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ゴールをできるだけクリアにイメージする/エンタメコンテンツ営業心得①

少し前にこんな記事を書いた。

何を偉そうにと思うようなことが書いてあるが、正直申せば、これは酔った勢いで書いた記事である。

しっかりとした構想もなく、飛んだ恥さらしであるが、一度世に出してしまったからには、その帳尻は合わせざるを得まい。

ということで、しばらくネタに詰まった時は、「エンタメコンテンツ営業心」を細々綴っていきたいと思い。

誰かの何かの参考になればいいと思うし、僕自身の考えもまとめられるのが利点かもしれない。


さて、今回のテーマはタイトル通り、「ゴールをクリアにイメージしておく」という話題を書いてみる。

エンタメコンテンツは、エンドユーザーが喜んでくれるものを提供するという最大の目標・目的がある。どんなクリエイターでも、自分の作ったものが多くの人に届いてほしいと切に願っている。

けれど、どうしたら世の中に届けられるのか、そのためにはどうしたら良いのかというイメージが浮かばないクリエイターは大勢いらっしゃる。

そんな時こそ営業の出番である。クリエイターの届けたいという気持ちを営業的見地から、もう少し分かり易い状態に置き換えてあげる役割を果たせばいいのだ。


例えば、書籍であれば、郊外のSC内の本屋で売れるのか、都心部の大型書店がいいのか、はたまたAmazan中心にするのか、定価を安くして手に取りやすくした方がいいのか、高めに設定してコレクター仕様にすればいいのか。

あくまで本の中身次第ではあるが、そのコンテンツが一番世の中に届くだろう形態を、具体的な営業ツールや販路を示して、説明してあげるのである。

もちろん、それにはデータの裏付けや、実地のインタビューなどからマーケットの状況を把握しておくことや、かつ、コンテンツの中身をしっかりと理解した上での施策を提示することが重要である。

ともかくも、エンドユーザー、本であれば読者にどのようの届くのか、届く瞬間のゴールをクリアにすることで、クリエイターに安心してもらったり、次のコンテンツ作りに役立ててもらえるのである。


僕が営業をバリバリしていた頃は、クリエイターから「営業」と呼ばれたりしていた。クリエイターと二人三脚でコンテンツを作るプロデューサーや編集者は、クリエイターからすれば相棒なので、当然密接な関係となるのだが、営業はそうはいかない。

あくまで営業マンは、売る場面になって初登場する人たちなので、なかなか名前を覚えてもらえないことになりがちである。よって、僕は「営業」などと呼ばれてしまったわけだが、案外これが嫌ではなかった。

自分の名前はどうであれ、役割としては認識してもらったことになり、クリエイターが心から知りたいゴールのイメージを持っている人物だと認識されたことに他ならないからだ。


今、営業から若干離れた仕事をしているのだが、それでもこのゴールのイメージをクリアにすることの重要性をより強く感じている。

自分が手掛けているものが世に出ていく瞬間、すなわちゴール地点がどのようになっているのかをイメージすることで、ゴールに向けたプロセスもまたクリアになるからだ。

目の前の仕事を進めていくと同時に、ゴールから逆算した経路も頭に入れておく。それはまるで、トンネルを別方向から掘り進めていくようなものだ。

トンネルを両側から掘っていくには、掘るスピード、方向、深度、また地盤はどうなっているか、人手は足りているか、予算は守られているか等々、色んなことを考えなくてはならないが、それも全てクリアなゴールの風景が見えていればこそである。


手際よく仕事を進めている人は、ほぼ間違いなく、仕事のゴール、着地点が明快に見えている。

それでは、どうしたら、ゴールをクリアにすることができるのか。これにはいくつかの方法があるが、一つには経験、競合他社の研究、そしてゴールの現場を実際に見ること、それらを組み合わせていくことである。

いきなりできることではないが、意識していれば、必ずできるようになる。大事なのは、様々なエンタメコンテンツのゴールの形を知ることなのではないだろうか。



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