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ONARA RECORD #4「バラ色の日々/THE YELLOW MONKEY」

今回ご紹介するオナラレコードは「バラ色の日々/THE YELLOW MONKEY」です。

THE YELLOW MONKEY(通称:イエモン)は1988年に結成され、90年代にかけて一世を風靡しました。
そこから一時解散して、2016年に再結成したことでも話題になりましたね。

数あるイエモンの名曲の中でも最も有名が曲が「バラ色の日々」ではないでしょうか。

▼PV


▼歌詞


さて、まずはこの曲を簡単に3行でまとめてみたいと思います。

惨めで、見苦しい生活。
捨てたい過去もあれば、先も見えない世の中。
でもバラ色の日々を追い続けてしまう。

なんとも文学的な内容ですね。
日本古来の「侘び寂び」を感じさせる、無情さに感じる美意識のようなもの。

吉井さんの独特な美的センスにうっとりとしてしまいます。


ただ、これも「オナラレコード」です。
一体どんな屁理屈を歌っているのでしょうか。

それはブラック企業の上司が部下に対して働かせる屁理屈です。

この二つの点が結びつく人がイエモンファンの中に何人いたでしょうか?
まずいないでしょう。想像できないのも、無理はありません。

さて、それではまずはそんなブラック上司を思い浮かべましょう。

・34で新卒からこの企業で働く生え抜きのブラック上司
・散々新卒をこき使い、何人もの新卒を辞めさせている
・この上司もずっと働くので、部下はそれより遅く帰れない、本当にタチの悪い上司
・ある日駒として重宝してきた新卒が辞めると言ってきたので、引き止めることにした

絵に描いたようなクズ上司ですね。


こんな上司の気持ちをイエモンが代弁しているのでしょうか?
では実際に見ていきましょう。

Let’s ONARA RECORD!!!


追いかけても 追いかけても 逃げて行く月のように
指と指の間をすり抜ける バラ色の日々よ

これはまず部下の気持ちを代弁して、共感する姿勢ですね。

もともと入社する前に思い描いていた「バラ色の日々」
自分は会社でどんどん成果を出して出世し、褒められ、認められ、お金もたくさん稼ぐはずだった。

社会にはしっかり貢献して、お客さんにも喜ばれる。
そんな立派な社会人になるはずだった。

でも、実際の仕事は難しいことだらけで、一向に仕事は終わらない。
寝れない。帰れない。終わらない。

失敗を繰り返すたびに、理想は崩壊していく。
バラ色の日々は指の間をすり抜けていく。
そうだろう?と。


バラ色の日々を君と探しているのさ
たとえ世界が生き場所を見失っても
汚してしまったスパンコールを集めて
真冬の星空みたいに輝かせよう

ここは共感しつつ、自分も同じ思いだと言うことを訴えかけているところですね。

辛いのは君だけじゃない。みんな一年目は死ぬほど残業して苦しんでいる。
誰だって上手くいかないことはあるんだ。

でもそんな時こそ、昔描いていた理想を思い出そう。
汚してしまったスパンコールを、もう一度輝かせよう。

信じることから始まるんだ。


(中略)
雨の中を何も見えずに走るのは
とても深く生かされるのを感じたような
だけど茨が絡みついて偶然の生贄
試されているのが悔しいね

ここは部下の惨めな現状を伝えて、現実を見つめさせるところでしょう。

お先真っ暗、何も見えない中を走るのは怖いだろう

給料なんてあがるのか。
そういや同期は辞めていくし、気づけば福利厚生もどんどんカットだ。

でも、そんな時にこそ「生きてる」って感じないか?
そんな過酷な中をサバイブできる人材が、本当の意味で「勝ち組」なんじゃないか?

でも君は今「搾取されている」と感じている。それは「負け組」だ。
悔しくないのか?それは俺のせいじゃないって、決めつけちまうのか?お前はそんなものか?

辛い現状を打破する、そうならなきゃ一生「負け組」なんだ!と。


それでも
あの時感じた夜の音 君と癒したキズの跡
幾つもの星が流れていた慰めの日々よ
砂漠の荒野に倒れても 長い鎖につながれても
明日は明日の風の中を飛ぼうと決めた
バラ色の日々よ バラ色の日々よ

ここは最後の追い込みとして、飴と鞭で言えば甘い甘い「飴」をあげる場面でしょう。

でも私はあの深夜まで残っている君の魂がこもったタイピング音を聞いて心を打たれた。
君と深夜に行った居酒屋で語り合った熱い想いに強く打たれた。

そこで私だって君に勇気付けられているんだよ。
だからお互い未来を信じて頑張ろうじゃないか。

今がどんなに辛くても、明日は明日の風が吹く。
バラ色の日々はすぐそこにあるのかもしれないんだ。
と。


そう、満たされ流され汚され
捨てられ騙され 心まで奪われ
I WANT POWER I WANT FLOWERS
I WANT A FUTURE I WANT PLEASURE
I'M JUST A DREAMER ARE YOU A BELIEVER?
ARE YOU A BELIEVER?

最後はそのままですね。
「ARE YOU A BELIEVER?」この一言に尽きます。

上司の「信じるか?」は、部下にとって「信じろ」です。


さて、いかがでしょうか。
もちろん労働環境は劣悪かもしれません。

しかし、その中で働く熱い男の魂に胸を打たれませんか?
ブラック企業はまさに青春、バラ色の青春なのかもしれません。

サポートされたお金は恵まれない無職の肥やしとなり、胃に吸収され、腸に吸収され、贅肉となり、いつか天命を受けたかのようにダイエットされて無くなります。