LSIの消費電力を100分の1にする東北大の「スピントロニクス半導体」

DRAMの次のMRAMを開発して、ノーベル賞候補でもある 東北大の遠藤哲郎教授が、「スピントロニクス半導体」の未来図を示した。

スピントロニクスは、東北大の大野英男総長(ノーベル賞候補)が、中心となって率いる東北大の看板研究テーマである。

これからの21世紀は、このような世界を変革する独創技術・製品をいち早く世に出して、さらに、日本で製造し、世界販売もして、世界マーケットを構築するという一貫性のあるビジネスを展開することが急務だ!

従来は、発明は、日本だが、製造・販売は、海外に任せるというやり方では、日本は、豊かになれないのだ!

その意味でも、東北大が
先導して見本を見せなければならないのだ!

(c)harbeman231203
Deep thinking yields imagination


ーーーーーSmartnewsを引用する。

LSIの消費電力100分の1以下に…東北大の看板「スピントロニクス半導体」の未来図
ニュースイッチ by 日刊工業新聞
300ミリメートルウエハー対応の試作ラインを持つ東北大学は材料から設計、デバイス、システム実証まで一貫した半導体開発が可能だ。同大の遠藤哲郎教授は東芝でNAND型フラッシュメモリーの開発と事業化に関わり、大学ではこれを3次元(3D)に積んで大容量化した。

東北大の看板とも言える「スピントロニクス半導体」は電源を切ってもデータを保持できることから、既存の大規模集積回路(LSI)の消費電力を100分の1以下に減らせる。「演算性能と超低消費電力を両立できるユニークな技術」と遠藤教授は強調する。

スピン半導体を使い、これまでに人工知能(AI)向けや車載用、磁気抵抗メモリー(MRAM)を積んだLSIなどを開発。同大の大野英男総長らと世界をリードしてきた技術だが、MRAMについては海外で実用化され、2030年ごろには市場が現在比約100倍の3兆円に達する見通しだ。

遠藤教授
文部科学省のプロジェクトでは「スピントロニクス融合半導体創出拠点」として、40近い大学・研究機関、企業と連携し、スピン半導体を中核に光などと融合してLSIの動作実証までを目指す。高温環境や放射線にも強いため、宇宙空間での利用も模索する。
遠藤教授は18年に設計・試作サービスを行う同大発ベンチャーのパワースピン(仙台市青葉区)を創業。LSIのメモリーは順次、MRAMへ置き換わりつつあり、宮城県にも半導体工場が新設されるなど環境も整う。「半導体は総合知だ。日本が強い技術をものにしていきたい」と力強く語る。
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