつものコンビニに寄ろうと一瞬思ったが、ふいに少し遠い位置にあるコンビニのファミチキが食べたくなった。

いつものコンビニの揚げ鶏も美味しいのだが、ごくまれにふと食べたくなるのがファミチキだ。

ファミチキのあるコンビニへは、普段通

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闇を照らす光の蝕 第011話

--- 侵入者 ---

最近、翔さんがオンラインにならない。

あの日以来、モンハンへのログインは期待していなかった。

データも消えちゃったし、それに私だってもう命がけのゲームなんてしたくない。

それは翔さんも一緒のはず。

でも、Skypeにすらログインしないのはちょっと変な気がする。

モンハンの切れ目が縁の切れ目、なのかな?

私のために一生懸命走ってきてくれた蝕、かっこ良かったのに.

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闇を照らす光の蝕 第010話

--- 切断 ---

尾藤のネットワークハッキングはとても大きな功績を作り出した。

「とりあえず、接続先サーバーのアドレスとポート番号がわかった。これからクラッキングプログラムを実行して、あっちのサーバーをダウンさせる。そうすれば、こっちのゲームセッションも相手に覚られず安全に切断できるはずだ」

蝕とだれかにもSkypeを通して伝わったようで、「「了解」」と二重音声で応答があった。

パケッ

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闇を照らす光の蝕 第009話

--- リバースハッキング ---

キャンプに戻った俺達は一旦リタイアして仕切りなおすことにした。

だが、メニューを見ると『リタイア』の文字が潰れていて、カーソルがそこまで到達しないようになっていた。

「マジか・・・先輩、このセッションを強制切断してください」

「お、おう」

辻本の先輩である尾藤が贄達3人がプレイしているセッションを検索した。

サクッとセッションIDを特定して、切断すれ

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闇を照らす光の蝕 第008話

--- キャンプへ ---

俺の目の前で倒れていった数名のハンター達がいた。

彼らは自身のアバターが四肢を損傷するまでは、たとえダメージを受けたとしても活発さを失わなかった。

だが、四肢を損傷した直後から全く動かなくなった。

当初、俺はこれがフェイタリティシステムの表現の1つであり、脳震とうや気絶を模倣しているのだと考えていた。

そして今、自分も同じ状況に置かれたことによって、『動かなく

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闇を照らす光の蝕 第007話

--- 油断 ---

集会所から転送され、我々3人は狩りのフィールドに降り立った。

だが、そこは想定していたものと少し違っていた。

まず、下位と呼ばれる初心者~初級者向けのクエストであるはずなのに、キャンプからの出発ではなかった。

つまり、いつもやっていた序盤の宝箱漁りができないということだ。

そして、もっと困った点が、全員バラバラの地点に出現したということだ。

これは、合流するまでは

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闇を照らす光の蝕 第006話

--- サクリファイス ---

ニコニコ動画生放送主が自我喪失の状態で保護されたという報道が翔のもとに届いたのは、だれかと出会った翌日だった。

ニュースによると、保護された人物は視覚・聴覚・味覚・嗅覚に対する刺激には何の反応も示さなかったそうだ。

だが、唯一痛覚にだけは脳が反応したらしい。

翌日、翌々日にも数名のプレイヤーが保護された。

被害者が発見されるにつれ、事件の重さを世間も感じず

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闇を照らす光の蝕 第005話

--- だれか ---

結局、クエストは成功した。

顔文字と三村くんの2人が犠牲となりはしたが、なんとか時間いっぱいで勝てて良かった。

生き残った蝕は報酬を少しだけ吟味し、新しい装備の材料になりそうな物だけを選択した。

後のものは潔く売っぱらった。

売る数が多かったため、資金が倍になった。

そして、みんなの待つ集会所へと戻った。

木造の集会所の内装とともに表示されたのは土方だけだった

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闇を照らす光の蝕 第004話

--- フェイタリティ ---

フェイタリティの実装されたモンハン4を数日プレイしてみた。

確かにモンスターもプレイヤーキャラも、ダメージ表現がリアルになったのは分かった。

だが、それだけだ。

血が多く出るようになったし、ダメージの蓄積具合によってモンスターの動きが鈍くなるようになった。

だが、それだけだ。

最初のうちこそ新鮮身を感じたが、所詮その程度だったのだ。

正直、がっかりした

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