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持続可能な推し活をするには自分を大事にしないといけないと思い至った話(※「推し、燃ゆ」レビュー)

どうも!きつね@人材育成担当です。

突然ですが、皆さんに応援したい人っていますか?
きつねさんにはいます。アイドルです。ハロプロ、スタダ、K-POPなどなど、たくさんの推しがアーティストの基礎、基本である歌やダンスを鍛錬した結果、楽曲に魂がこもる瞬間を見るのが好きです。

今回は、同じように推し事を生業としている少女・あかりが主人公の「推し、燃ゆ」(宇佐見りん著)の感想や思ったことあれこれを記載していきたいと思います。 

存在脅威管理理論に当てはめて考えたら面白そう

そもそも存在脅威管理理論では、自尊感情、文化的世界観、関係性の3点から、いずれ来るであろう死への恐怖が克服できると考える理論である。語彙を説明すると下記の通り。

自尊感情:文化的世界観の価値基準を満たした有意義な社会の有能な構成員であるという自覚

文化的世界観:ある集団で信じられている信念体系

関係性:恋人、友人、家族などの人間関係

自尊感情を上げるには、他者からの脅威と自分の目的を両立しないといけない。他者を巻き込みながら目的を達成するには、他者目的の上位化、動機づけの結合の2点によって、達成が可能と考えられています。

推し、燃ゆの世界観で当てはめてみる

自尊感情:母からの文化的世界観を達成できていない。推しが事件を起こしてから、自分を切り詰めて推しへ解決する。

文化的世界観:母からの「普通に高校を卒業して、普通に大学に通う」という信念体系に沿って生きていない(高校中退)

関係性:高校中退を機に母との関係性が悪化。姉は家族の波風を立てないように静かに生活する。父は海外に単身赴任でコミュニケーションはうまくとれておらず、母からの意見を否定できていない

じゃああかりに何が起きた(ときつねは考えたか)

結論を述べると
・母の想定する「普通に高校を卒業」を文化的世界観を達成できなかったことで母との関係性が悪化した。
・推しを応援する理由の背景に自分の目標が無かったため、推しがいなくなった途端に他者のために頑張れなくなった。専門的な言葉でいうと他者志向的動機傾向が高すぎたが故に、自分が推す理由が不完全だった。

のだと思います。推し活をしている間は自分の時間や生活を切り詰めてアイドルを推しても一時的に普通の生活を送っていました。しかし、推しを推す目的があかりにはないため、良い影響はなく、体調を崩すなど不穏な空気が流れます。そして、いざ推しが推せなくなると、目的そのものが完全になくなるので背骨を抜き取られる、拠り所がなくなる感覚になったのかと思います。

では持続可能な推し活を進めるにはどうしたほうが良いか

そもそも持続可能な推し活とは何でしょうか。私は、関係性や文化的世界観に安全性が担保されたうえで、推す目的に自分が納得できる活動が、自尊感情が上がる推し活ではないかと考えています。他者の理由と自分の理由を結びつけると、推した時間の分、自分にポジティブな影響が戻っていくのが理想だと思います。
推し活と自分の目的は結びつきにくいかもしれませんが、「推しががんばっているから自分も頑張ろう」と思える動機づけが図れたら、Win-winな関係になると思います。

皆さんも、良い推し活を!!
(所要時間1h、参考書籍↓が難しくて頭を抱える)



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