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短編小説 無冠の勇者

ここはラグランジュの塔46階。

2人の若者が探索している。

鋭い剣を携えた戦士ギャレスと、手裏剣の名手である盗賊リーネ。


「墓場の奥に、次のエリアへの鍵が隠されているという」

二人はその古い伝承を頼りに、無数の死者が眠る墓場へと足を踏み入れた。


次々と現れる骸骨の怪物どもを、ギャレスの剣捌きとリーネの機略で撃破していく。

しかし46階の最奥部に辿り着いた時、そこには強大なる魔物、"キングスケルトン"が二人を迎えた。


「クックック……賢明ならば命乞いをせよ」

巨大な骸骨は冷笑するように告げた。


「畜生!」


ギャレスは剣を掲げると、キングスケルトンに向かって突撃する。

一方リーネは影に身を潜め、隙を狙う。


骨を舞い散らしながら二人の戦いが始まった。限界まで体力を使い果たし、ギャレスの剣がようやくキングスケルトンの胸郭に突き立てられた時、リーネの魔力を込めた手裏剣が決め手となり、怪物の首根っこを抜かした。

「くっ……クハハハ!逆らう愚か者ども!」

キングスケルトンの怨念は未だ残り続けた。


その怨念は具現化し二人に襲いかかる…


二人に残された体力は、もはやなかった――。

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