【書き出し用】年単位で放置された18禁_二次創作の続きを書こう2_薄桜鬼_狂咲鬼哭_2

「これからどうするというのです?」
 風間に攫われて宿で目を覚ました千鶴は、開口一番に痛いところを口にする。浴衣からのぞく白い肌、淫蕩の影を漂わせる肉感の増した肉体、微かに怒りを込めた眼差しは、真っすぐに風間へと注がれていた。
 あぁ、こんな娘だったな。
 どんな状況であろうとも、決して逃げることをしなかった東国の鬼姫。彼女は、己の恥辱に満ちた境遇を風間に見せても、強い意思を持ってその場から逃げずに自分の意志をぶつけてくる。
 誤魔化しがきかないからこそ厄介な相手だ。中途半端な態度を取れば、彼女は逃げるのではなく、自分の意志でもって風間の前から姿を消す。
 それが最善だと信じればこそ、雪村千鶴は父を探しに京へと旅立ち、新選組に年単位による軟禁生活にも耐え、あだ花のごとき男たちの生き様を見届けるために、函館まで追いかけて行った。
 彼女の持つ純粋なまでの狂気は、己の幸福を感情に入れることなく、平気で自分で自分に刃を向ける。
 そして、その鋭い刃が、今、風間に向けられているのだ。
 風間はようやくやっと、雪村千鶴と再会できたのだと実感した。

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