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いやお前は何かしろよ。

外へ出たい。

外出自粛のGWも4日目になり、家で読書をしようにも母が熱唱するホイットニー・ヒューストンが集中力を著しく低下させるため続きません。ホイットニーとのシンクロ率を上げたい一心なのか何なのか「エンダー」ではなく「エヌァー」と発音するあつかましさに呆れてしまう。母よ、まずは音程を取れ。

ああ、外に出られたらどれだけ有意義なことでしょう。

仮にも創作を生業とする人間ですから、美術館でも広大な自然のある土地にでも赴いて、脳内を活性化させてインスピレーションの源とする。木々の緑に感謝して、生まれたての青空から届く日差しを味わい、木陰を吹き抜ける春風に寄り添う。

いや、そんなことは一度もしたことがないのです。

生まれて四半世紀もの間、こんなご時世になる以前から、そんなダンディーでクリエイティブな休日は過ごしたことがない。にも関わらず私は「外に出られたら」などと平気で思い上がるのです。

私はこれまでどうして過ごしてきたのでしょうか?

前職は東京のイケイケベンチャーでしたが、その時も仕事の疲れからか、天性の怠惰なのか、飯食って・屁こいて・寝るの3パターンぐらいしか行動内容がなかったように思えます。スーファミのコントローラーでも持て余す選択肢。

そんな私のファミコン並のIQでもって考察するに、私がこうも暇になってしまうのは“友達がいないから”に尽きると思うのです。
インスタを眺めていると「早く会いたいね〜」と過去の写真をアップしてお互いにコメントしあう様子や、仲間内でzoom飲みなんかをする模様が多数見受けられます。

このように友達や恋人がいる人たちは「一緒に過ごす」という手段だけで十分に有意義な目的となり得ているので、用事に事欠きません。電話する、LINEする、それだけで十分に有意義なのです。
私のようにピンセットを使わずに髭を抜く王決定戦を自主開催して見事三連覇する必要なんてありません。

そんなこと言って本当は友達いるんでしょ?
なんて思われるかもしれませんが、悲しいかな本当にいません。

先日も同僚に「男を紹介して欲しい」と言われて卒アルを小中高と引っ張り出し、先生の欄まで凝視しましたが、誰一人として連絡できる相手がいませんでした。

ご覧の通り「不要不急な人生」を歩む私ですが、やることがなさすぎて最近はずっとZoom背景にクソコラを作っています

本当に暇だと言うことがよくわかると思います。
これらの投稿を見かねた心優しい先輩が「私にも大門未知子みたいな背景作って」と依頼してくださったので受託制作までやりました。

私はドクターXが大好きなので、自分も欲しくなりさらに制作。

この動画を客観的に見たときに思いました。
「いや、お前は何かしろよ」と。
「クソヒマだろ」と。

偶然の産物ですがこの背景は私に気づきを与えてくれました。
失敗してもいいんです、不要不急でもいいんです、半日も足の皮をシゲシゲ見ているぐらいなら何かした方がいい。どうせ天井のシミを眺めているだけでも地球上にCO2を排出し続けるんですから。

というわけで今後もスベり続けるかもしれませんが、Zoom背景をフォロワーが0になるまでしつこく投稿していこうと思います。

不要不急の読了、ありがとうございました。

サポートされたお金は恵まれない無職の肥やしとなり、胃に吸収され、腸に吸収され、贅肉となり、いつか天命を受けたかのようにダイエットされて無くなります。