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【ヒメヒナ考察】「棄てられた鉄の王国」の歌詞考察(2023/5/2時点)

こちらの考察もPowerPointのテキスト化ですね。


研究内容

この科学者はロボットを使って何を作っていたのか。
『感情は生命の証明と痛みすら恍惚の狂情』というフレーズからこの研究は「ロボットにヒトのような感情を持たせること」が目的だったのではないだろうか。
既出情報でそれらしいのはやはり「心情表現プログラム」だろう。
感情を表現するプログラムを作るという営みを考えると苦痛の再現も喜ばれることであるということは想像できる。

『支配したのは空洞の心』というフレーズから、研究の動機は寂しさや虚しさの感情が出発点なのではないかと思っている。


ロボット達を棄てる

鉄の城(おそらく研究所)を棄てたという方が正確な気もするが、ここでは一旦ロボット達を棄てたとして考察を進めていく
ロボット達を棄てた理由としては、心情表現プログラムの研究が完成あるいは次のステージに移るなどしてアイアンボディのロボット達が不要になったので棄てたのだと考えている。例えば、有機ボディへの移行準備が整ったなど

有機ボディへの移行はあくまで例だが、このあたりの話は「ヒバリ」のローマ字文にあった"ジョージへプログラムの進捗を聞くシーン"からインスピレーションを得ている

おさらいとして次の項目でそのシーンの画像と日本語に起こしたものを記載しておく。

ジョージへプログラムの進捗を聞くシーン

日本語テキスト
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ジョージ!あの子たちは一体どこ?早く夜の舞踏会の準備をしなくてはならないのに!ああ、なんてこと、ドレスが気に入らないからってまさか別の服を買いにいったというの!?困ったわ。早く連れ戻さなきゃ。
それはそうと…プログラムの進みはどう?やはり再帰性をperfectにするのには道のりは長そうね。いえ、だめよ。あくまでオーガニックよ。ええ。心の創出と表層化には時間がかかるし揺らぎが発生するのはわかるけど心が揺らぐのは私たちも同じよ。感情に安定なんて望んではいけない。望めば同じ轍を踏むことになるわよ。
大変、もうこんな時間!早くあの子らを連れ戻してちょうだい!
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ロボットの死

『今このアイアンの肢体に伝わる鬱情な死の予感に』
このフレーズからロボットは死を迎えるものだということがわかる。

ロボットの死で考えると電源のON/OFFのイメージがあるがゆっくりと進行していくものなのか。
あるいはロボットの典型的な死の前兆のことを指しているのかも。例えば、充電が無くなっていくとか。


嘲笑えよ

ここでの嘲笑表現の主語になるのは「狂った科学者」だろう。
この嘲笑が何に対するものなのかについては『ただヒトに成れたような気がしていただけ』のフレーズなどから、ロボットが自分達の事をヒトであると思い込んでいたり、人権があるものだと主張することに対するものではないかと考えている。

人権という言葉から思い出すのは、この世界には人権闘争があったということ。
もしかしたら、これが火種となって人とロボットの争いが生まれたのではないだろうか。
また、この人権闘争の中で「人類解放戦線 LIDLESK」という組織が生まれたのではないだろうか。これがどちらサイドの組織なのかはまだ明言できる段階ではない。
"ジョージへプログラムの進捗を聞くシーン"で言っている『同じ轍』というのはこのことなのかもしれない。

ちなみに、嘲笑表現は全てこの「科学者→ロボット」という構図になると言うのは早計。
他の曲で「嘲笑」「嗤う」が使われているものは数多い。
主観はもしかしたら揃っているのかもしれないが物語の時期やシーンの違いでいかようにも変わるものであることを忘れてはならない。
まあ、でも物語における基本構図は一旦今回のもので考えていてもいいかもしれない。

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