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【おじさん的読書感想文】「夏への扉」

どうもです。
今回は現実逃避で、最近読んだ一冊の本についての読書感想文です。
ネタがないんだね~と思ったソコの貴方、図星です☆
でも日記を継続するコツは色々な話題に触れて、それを言語化する事なんですよ、きっと…

という訳でネタにさせて頂くのは、「夏への扉」です!

こちらは1956年にアメリカのSF作家ロバート・A・ハイライン氏が発表したSF小説となります。
所謂タイムパラドックスもので、当時から見ると近未来に当たる1970年代に生きる主人公が、これまた当時から見ると遠い未来の(ややこしいな)2000年代に何だかんだでタイムスリップし、色々な事件に巻き込まれていく、といったあらすじです。

私は昔から結構、タイムパラドックスものが好きです。
子どもの頃に読んだHGウェルズの「タイムマシン」で80万年後の地球の描写にワクワクし、学生時代にはゲームの「シュタインズ・ゲート」にどハマりしました。今だに秋葉原に行くと、ラジオ会館に人工衛星が埋まっていないか確認する癖があります。
映画の「バタフライ・エフェクト」も何回か見直しましたね。
その他にもこのジャンルの小説や映画はついつい手を出してしまいます。
時間旅行のロマンや伏線が回収されるカタルシスが好きなんですね。

この「夏への扉」はエンターテイメントとしてのタイムパラドックスもののパイオニアともいえる名作です。前々から読もうと思っていたのですが、最近ついに某古本チェーンで発見し、念願かなって?レジェンド物語に触れることが出来たのでした。

感想ですが、この手のジャンルの面白さはネタバレが命取りです。
ですのでここでは詳細には触れません。

ですが、敢えて言うなら非常に綺麗にまとまっているという感想です。
奇を衒った複雑な伏線はありませんが、序盤に散りばめられた登場人物の相関関係やその時代毎の違和感などが終盤で綺麗に収束していきます。
古き良きアメリカ映画のようなセリフ回しも味があります。
何より、1950年代後半の人が思い描いた1970年代、2000年代の近未来図がとても興味深く思える事請け負いです。

「夏への扉」のタイトル回収も見事です。
序文で主人公の飼い猫が冬の家で暖を採るため、延々と家中の扉を開け、季節が夏の部屋(冬なのでそんなものは存在しないのですが)を探し続ける描写があります。
物語を読み終わった時に、この「夏への扉」の意味に気が付くことになるのです。

そんな訳で、興味があったら是非読んでみて下さいね~

因みに今年は猛暑らしいので、私はそう遠くないうちに「冬への扉」を探すことになりそうです。

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