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開催内容 2024年 3月16日(土)

ごきげんさんです。拡がる読書会の文鳥さんです。

ここ最近は、雨が降ったり止んだりで不安定の日々が続いていましたが、今日はすっかり春空が広がるいい天気。
ちょっと汗ばむくらいの陽気でしたが、三寒四温と言いますので、まだまだ基本の変化には気をつけたいところ。

読書会会場の水野ゼミの学生たちも卒業する子もいて、新しい学生さんたちが店番するようになってきました。ほんと春ですなー。

さあ、今回紹介された本です。
※noteの不具合で、アマゾンリンクの画像が出ないらしいです。2024/3/16
治ることの祈るばかりw

日本の偽書

日本の歴史書でも「偽書」と呼ばれる本当のことを書いていない書物がたくさんあります。発見時には「おお、こんな歴史があったのか!?」と大騒ぎですが、調べてみるとどうやら本物じゃないぞ。と偽書認定されたものを紹介しています。
邪馬台国は津軽の方へと移り中国からの渡来人との混血し、アラハバキ一族となり繁栄したという「東日流外三郡誌(つがるそとさんぐんし)」
古事記、日本書紀より古いという「秀真伝(ホツマツタエ)」
実はキリストは日本に来ていた!?という「竹内文書」など
すべて嘘と認定されちゃった書物で、新興宗教の布教のために作られたり、偽物の文字で作らえたりとツッコみどころはあるので仕方なしなところはあるのですが、ロマンが凄い。書いてた本人たちはワクワクしてたんでしょうねw


死海文書 発見から75年後の真実

こちらは本物認定された旧約聖書関連の写本のお話。
ずっと長い歴史的紛争が絶えないイスラエル方面の死海の近くの洞窟があるクムランという地域から見つかった写本。世紀前後に書かれたというものでそれまでは11世紀のレニングラードで見つかった写本だったので、古さでは1000年近く記録更新しちゃったという大発見。
古代のユダヤ教の一派が書いたそうですが、なんと900冊を超えるという。
この文書が世に知られることになったのは、遊牧民の少年たちが冒険気分で洞窟から見つけちゃったという映画のオープニングとかにありそうなシチューションにびっくり。
その文書の概要が書かれたムック本です。わかりやすくて良いです。


SAND LAND

ドラゴンボールの作者で先日亡くなられた鳥山明さんの短編。
天変地異により水不足になった大地を老兵と悪魔の2人が旅をして幻の泉を探すという不思議な物語。
いやはや、独特の世界観、なんともかわいいキャラ、テンポの良いストーリー。一巻で完結しているのですが、だいぶ丁寧に描かれている印象を受けます。
ドラゴンボール連載時は忙しすぎて、できる限りの省エネな描き方をしていたという話を聞いていたのですが、その時に限って凄く人気が出てた時なんですよね。
今作は映画化もされて、近々ゲーム化、ネット配信で新しいアニメシリーズが始まるそうです。楽しみ。



道をひらく

でました、松下幸之助。
ビジネスパーソンの聖書と言っても良い未だに売れている本です。
94歳まで生きられてとのことですが、元々は病弱な方だったそうで、そこから一人ではなく、協力して生きていくことに重きを置いたビジネススタイルを確立したのではないかと紹介者の方は仰ってました。
七転び八起とよりかは、タダでは転ばない。失敗を恐れず、失敗から何かを学ぶ姿勢。 
数々の座右の銘になりそうなお話が満載で無駄のない中身の一冊。

ピーティ

こちら児童文学。
実は脳性麻痺による身体の障害だったのですが、知的発達障害と思われていたピーティ。言葉だけではなく、気持ちもなかなか伝えられないもどかしさを抱えながら生きていくのですが、彼は終始変わらず誠実に生き、彼に関わる人達を変えていきます。
自身の食べこぼしを食べに来るネズミたちにも気をかけるピーティのやさしさ、彼を理解しようとする友人とエピソードは凄く良かったとのこと。
伝えることは大切ですが、相手を理解しょうとすることも大事なことだと教えられます。


注文に時間がかかるカフェ

時間がかかるというのは注文に時間がかかるという意味だそうで、それは接客する人たちが「吃音」という発話障害の持ち主。
話すことに苦労することで接客業を諦める方がたくさんいるそうで、それは人と接する事自体を遠ざけてしまうのではということから、発話障害の学生さんたちがスタッフとして働くカフェをイベント的に日本各地で行っているそうです。その様子を綴り、聞くことの大切さを記したノンフィクション。
コミュニケーションの大事さがわかる一冊ですが、やっぱり、人は人と関わっていかなあかんなーって話してました。
ちなみに注文に時間がかかるカフェこと「注カフェ」のサイトはこちら。
興味のある方は予約制のお店とのことなので、こちらからチェックしてみてください。

上記、本の紹介者の方はもう一つ吃音に関する絵本を紹介してくださいました。

ぼくは川のように話す

シンプルな絵、シンプルな言葉、しかし、内容は深い絵本です。
吃音の主人公は伝えることの難しさに苦悩しています。例えばクラスの発表会でも苦手な音があってどもってしまい、うまく話せなかったります。
でも、父親はそんな息子を静かな川辺に連れていき、温かい言葉をかけてくれます。
川は静かに流れているようですが、実はところどころで荒くなってり、泡立つ程に停滞するところあったりもします。実は川も吃音のようにどもりながらも流れていることが分かります。
美しい川の描写だけではなく、訳が素晴らしいことや、視点の転換について考えさせれる作品となっています。

上記2冊は図書館で見つけたそうなんですが、見つけ方としては図書の検索では色んなキーワードで本を探せるそうで「吃音」というワードで見つかったとのことです。
本を手にとって探すやり方もありますが、ワードから探すっていうのもピンポイントで読みたいテーマにたどり着ける方法ですね。なるほど。


羊をめぐる冒険

村上春樹さんと言えば「ノルウェーの森」など恋愛をテーマにした作品のイメージがあると思うのですが、これは冒険小説とのことです。
妻から別れを切り出された男性はある女性と出会います。そして、ある権力者の依頼により一枚の写真についてその女性と探っていくことになります。
退廃的、幻想的な内容は紹介者曰く、「相変わらず何もかも失っている主人公が出てくる」と言ってましたが、この作品は村上春樹さんの初期三部作、鼠三部作の一作だそうで3つ目の作品。
どこから読んでも大丈夫だそうですが、調べてみると「風の歌を聴け」「1973年のピンボール」「羊をめぐる冒険」で読んだほうが良いらしい。
村上春樹さんの作品を紹介をしたからといって「ハルキスト」とは思わないでとことw
だとしても、どんなイメージなんよw


ねぼけ人生

ゲゲゲの鬼太郎とかで有名な水木しげるさんの半生が書かれた本。
陽気な少年時代、戦争で片腕を失ったお話、漫画家デビュサれてからの忙しい日々などが綴られています。
素直な気持ちをそのまま書かれていたようで、読みやすくかつ、奇妙な人生を気楽に生きていく水木さんのマインドは元気づけられるとのこと。
しかし、怖い漫画を描かれる方とのギャップもあり、紹介者の人もこんな人なの?と困惑したとのこと。
僕自身は、水木さんの絵の精密さは天下一品だと思っていて、凄い集中力の持ち主なのだと思います。


中世のへの旅 騎士と城

こちらネットでバズったことにより見事重版したというシリーズ「中世への旅」
神保町ある書店「書泉グランデ」の店員さんが激推しという形でお店に300冊も入荷したことが噂になって売れるようになったそうです。
実際に今のファンタジーやゲームの設定の元として資料として質の高いものとなっているとのこと。とはいえ、初心者向けわかりやすいとのことでの推薦だったというわけですね。
内容は騎士の日常に焦点をあたてもので豊富なエピソードも交えながら中世を語っています。実は皆さんがすぐに思い描く鎧をまとった騎士は100年くらいしかいなかった?とのこと。詳しくは本書にて。


中世のへの旅 都市と庶民

続いて、騎士の時代から市民への時代へと移り変わります。
市民、農民、貧民など都市に関わる様々な職業やその暮らしについて書かれています。祝祭なんかは特にその時代のことを反映していたります。

中世のへの旅 農民戦争と傭兵

騎士階級は衰退し、ここらへんになっていくると近代との境目くらいでしょうか。戦争はなくなっていませんで、その時代の人たちが傭兵として活躍していた時です。傭兵の給料やお金の使い方など。傭兵って結構給料良かったみたいですが、浪費も激しかったようで。てか、使わされちゃってまた傭兵として働くみたいな悪い循環があったり。どうも戦争のせいでおかしくなっちゃうんですかね。

以上、中世への旅の3冊でした。小説とか書きたい人とかには資料としてピッタリとのこと。
廃刊されかけていた資料が今はネットでもすっと買えるようになっています。やはり良い本なんでしょうね。


創元SF文庫総解説

SF好きの方はみんなお世話になっている創元SF文庫。
創元SFの60周年を記念した、史上初の公式ガイドブック。
初版の表紙もカラーで一覧でまとめられていたりします。古典SFの表紙ってなんであんなにカッコイイんでしょうか。ずっと見てられます。
いやはや、800冊近く紹介されているそうなので、いくらでも眺めていられる一冊ですね。
これ見ちゃうとまたSF作品買っちゃう。そして、積んじゃうw

以上が今回紹介された作品でした。
拡がる読書会はお題がジャンルフリーで、お互いのおすすめ本を紹介し合う形式です。
他に面白く話せる内容があれば普通の文庫本と海外に絵本・漫画・写真集・雑誌・チラシ・パンフレットなどなんでもどうぞなのです。
みなさんのおもしろかったー!をぜひ教えてください。
ゆるーい会なので、「読書会ってどんなの?」っていう初心者の方にもオススメです。お気に入りの一冊を持って、好きなように話してくださればOK。話せなくてもて、みんなで一生懸命聞きますw
次回開催概要は↓

ご参加お待ちしております。
過去の開催内容はこちら




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