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転職の時代、リスキリングしないで逃げ切れますか;会社の居場所確保に必要な能力

こんちは!副業社労士まさゆきです

リクルートワークス研究所によると、2012~2021年度の企業の社員採用における新卒と中途の比率はほぼ一貫して3:7の比率、転職が当たり前の時代になりました。

新卒でも中途でも入社すれば自分の居場所を確保する必要があります。
厚労省の「令和2年雇用動向調査『主な離職理由』」によると、給与・労働条件(労働時間休日)による離職(男性17.7%、女性19.4%)の他、自分の能力を発揮できない仕事のミスマッチ(男性9.6%、女性10.2%)、人間関係(男性8.8%、女性13.3%)が上位を占めます。給与・労働条件の待遇が良くても自分の能力を発揮できず人間関係が悪ければ会社には居られません。

「自分の能力」は自らの内にあり他者に左右されない「絶対的能力」です。「人間関係」は周囲の人との相対的関係で変化する「他者との相対的関係」です。
「絶対的能力」は「仕事のスキル」だけでなく、「組織のムードメーカー」「相談しやすい」という「対人スキル」、仕事に無関係でも博識な分野を持つことも含みます。
「絶対的能力」はリスキリングにより向上可能です。
「他者との相対的関係」の構築には①良好な人間関係に加え②組織での自分のポジション確保も含まれます。「この点では私が優れている」「この役割は私がふさわしい」比較優劣されて会社のポジションが決まります。

「絶対的能力」で会社の評価を得て、その後「他者との相対的関係」を構築し会社で自分の居場所を確保します。「絶対的能力」発揮には他者は関係ありませんが、「他者との相対的関係」は相手があり自分ではコントロールできません。周囲のメンバーが変われば自分のポジションにも影響が出て、居場所を失う場合もあります。会社員の悩みの大部分は「他者との相対的関係」に起因します。

終身雇用の時代「他者との相対的関係」は重要でした。同期、先輩後輩、上司世代、周囲のメンバーは変わりません。自分のポジションを確保すれば関係が変化する可能性は低く、出世レースを勝ち抜く武器となります。社内の飲み会やゴルフ、社内で人脈を作ることは仕事以上に大事でした。
「絶対的能力」も「社内流儀を踏まえた仕事の進め方」「根回し術」といった社内スキルが重視されました。

終身雇用が崩れた今、「他者との相対的関係」の位置付けは低下しました。メンバーは頻繁に入れ替わり、都度ポジションが変動します。不安定な「他者との相対的関係」頼りは危険です。中途入社人材は仕事のスキルが評価され採用されます。根回し術のような社内スキルの意味は?「絶対的能力」の重みも変わっています。
「オールド・ボーイズ・ネットワーク(おやじネットワーク)」が否定的な意味で2022年新語・流行語大賞にノミネートされたことが、こうした変化を象徴しています。

企業には各組織内で培われた独特の文化や約束事、人間関係がある。それらは多数派の男性社員の間で暗黙に築かれる。例えば「男性同士の雑談やコネ・人脈で物事が進む」「たばこ部屋・飲み会・ゴルフでの話が決定事項になる」等。こうした明文化されない非公式排他的な仕組みがオールド・ボーイズ・ネットワークである。

Wikipediaより

では、これから自分の居場所を確保する能力を高めるにはどうするか?リスキリングで「絶対的能力」を向上し居場所を確保する能力を高めましょう。

「会社員人生も残りわずか、ポジションも確保した。転職しないのでリスキリングは関係ない」いえ、70歳定年の時代、役職定年後は10年以上続き、逃げ切れません。備えましょう。

ではまた次回

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