RPGとかのワクワク構文をブッ壊す



これはー
伝説の勇者を夢見る少年と、
      精霊と会話できる不思議な少女の

運命に反旗を翻す物語である




RPGゲームのオープニングなどでよく見られるこの構文、個人的にはどういったストーリーなのか理解できるし、これからの冒険に心ときめくので、かなり好きです。

でもって、この構文、ほとんどが


            A           と               B               の
(普通の少年)と(ちょっと凄い少女)の
                            C
           (大袈裟で壮大な物語)

という風に作られています。
そこで、このABCをどこまで変えればこの構文の
ワクワクを打ち消せるのか、気になりました。
ええ、とっても気になりました。

早速色々やってみましょう!


1,ザコ+ザコ+しょぼい事

まずは王道の全ザコ
全てをザコにすれば滲み出るチープさにより、ワクワクなんて消えるはず。




これはー
特に目標もなく自堕落に生きる少年と、
                  一般家庭に生まれた健気な少女の

おばあちゃんの腰痛を解消する物語である



んんんんんんちょっとワクワクしちゃうなぁあ?

登場人物もやってることも大したことない筈なんだけど、RPGツクールの「コメディよりのRPG、だけれどもとても出来のイイヤツ」みたいな、
何故か傑作の匂いがしてしまう。
この二人の恋を応援してしまう。

全ザコにするだけじゃだめなのか〜


2,最強+最強+クソデカ

ならばさっきと逆で最強キャラと最強キャラによる、めちゃくちゃスゴイコトならどうだ。
スケールがデカすぎてプレイヤーを置いてきぼりに出来るはず。




これはー
古今東西全ての武を極めた少年と、
     森羅万象を操り、龍さえも使役する少女の


この世の理の是非を問い、
世界の仕組みを改変する物語である





デ、デカすぎ〜〜
でもなんかスゲェ〜〜〜
置いてきぼりにはなるけど、
未知への遭遇とか、
とてつもなく強い神が敵なんだろうなとか、
ワクワクしてしまう。
ストーリーは難解だろうけど、伏線とか凄いんだろうなと感じてしまう。

この構文、結構強いぞ


3,実名を出してみる

この構文がワクワクする理由の一つに、
「少年、少女のように名詞で語られているから」
というのもあると思う。
ならば実名で出してあげたらワクワク感が薄れるのではないか。




これはー
勇者見習いのルークと、
  魔物に育てられた蒼き瞳のメイアの


世界に復讐を誓う物語である




一瞬、誰???とはなったけど普通にワクワクするなこれ。
他にも仲間ができて、出会いと別れを繰り返すんだろうなって思ってしまう。
なんとなく、エピローグでメイア死ぬんだろうなって思ってしまう。

次だ、次次



4,和風にする

もう一つこの構文がワクワクする理由に、
「ファンタジー世界での大冒険だから」が含まれると思う。
このファンタジーの世界をなくしてしまえば、ワクワクなんて消えてしまうのではないか。




これはー
黄泉の名刀に選ばれた少年と、
  霊を口寄せし、対話できる少女の


妖からの呪縛を断ち切る物語である





いやぁ〜和風RPGもいいよねぇ〜
全然ワクワクしちゃうね。
黒髪ロングの可愛い巫女さんだねぇ。
河童あたりはこっちに寝返って来そうだねぇ。

和風にしたのはいいものの、黄泉とか妖とか若干のファンタジーがあるせいでワクワクしてしまう。
結局は非日常が含まれると、未知の世界へのときめきになってしまうのだ。

そろそろ本気を出そうか。



5,日本昔話風にする

異世界ファンタジーの対義語って、日本昔話なんですよ。
さらに本気を出して、No.1の全ザコと、No.3の実名も入れちゃいます。
ワクワクなんて、消し炭にしてやる。




これは、
稲作に性を出す五郎と
      機織り名人よし江の


豊穣祈願の祭りを完遂させる物語である



なんか、微妙。
ワクワクするわけじゃないけど、ちょっと残ってるな。
消し炭にすることは出来なかった。
てか、機織り名人ってなんだよ。
やっぱりワクワクしちゃうかもしれねぇ。


この構文、めちゃくちゃ強いです。
もしみなさんもRPGゲームを作る機会があったら、絶対に入れましょう。
ワクワクしちゃいます。






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