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「大家さんと僕」矢部太郎

大ヒットした漫画ですね。
私は発売されてから結構経って購入したのですけど、
アウトプット用にとまた読み返してみました。

エッセイ漫画って結構さらっと読めちゃうのが多いんですけど、
この作品は「良い余白」が多くて、じっくり味わって読まなきゃいけない本のような気がします。一コマから想像させるものが多いと思います。

人との出会いは非常に縁が深いもので、
矢部さんと大家さんは出会うべくして出会ったんだなぁ。
大家さんは戦争の時代から終戦後、現代を生き抜いてきた女性で、
きっと矢部さんは、彼女を通して生きた歴史を受け取ったんだろうなぁ。

私は、大家さんと矢部さんの伊勢丹デートがすごく好きです。
大家さんが本当に少女のように可愛くて。
きっと矢部さんじゃなかったらこんな愛らしい大家さんにならなかったんじゃないかなぁ。絵柄にも愛がにじみ出てる感じ。

私の祖母も今93歳。
足が弱くて、歩くのも一苦労だけど、
電動三輪車で颯爽とお出かけするし、
毎日ビール飲んでるし、
カラオケでは1番先にマイクを持って歌う。
私と会った時に必ず「幼稚園で私が側転した話」をする。
最近の記憶はあまりなくって、ひ孫の名前もちょくちょく忘れたりするけれど、素敵なおばあちゃんです。
若い頃は男性と同じようにバリバリ働くワーキングマザーでした。
(当時としては、自営業じゃない両親共働きは珍しいですね)
私がバリバリ働きたい感覚なのは、祖母譲りなのかもしれません。

そんな私の祖母との思い出をじんわりと思い出させる、
良いエッセイ漫画です。
続編も今度買いに行こうと思います。
(658文字)

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