見出し画像

ONARA RECORD #23「HOWEVER/GLAY」

今回ご紹介するオナラレコードは「HOWEVER/GLAY」です。

GLAYは元々、TAKUROとTERUが1988年に結成したバンドを前身とします。その後1994年にメジャーデビューし、1996年の2ndアルバム「RAIN」で初のオリコン1位を獲得。そして同年発売の「BELOVED」でミリオンセラーを達成しました。さらに、翌年発売したベストアルバムは累計売上枚数が480万枚を超え、当時のアルバム売上日本記録を更新しました。
そんな輝かしい歴史を持つGLAYの中でも彼らの代表作とでもいうべき曲が「HOWEVER」です。

▼PV

▼歌詞


さて、まずはこの曲を簡単に3行でまとめてみたいと思います。

孤独で辛い時だってある。
でも、あなたがいたから幸せだった。
そんなあなたとのかげがえない時間が「愛」なのだろうか。

TAKUROという男は、なんともロマンチックですね。
確かに「愛」とは何か、「永遠」とは何かは、哲学することが難しい奥深い命題だと思います。でも、大切な人と過ごす何気ない日々や、すれ違いも「愛」と呼ぶことができる。そんな解釈も素敵だと思います。優しくなれますよね。

そしてこれは「オナラレコード」です。
一体どんな屁理屈を歌っているのでしょうか。

それは、ポケモンを借りパクしたヤツの屁理屈を歌ったオナラレコードです。

すごいニッチですね。
でも、学年に1人はいませんでしたか?ゲームを借りパクするヤツ。

私にはいました。
「ケチなヤツだ」とか思われたくないし、なかなか言い出せないんですよね。そこがタチ悪い。

ではまず、ポケモンを借りパクしたヤツの様子を思い浮かべてみましょう。

・「ポケットモンスター ダイヤモンド」を貸したのは中一の夏頃
・すでに中三の卒業を控え、高校も別になるが、まるで返す気配を見せない
・ポケモンの話になると、すっといなくなる
・一度「あれ返してや」と言ったが「あ、ごめんまだ全クリしてへんねん」と回答、以降音沙汰なし
・「触れるな」というオーラ全開、卒業までやり過ごすつもりだろう

先に断っておきますが、私の中にモデルはいません。あくまで空想です。
でも本当にちょっとムカついてきますよね、こういうヤツ。
女性でもいるんでしょうか?ちょっと気になります。

さて、本当に「HOWEVER」がこの男の屁理屈を歌っているのか、実際に見ていきましょう。

Let’s ONARA RECORD!!!


やわらかな風が吹く この場所で
今二人ゆっくりと歩き出す

やわらかな風が吹き抜けていく。
それは誰もを平等に、均等に、撫でていく。

「ここまでは俺のもの」と決めた住宅の敷居が馬鹿らしい。
誰のものでも無い、「そこ」は「そこ」でしか無い。

そんな事を不意に感じ、歩き始める。
お気に入りの「彼ら」を片手に。


幾千の出会い別れ全て
この地球で生まれて
すれ違うだけの人もいたね わかり合えないままに

この地球という星に生まれながら、ここで作られた「もの」を殆ど知らないまま生きていく。
出会ったとしても、すれ違うだけの「もの」もある。

もしかするとそれが僕の人生に多大な影響を与えたかもしれない。
でも、深く理解しないままに終えた「もの」は数多い。

巷で人気だと聞いても、一度も見ずに終えた映画なんていくらでもある。
「もの」との出会いは多分に運命的だ。


慣れない街の届かぬ夢に 迷いそうな時にも
暗闇を駆けぬける勇気をくれたのはあなたでした Fu…

田舎から出てきたばかりの僕。
思っていたよりも、都会で生き抜くのは大変そうに思える。

誘惑も多ければ、しがらみも多い。
そんな時にも、駆け抜ける勇気をくれたのはあなたが貸してくれた「彼ら」でした。

「ポケットモンスター ダイヤモンド」


絶え間なく注ぐ愛の名を 永遠と呼ぶ事ができたなら
言葉では伝える事が どうしてもできなかった
愛しさの意味を知る

ああ、僕が絶え間なく注ぐポケモン(かれら)への愛を「永遠」と呼べたなら。
あなたに返す必要なんて無いのだろう。「永遠」に。

あの時は「まだクリアしてなくて」なんて言ったが、それは違う。
ただ単に言葉が見つからなかったんだ。

ポケモン(かれら)に対する、言いようのない感情。
それは「愛しい」と思う気持ちだったんだ。

そう気づかせてくれたのは、あなたなんだ。


あなたを幸せにしたい… 胸に宿る未来図を
悲しみの涙に濡らさぬ様 紡ぎ合い生きてる

ああ、ポケモン(かれら)を幸せにしたい。

レベルを上げ、バトルし、共に高みに登っていきたい。
四天王を倒すだけじゃない、ダークライを倒さなくちゃならない。

でもそれ以上に、ポケモン(かれら)と過ごす「今」を紡いでいきたいんだ。
そんな未来図を悲しみの涙に濡らさぬ様、嘘を紡いで生きてるのさ。


愛の始まりに心戸惑い 背を向けた夏の午後
今思えば頼りなく揺れてた 若すぎた日々の罪

愛の始まりは、あなたに借りてから数日後だった。
借りてすぐやる気は起きなかったが、やり始めると寝る間を惜しんで没頭した。

そうか、これが「愛」なのか。
そう思った瞬間に「借りたもの」という事に向き合えず、背を向けていた夏の午後。

今思えば理性的ではなく、感情に流されていたね。
若すぎた日々の罪さ。


それでもどんなに離れていても あなたを感じてるよ
今度戻ったら一緒に暮らそう
やっぱり二人がいいね いつも

それでも、僕のポケモン(かれら)に対する愛は深いんだ。
どんなに離れていても、ポケモン(かれら)の声が聞こえる。

来世は自分で買おう。
やっぱり所有しておきたいよね、いつも。


孤独を背負う人々の群れにたたずんでいた
心寄せる場所を探してた

思えば僕は独りだったのかもしれない。
誰もが孤独を抱えている社会の中で、独りたたずんでいた。

心を寄せられる場所を探していた。
それがポケモン(かれら)だったんだ。


「出会うのが遅すぎたね」と
泣き出した夜もある
二人の遠まわりさえ 一片の人生
傷つけたあなたに 今告げよう 誰よりも 愛してると…

もう君から借りて、没頭し始めた時には遅かった。
もっと早くに「自分で買おう」と気づけなかったのか。

「気づくのが遅すぎたね」と、泣き出した夜もあった。
でも、そんな遠回りさえ「一片の人生」と思える。

数多くの戦いで傷つけてしまったポケモン(かれら)に今伝えよう。
「誰よりも、愛している」と。


(中略)
恋した日の胸騒ぎを 何気ない週末を
幼さ残るその声を 気の強いまなざしを
あなたを彩る全てを抱きしめて
ゆっくりと歩き出す
やわらかな風が吹く この場所で

ポケモン(かれら)を知った日の胸騒ぎを。
何気なく戯れていた週末を。
幼ささえ感じた鳴き声を。
伝説ポケモンにも堂々と立ち向かう、気の強い眼差しを。

ポケモン(かれら)を彩る全てを抱きしめて、ゆっくりと歩き出すよ。
誰のものでもない、この地球で。


いかがでしょうか。
確かに「借りパクするだけのことはあるな」と思えるほどの愛情でしたね。

おそらく、彼は「ウルトラムーン」「ウルトラサン」をプレイしていないでしょう。
「ポケモン」というIPではなく、「ダイヤモンド」の中で育てた「ポケモン」に愛着があるから。

そう考えた時に、ソフトの持ち主は貸した側でも、中に生きるポケモンは紛れもなく彼の「もの」なのかもしれませんね。

サポートされたお金は恵まれない無職の肥やしとなり、胃に吸収され、腸に吸収され、贅肉となり、いつか天命を受けたかのようにダイエットされて無くなります。