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「棺を見るまでは泣かない」キックオフ会議で印象に残った言葉とその後の活動

みなさんこんにちは。カンボジア事務所駐在員の溝口です。
カンボジアでは5月下旬に「コミュニティにおける子どもの栄養改善プロジェクト」のキックオフ会議を実施しました。会議の様子については、カンボジア事業担当佐久間が出張時に執筆したブログをぜひご覧ください!

キックオフ会議に参加した州保健局の職員が、
「わたしたちは棺を見るまでは泣かないのです。」と切り出す場面がありました。それにはこのような続きがあります。「誰かが亡くなったとしてもその人の棺を見るまでは現実として受け止められない。たとえ自分の子どもが栄養不良でそこにいたとしても、何らかの病気になるまでは栄養不良そのものが問題だと気づけない。だからこそ、このプロジェクトを通して栄養について関心を高め、取り組んでいくことが大切だ。」

【写真1:キックオフ会議の様子】

これまでの事業でも、まずは乳幼児健診に来ることで自分の子どもが小さいことを知ることが重要でした。昨年からは乳幼児健診と一緒に養育者のBMIを測りはじめました。その中で自分の身長が思っていたものと大きく異なり驚くお父さんやお母さんの姿もありました。次に保健教育で知識をつけ、離乳食教室を通して実際に栄養のある食事を作り、その場で食べて味付けや食材の柔らかさなどを体験し、覚えてもらいます。自分の目で見ること、実体験として学習することで自分のこととして捉えるきっかけに繋がるのです。この州保健局職員のたとえ話は、ただ栄養の話を聞くだけでなく、自分自身で経験することがいかに大切であるかを表現しており、今回のキックオフ会議で印象に残る場面のひとつでした。

【写真2: 養育者のBMI測定】

さてキックオフ会議を終えて、現在は活動対象地域となる郡やコミューンの情報収集インタビューを実施しています。インタビューを通して各自治体の組織図やメンバーの把握、そして活動の主体となる女性子ども委員が積極的に取り組んでいる課題や、彼女たちが頼りにしている人物などを聞きながら各自治体のプロファイルを作成していきます。大きく2つのチームに分かれ、2郡計14コミューンを回りながらで実施中です。

【写真3、4:サンカエムイ・サンカエピーコミューンでの情報収集】

このインタビューから新しく3名のプロジェクト・アシスタントが入職しました。中には大学に通いながら仕事との両立を頑張るスタッフもいます。フレッシュな3名のご紹介はまた次回のブログで…ぜひ楽しみにしていてください!

カンボジア事業では《シェア設立40周年記念事業》の一つとして、7月27日(木)19:00~オンラインツアーを開催します!カンボジア、東ティモールの撮りたて動画をたっぷりと使いながら、通常の駐在員報告会では紹介しきれない各国のリアルな暮らしや、中々聞けないナショナルスタッフ自身の想いなどを発信します。お申込みはこちらからお願いします。たくさんの方のご参加をお待ちしています!

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