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第1回 Chromium OS 研究会を開催しました #くろけん

インターネットプラス研究所の @shao1555 こと澤田です。去る2020年9月26日に Chromium OS 研究会と題したイベントをオンラインで開催し、多くのご参加をいただきました。ありがとうございます。イベントから少々日が経ってしまいましたがイベントの報告と感想、課題をまとめました。

イベントの内容について

今回は第1回ということもあり、Chromium OS の基礎知識(どういったコンセプトのOSであるか、Chrome OS との違いはなにか)といった点を中心に解説しました。

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また、ドン・キホーテで購入した2万円ノートパソコン (MUGA ストイックPC3) に実際に Chromium OS をインストールするデモを実施しました。

とりわけ Chromium OS と Google Chrome OS について関心を示された方が多かったので、これらの特徴について改めてまとめます。

Google Chrome OS
・Google が認定したデバイス (Chromebook, Chromebox) にプリインストールされている。それ以外の方法では入手できない。
・デバイスごとに最適化された改変がされている (デバイス固有の部品に対するドライバなど)
・Google Play Store で配布されている Android アプリを実行できる。
・Google が配布している著作権保護機能 (DRM) である Widevine CDM が搭載されている。これを必要とするサービス (Netflixなど) が利用できる。
・Google Chrome ブラウザでは Google が提供するサイト翻訳や Wi-Fi を利用した位置情報提供機能が使える。

Chromium OS
・オープンソースで提供され、ビルドさえできればどんな環境でも動作できる
・Chromium OS の派生バージョンを開発するベンダによって Chromium OS に含まれない機能が提供される
 → Macintoshを含む市販PCへの最適化 (CloudReady)、Widevine CDM (CloudReady)、独自アプリストア経由のAndroidアプリサポート (Fyde OS) など

とりわけ Chromium OS は Android アプリの実行環境を含まない分、Web ブラウザ中心のシンプルな OS としての個性を持っており、IoT機器のようにスペックが限られた実行環境やテレワーカーや重要な情報を扱う部署のように端末に起因するセキュリティリスクを最小限に抑えたいというニーズに強くマッチすると考えています。こうした長所を生かすべく Chromium OS をもとに新たな OS 「FlexiOS」の開発を開始したことをイベント中で発表させていただきました。詳細については今後機会をみてお伝えします。

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イベントの運営について

普段のイベントは登壇者のカメラとスライドを共有して進めますが、今回は Chromium OS のインストール風景を伝える必要があり、カメラ設定に苦労しました。グリーンバックを購入してトライしたのですが、画面の切り替えや設定が難しく、安定した配信ができずに改善の余地を残す結果となりました。

また、参加者同士の交流の場を設けることもできず、イベントのアフターフォローができなかったのも心残りです。

告知からイベント開催まで時間があまりなかったにも関わらず30人ほどに視聴いただいたこともあり、みなさんの支援の気持ちを糧に次回のイベントにつなげさせていただく所存であるとともに、今回の反省点を踏まえた運営を心がけていきます。

今後について

Chromium OS をフォークしたオリジナル OS 「FlexiOS」について、コミュニティベースで開発ができるように準備を進めています。今後は同 OS の開発や運用から得られた知見をもとに研究会を開催していこうと考えております。興味のある方はお気軽にお問い合わせください。よろしくお願いいたします。

今回のイベントの映像およびスライドはこちらに上げております


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