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忍者になりたい!

息子が3歳の時の話。
七夕のお願いごとを書くため、保育園から短冊をもらった。
息子に「大きくなったら何になりたい?」と聞いた。
すると、
「忍者になりたい」と言った。
なぜ忍者になりたいのか聞いたのだけど、恥ずかしがって教えてくれない。
それでも、3年経った今でも大きくなったらなりたいものは変わっていない。

よく6歳の6月6日に習い事を始めると良いという。
(昔の話だから数え年かな?と思ったけど、どうやら7歳かも?諸説あり)
私も小さい頃4歳からオルガンを習い始めた記憶があり、息子にも何か習い事をさせようかとスイミングやら、ピアノやら体験に連れて行ってみたけど、全く興味を示さなかった。
しかし、忍者教室というスポーツ教室なるものがあることを知り、
恐る恐る息子を誘ってみた。

私「忍者教室っていうがあるけど行ってみない?」
息子「行く」


即答だった。
スイミングもピアノも嫌がってたのに、忍者は乗り気ってどういうことよ。
体験へ行くと、どうやら息子にとってはとっても楽しいものだったらしく、
終わって私に高らかに宣言した。


「俺、来週から忍者の服着るわ」


そう言って、忍者教室に通い始めた。
子供というものは、気分によって行きたくないという日があったりするけど、息子は病気にでもならない限り意気揚々と教室へ行く。

試合で負けた時は号泣する。暴れる。
負けず嫌いなのはミルノの遺伝子っぽい。
私は勝ち負けはあまり重要視しない子育てをしていたつもりだったけど、
遺伝子には勝てないのだと思い知らされた。
試合に勝てた時は、ニコニコしながら私に報告してくれる。


「おかーちゃん!今日は連勝したよ!」

少しずつ、
少しずつ、
きっと息子は忍者に近づいている。
(707文字)

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