#127 「本初子午線」って何?

本初子午線とは、ロンドンの旧グリニッジ天文台を通り、東西の経度の基準となる経度0度の経線である。
グリニッジ天文台はどのような経緯で経度の基準となったのか。

1760年代にはスペインやフランス、イギリスがそれぞれ経度の基準を定めていた。イギリスを基準とした現在の経度が広まるきっかけとなったのは、第5代目の天文台長だったネヴィル・マスケリンが1763年に著した『英国航海者ガイド』である。この著書でグリニッジ天文台が経度の基準とされ、それをもとに航海中に船が洋上で現在位置を把握するための画期的な方法として広まり、イギリスを基準とした経度測定の方法が世界に広まっていった。
そして、1884年に開かれた国際子午線会議でグリニッジ天文台を経度の基準とすることが正式に決定された。

ところで、「子午線」の名前は何が由来になっているのか。
中国や日本では、古来から十二支で方角を表わす方法があった。
真北は「子(ねずみ)」、真南は「午(うま)」で表したため、「子」と「午」を結んだ線=経線を「子午線」と呼ぶようになったのである。

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【参考】


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