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【ヒメヒナ考察】「マザードラッグ」の歌詞とMV考察

さあ!やってまいりました「マザードラッグ」考察!
ライブで見て頭を抱え、歌詞をさら読みして頭を抱え、どうしようと思いながらやるしかねえと覚悟を決めて読み込みました。おや?読み込むと案外読めるかも?そう思ってウキウキ考察を始めていった当時の僕は知りませんでした。
これから"逆に繋がりすぎて悩む"ということを。コケー!


「マザードラッグ」を読み込む(2023/08/24時点)

📌世界背景

大きめの前提として、ヒトが生まれなくなったのではないかと思う。
「R.U.R」を読んだ方ならわかるだろうがあの世界と同じような現象が起きているのではないかと思う。
ここについては現象なのかルールなのかというところが検討の余地のあるところなので後ほど深掘りする。
そして、このヒトの生まれなくなった世界では、生殖活動の幸福は創作活動により代替された。
またそれは狂信的なカルト宗教のような思想を生んだ。

📌卵創思想

このカルト宗教の思想原理は"世界の創造主こそが至高の芸術家であり、この世界を貪る非能民は排除すべし"というものであり、芸術や科学を含む創作的活動に重きを置いて、そうでないものを排除する排他的な思想。卵は「芸術家の卵」といった表現からとったものではないかと思う。また、ニワトリが無精卵を生むことを生殖活動も無く生み出すというこの創作と重ねているのかもしれない。
この話と合わせるようにマザードラッグによる創造の種を享受することを「受胎告知」と表現したことにも触れておきたい。受胎告知とはキリスト教においてマリアが処女でありながら神の子を身ごもった話のことであり、このことをこのニワトリの構図と掛け合わせて表現しているのではないかと思う。
また、この思想の信仰者のことをMOTHERSと呼ぶらしい。MADAMSとはこの事では無いだろうか。当時この言葉を聞いた時は女性だけの事かと思っていたが、なるほど創作の母という見方をすれば男でもMADAMSたりえるということか。

📌マザードラッグとは

マザードラッグの効果は、生みの苦しみと生みの喜びを得る事。
表現を見ていると、創作力を上げたり、自分を材料とした何かが生まれたりするように思えている。
後者に着目しながら、「命を削る」という表現にフォーカスすると何か思い出す事があるのではないだろうか。
そう、「Mr.VIRTUALIZER」だ。この銃は切り落としの寿命を代償とする。そしてアンケートを見る限りその効果はなりたい自分になること。あるいは、解釈を広げて想像を現実にするといったものとも考えられる。それにこの銃は鏡を使うのだが、今回のMVに鏡表現があることからこの線は可能性が高いのではと考えている。
ちなみに私はマザードラッグが薬品であると考えるのは少し早計と考えている。もっと抽象的な表現の部類の線もありえる。例えば、Mr.VIRTUALIZERを使うことで電子ドラッグのような作用を生み出すのならそれもまた一つの"薬物"と言えるだろう。
また、この薬は「科学者」によって生み出されたものらしい。

📌マザードラッグ服用の流れからの考察

「酩酊ぐらり~」の歌詞がドラッグ服用の流れに見えたのでその部分を考察してみよう。
1.ドラッグ服用
2.酩酊感
3.創造の種(音楽、絵画、科学) ≒アイディア?
4.アイディアを脳へ ←促進剤的な使い方
5.黄泉のため ←黄泉といえば「WWW」。仮想世界のため?

彼らの思想原理は"世界の創造主こそが至高の芸術家であり、この世界を貪る非能民は排除すべし"というもの。
となれば、彼らが芸術家たろうとしているのは神となるため。神は世界を創る。
つまり、彼らは世界すなわち「WWW」を創り出そうとしているのではないだろうか。

ではなぜ彼らは黄泉というような仮想世界を作ろうとしているのか?
それは戦争と疫病が関係しているのでは?
強烈な汚染は永遠の身体をも蝕むのだとしたら?
絶滅が免れないのなら次なる世界を求めるのではないだろうか?
そして、彼らの攻撃性は次の世界に行く民は選ばれた者だけにしたいという想いがあるからではないだろうか?

📌苦しみについて

マザードラッグの服用には苦しみがついて回る。ただ、その苦しみは嫌がられるものではなく喜ばれるものとして扱われている。これは苦しみなどの負荷がかかった状態にあるときそれを爆発的な創作へ昇華させる精神の動きに着目しているからではないだろうか。暴力性や破壊性もこの考えに繋がるところがありそうだ。

📌官能表現について

「ボクの官能を呼んでくれ」という歌詞や他の曲の歌詞にも少しエッチな方向性の歌詞がちらほらある。おじさんちょっと悩ましい。
官能を欲する理由とは何かを考えると、「生殖活動による生みの喜びを得られなくなった」という話が出てくる。
これを感情が無くなったと捉えるか、生物システム上産めない身体になってしまったと捉えるのかは難しいところである。
これは余談だが、生殖活動が不要になるという状態を考えたときに、永遠の身体を得ることができたのなら生殖活動は不要になりそうだなとは思う。ただこれは確度の低い話なので頭の片隅程度に。

📌Boku Drug Amon Level

Amonは悪魔の一種。黄泉(WWW)のことを地獄と表現したりすることとの関連はありそう。また、この発音が「ぼくドラえもん」を意識しているのなら、万能の力と科学を意図しているのではないだろうか。

📌人類洗浄幸福薬

またこの言葉を使うが、今回はその後に続く分も含めて表現を分析する。
「"世界の創造主こそが至高の芸術家であり、この世界を貪る非能民は排除すべし"という酷く暴力的な浄化思想に基づく」
暴力的は排除に、世界の創造主の芸術家は浄化と紐づいてると思われる。
故に、「人類洗浄幸福薬」は芸術性を加速させる薬としての位置づけを表現しているのではないだろうか。

📌ボク

これは私が今までのアルバムが全てロンドナイデに関するものだという仮定からくるものなのだが、歌詞に「ボク」が出てくるときキャロルやロンドナイデが視点として表れており、中でもそれがロンドナイデの間で使われていそうという考えを持っている。そして、今回の歌詞にも「ボク」が出るならそれは同様の事ではないかと考えている。

📌ピル

真っ当な人生で生きて死んでいくのですか
ピルを破れ、破れ、破れ
モラルという人間薬を吐いて

この歌詞表現の中では真っ当な人生にこの「ピル」がある。ピルを「破る」という表現は「ルール」を示唆していると思われる。「モラルという人間薬」は「ピル」の事を指していると思う。「ピル」は服用するものである。それを吐くという動作をする。となれば、ここでいう「ピル」とは「モラル」のことを指しているのだと思われる。
では、その「モラル」とは何か。ここで2つの方向性が出てくる。

・生殖活動をしてはいけない。←人間を増やしてはいけない背景。
・創作活動をしてはいけない。←道徳感の欠如した創作活動。

色々な流れを見ていると創作に対してサイコパスな方向性を持っているので創作活動側に寄っていそうな気はしているがはっきりとは言い切れないところ。歌の流れ的にはこちら。

📌教団の運営者

「絡繰り御伽草子~誰かを狂わせる側の母なれ」までの歌詞を見たときに、この教団の運営または創設者はキャロルズではないかと思い至った。
キャロルズ達は存在意義を失ったロボットではないか。そういえば「キャロルズは失敗かしら」というセリフもあった事を思い出す。生存意義がなくなった彼らは自己を肯定するために創造に傾倒しそこに存在意義を見出そうとしたのではないだろうか。

📌教団の裏で手を引く者

いわゆる黒幕なる者のことだ。先ほどの話の続きでもあるがキャロルズは例のセリフもあり、ある女性の配下にいるのではないかと思われる。ここで思い出すのはいつぞやのアダムとマダムの公式発注イラスト。

ヒメヒナとキャロルと対峙する黒装束の女。青い女ともいうかもしれない。 青い女とイコールで結べるのかはさておき、この人物を「リリアン」と考えたくなるのは考察民の性である。 彼女がこの教団、マザードラッグの裏で手を引く人物なのだとすれば、その目的は何なのだろうか。

📌ブッダの用法

ブッダを引き合いに出すのは恐らく輪廻転生の意味合いが強い。
彼らがWWWを創ろうとしているという仮定の上の話だが、彼らが創る理想の世界、WWWが出来上がったとしてもそこの住人になれなきゃ虚しい。
故に、その仮想世界への転生を科学的に可能にしたのが「輪廻電照」なのではないだろうか。
黄泉という言葉にもリンクしている。

そして、キャロル達が主軸となるならロンドナイデの抜け駆けはもしや先行してWWWに転生した事なのかもしれない。

📌Mの眼

Mはマザードラッグの通称。MVでも出てきた大きな目玉。
眼の表現といえばHello, Hologramで登場する<○>だ。「め」「やみ」と読まれていた事を考えるとやはり悪いものという位置づけになっていそう。

📌マザードラッグは母なる微笑みで今日も人類の幸福を監視している

マザードラッグは薬なのに「監視」をしている。
となればその裏に人物の存在を意識せざるを得ない。
先ほども考察したが私はこれを「リリアン」だと考えている。
マザードラッグによる「命を作る喜び、命を削る苦しみ」は創作方面を強く意識させるので、何かを作らせているのではという考えに至る所であるが、私はこの命を削る創作は一番の目的ではないのではないかと考えた。
創作ではなく、創作に付随する「正負の感情の発生」こそが本当の目的ではないだろうか。もし、この「様々な感情の発生」を幸福と呼んでいるのであれば、そこにこだわりのあるシーンに心当たりが一つある。
ヒバリ文書右上のシーン。舞踏会前に子供たちを探す女性。彼女はジョージと心情表現プログラムの進捗について会話をしていた。恐らく彼女らは科学との関わりがあるのだろう。
そして、マザードラッグは科学者によって生みだされた。この卵創思想をとりまく環境が大きな"感情に関する実験"の舞台なのだとすれば「監視」というのは「感情のデータ収集」なのではないだろうか。
卵創思想の信奉者はMの眼の下に集うという。信仰と崇拝の対象といえば"神という立場"が浮かび上がってくる。
さて、神と科学者がしっかりと繋がってきた。

「マザードラッグ」MV考察(2023/08/29時点)

📌レンガ造りの街

奥に見える建物や他のシーンから察するにここは工業地帯に隣接する街ではないだろうか。
かなり汚い環境から観光目的ではないベッドタウン、それもかなり治安の悪い地域と思われる。

ブッダ等の落書きがあることからある種の信仰が根付いている可能性がある。ただ、その信仰はかなりカジュアルな空気感がある。
また、このレンガ造りの建物と近しいと思われるのはMR.VIRTUALIZERの下側、うたかたよいかないで、3分ガールXFD、水たまりロンドXFDあたりじゃないだろうか。ただ、これらは多少年代や地域に差があるように見えるので完全にこれとは言い切れない。

📌バスケの空き地

ここは落書き(グラフィティ)に注目してみよう。
3分ガールXFDやロキなどにもグラフィティーはあったが共通のものはない。かなり多様性がある。
今回のMVで注目するなら赤と青の色。ここでも赤と青の大きいグラフィティを中心にその色をベースとしたグラフィティが多い。これをギャングの縄張り争いと取るのか風刺的な作品として取るのかはまだ判断のつかない部分ではある。
青は五芒星を意識したアートが目立つか?後で触れるが悪魔崇拝のマークが逆五芒星なのでそれを意識してるかもしれないと思うが、これはなんとも言えない。

右側の壁には女性が描かれているがこれはMの女神信仰を表しているのではないかと思っている。

右側のドラム缶にはロゴが入っている(イラストの位置が同じなので)。私にはこれがMを2つくっつけたようなものに見えた。少し想像を膨らませて話すと、このMは逆さまにするとWになる。Wが2つなら「ダブダブ」と読める。もしかしたら、これはWWWの前身的なものなのかもしれない。また、このマークは王冠にも見える。王といえば24の王がキーワードとして出てくるのでこちらを、あるいは両方を意識しているのかもしれない。

ヒメとヒナがこの壁にスプレーで落書きをしようとしているシーンは誰かに撮影されているように見える。この世界は赤と青の派閥があるように見えるので仲良くしていることはいけないことなのかもしれない。そう言えば水たまりロンドで色が違うから遊んじゃダメという表現があったのはこれの事かもしれない。

📌赤い部屋

十字架や骨など何やら怪しげな雰囲気の赤を基調とした部屋。
不機嫌なスリーカードと同じ空気感を感じるがここの繋がり追っていったときにかなり広がりが出たので後でまとめて語る。

ヤギの頭骨から悪魔崇拝を意識しているのかもしれない。悪魔崇拝にも色々あるようだが、伝統的宗教を否定して人間中心的な世界を好む考え方として捉えることにした(ここは個々で調べてほしい)。ちなみにサタンの姿は一定の形を持たないのだが、新約聖書ではヤギを悪しきもの(バフォメット)として扱うくだりがあるのでサタン=ヤギ頭というイメージが生まれたのだとか。
2つの人骨は誰のものなのだろうか。また、この部屋には少々異質な鉄筋コンクリート片も転がっているがこれはどういう意味なのだろう。
ここにいるヒメはこの教団に所属しているのかもしれない。

📌柱の空間

この無数の柱は3分ガールで登場した。3分ガールでは柱の先には長い光の階段があったが、マザドラのMVでは大きめの扉がある。この2つのシーンだが、3分ガールは時間要素も強く表れていたことを考えると2つ合わせて「時扉」を表しているのではないだろうか。

さて、この扉はどこへ繋がるのだろうか?この扉は取っ手がないタイプなのでホールやステージに繋がってるイメージがある。そうすると不機嫌なスリーカードや氷少女の陥落街が思い起こされるがまだ分からない。
また、ここの柱にはMのグラフィティがある。他にあるグラフィティの意味はわからないがここにMの眼が出てくるのなら、この一連のグラフィティは卵創思想ゆえなのだろう。

📌Mの空間

ここでMは科学者の管轄にあるということを表しているのだと思う。
このガラス柱にはMの眼の他に植物も入っている。これはハロホロとの繋がりを示唆している。
ただハロホロでは光る植物だったのに対し、こちらの植物は黒い。
先ほどの落書きのところで赤と青の対立関係があったので汚染と浄化の関係にあるのか、あるいは対立関係でありながらもどちらも同じ草花浄化の目的を持っているのかもしれない。
青は科学的解決を目指し、赤はこれに宗教的要素もプラスしているのだろうか。
そして、注目すべきポイントは三つ葉紋があること。

📌青の部屋

青の都市が窓から見えるがらんとした部屋
青の都市は色的にはヒトガタの街に近い。藍の華やハロホロも同じ街なのだろう。
蓄音機、シャンデリア、ソファは赤い部屋にもあったので例の激写シーンも含めて何か彼女ら特有の繋がりがあるように感じる。
ヒナが窓の部屋にいるという構図は会いたいボクラMVでもあったので隠れた意図がありそうだ。
彼女らが社会的重要人物なのだとしたら、ヒメは宗教「M」の幹部の子であったり、ヒナは箱入りのお嬢様だったりするのかもしれない。

📌スチームパンクな街

ヒトガタで出たようなスチームパンクな街。ここは最初のベッドタウンとは違って工業地域の中心街なのだろうか。相変わらず汚い。
各種電子広告がある中に「M」も見受けられる。これは宗教広告なのか「M」という会社の企業広告なのか。周辺の色からして赤と青の中間地域か青の地域かのどちらかだろう。
となると、赤と青はお互い対立関係にあるもののビジネスの場などでの交流はあるのかもしれない。

📌赤い都市

サインは無いが電波塔のようなものや建設用クレーンなどから建物の感じはヒトガタやハロホロのそれと近いことがわかる。
そしてひと際目立つMの眼。
企業のモニュメントのようにも見えるがMには“監視”の側面もあるので大きな監視装置という見方もできそうだ。
建物の高さから少なくともMは小さい組織ではなく、この地域の中で最も大きな影響力をもっているように見える。
そして、これは演出かもしれないが霧が出ていることも気になる。私はこの霧と"蜃気楼"表現との繋がりがあるのではないかと考えている。もしかして、最終的この霧が世界に充満するシナリオがあったりするのだろうか。

📌鏡面の部屋

このシーンはマザードラッグ服用に関する表現と思われる。
・シーンの色が虹から赤黒くなるのは、ドラッグの快楽性と末期症状の表現
・鏡はバチャライを使う時に必要
・無数の細い線は糸ではないか
・鏡を殴るヒメヒナは卵創思想における暴力性の表現
これは私の中の仮定なのだが、マザードラッグはバチャライの前身かもしくはバチャライ銃そのものかもしれない。
また、気になるのは糸。糸は世界を繋ぐとか、世界を救う側の思想を持っていそうなのだが今のところマザードラッグやバチャライ銃は怪しげな雰囲気が強いので考察が相反している。

📌空飛ぶブッダについて

このブッダ(?)には額の白毫(びゃくごう)がない。白毫とは仏教において悟りを開いた者の特徴であり、信仰の偶像になるような者には基本的にあるものである。これがミスでないのならここに意図があるのなら「悟りを開いていない」とか「神のふり」といったところだろうか。また、背中の翼はもちろん仏像とセットになるようなものではない。ここについてはもう一つ現れるキリスト教チックな表現との融合を表しているのだと考えている。ここで描かれる卵創思想をもった宗教を「M」と呼称するならばこれはMという新興宗教の特徴や経緯をここで示しているのではないだろうか。また、ギャグの様なジェット噴射も”科学要素”だと捉えればかなり納得感はある。

📌キリスト教について

この物語にはキリスト教要素が散見される。ヒトガタのカール大帝であったり、教会であったり。キリスト教の神は男神なので女神信仰色の強いこの物語の宗教とは同一視はしない方が賢明かもしれない。あくまでキリスト教ライクな別宗教として見るのがいいかも。でもかなり似てるので史実を元に考察するのは有効な手段だと思う。

この雲の上のシーンは中央にキリスト教チックな女神信仰像があり洋風建築と和風建築(WWWにはない様式だったので別物かも。中国系?)が前後に立ち並んでいるように見える。これは「ブッダが翼を生やして飛んだ」というのをこの2つの宗教の融合を示唆しているのではないだろうか。ちなみにこういう風に宗教が変わっていくのは歴史的にもよく見受けられるのでそこまで不思議ではない。

あと、少し微妙なところだがちょこちょこ先が3つに分かれた建造物が見受けられるがこれはもしかしたら錫杖の男の持っている杖と近いかもしれない。

📌Mの聖堂

このぶら下がる旗からも読み取れるようにここは宗教「M」の聖堂だろう。
崇めるのは女神。女神が持つのは2つの連結した玉。でっけえぺえぺえではない。この形で思い浮かぶのは多細胞生物における胚。この世界では生き物が新たに誕生しない可能性があるので、生物誕生の偶像を拝してるのかもしれない。ただ、先日のライブ「提灯暗航、夏を行く」にてハインハイムに関する文章を読むに科学的なアプローチもかなり進んでいるように見える。他にも女神像の後ろにはおびただしい数の赤い糸がある。鏡のシーンでも触れたが、糸は世界を繋ぐものであるらしい。この教団ではこの糸についてどのように説明されているのだろうか。赤い樹は白い樹や桜の樹と同じかと思ったが細かく葉の形を見るとどうやらそれぞれは別物のようだ。

📌「マザードラッグ」との共通項

今回のMVは他MVへと繋がる道がかなり多い。ここでマザードラッグを中心として他MVとの共通項を確認していこうと思う。 Mは赤を基調としたシーン構成なので、代表して赤い都市、Mの空間、赤い部屋を中心において確認する。

まず赤い都市から。 この都市はヒトガタ、藍の華、ハロホロで出た都市と概ね同じものとして扱って良いだろう。ヒトガタの方はやや未来感が強いが電波塔らしきものが共通点としてある。また、藍の華では緑もしくは青の都市が赤く染まるシーンがあったことを思い出すと、今回考察した赤と青の対立関係はなかなか的を得ているのかもしれない。

次にMの空間。 先にMの眼だが、気のせいかもしれないがハロホロのチチェン・イッツァらしき建造物の上にある円盤らしきものにMの眼が描かれているように見える。まあ、よく見えないので微妙なところだし、ハロホロは青メインなので派閥が違う印象がある。

さて、ここから植物に着目していく。ガラスの中に植物がある構図もハロホロにあった。ちなみにこのガラスケースはヒバリや琥珀の身体で出たものと同じものである。このケースでは三つ葉紋の玉が作られている他にヒトガタではヒメヒナの服を作っているシーンがあった。このシーンは藍の華にもあり「OXALIS SCIENCE FACTORY」の白衣を着た白髪の科学者に見守られていた。さて、この文字はうたかたよいかないでのcopper placeに大きなポスターとして掲載されていた。copper placeは工業地域のようだが工業地域といえば今回のマザドラにも近しい雰囲気の地域があったが果たして...。
少し戻ってオキザリス関連で他にシーンが無いか探してみると藍の華ライブのキャロル3号君が登場するシーンがある。ちなみにここのマップはハロホロの植物研究室やヒトガタの科学室のものと同じだ。彼は「OXALIS SCIENCE FACTORY」と通話していることを考えると一連の科学室はこの企業のものかと思うが赤と青の対立構造が少し引っかかる。
さて、他にもオキザリスといえばリリアンが幼ヒメヒナへオキザリスの絵本の読み聞かせをしていたシーンがあった。ちなみにこの絵本はMR.VIRTUALIZERのバスルームにも飾られている。

また、藍の華には謎の青い女が科学室にいるシーンもある。赤と青の色の意味が強くなってきた今、MR.VIRTUALIZERの遺憶は読み返しておくべきだろう。

最後に赤い部屋だが、ここは連想ゲームがかなり広がるところなので長くなる。

部屋の装飾を見ると蝋燭やシャンデリアの感じや赤を基調としたアンティークな家具や額縁などから不機嫌なスリーカードとの繋がりを感じる。不機嫌なスリーカードには死神のシーンもあったので人骨が転がっているシーンとも親和性がある。

ここで絵画に注目したい。マザドラ、不機嫌なスリーカード、会いたいボクラには絵画があるが残念ながら同じ絵はない。ただ、よく見てみると描き方に共通点がある。人物の頭の後ろに丸を描くという構図だ。

ここに繋がりを見出すなら次に確認するのは会いたいボクラの教会だ。この教会はキリスト教ライクなものという認識を持っている。最後の晩餐と同じ人数の像が並んでいたり縦に尖ったような建築はそれらしいなとは思う。ちなみに不機嫌なスリーカードに登場したトランプの柄が似ているのだが、ザクロはキリスト教で再生と不死に対する希望のシンボルという位置づけとなっている。

まあそれは置いておいて、ここで注目したいのは建築様式だ。上に尖った形でいくつもの層がある様式はマザドラの聖堂の壁も似ている。同じでないにせよ、年代が近かったり思想が近かったりすると思っている。また、藍の華の中央のステンドグラスの上の3つの丸が重なったくぼみとその左右の壁にある1つの丸を6つの丸で囲った模様を見てほしい。これと似たものがヒトガタMVの崩れた城(?)のシーンにも出てくる。教会と城が繋がるとなればその地下室にあったヒメヒナに関する本もここに関連付けられることになりそうだ。ワクワクしてきちゃうね。

では、最初の赤の部屋に戻ろう。
次はチェック柄の床だ。よくあるようなものだとは思うがこれと同じ床は相思相愛リフレクションのXFDにあった。ここも鏡が出ることでマザドラとの繋がりを感じるのだが、ここも注目したいのは建築様式だ。
アーチになっている部分だが、中央に模様の入った装飾がある。これはハロホロの天文台のものと全く一緒である。天文学は古代の宗教とかでよくあるイメージだがそこは今回深掘りしない。
この様式と似ているものが他にもある。ヒバリの城だ。中央の模様が違うのだがかなり似ている造りをしている。

この城も控えめだが赤を意識しているように見える。旗についてもマザドラのMの旗と近しいものを感じるし、三つ葉紋もある。三つ葉紋といえばMの空間のガラス柱にも三つ葉紋があった。これらの共通点から密接な関係がありそうな匂いがしている。
そして、大きい三つ葉紋の反対には玉座がある。そして、その玉座に最も近いところにいたのは誰かというと「リリアン」である。これはちょっとこじつけ。でもまたリリアンだ。

では、今度は城の外観を見てみよう。石レンガ造りではあるがこちらも赤い屋根をしている。では、他に赤い屋根はないかと探すとキリカの街が出てくる。ちなみに右上には風見鶏がいるコケ。

あとその向かいの家には豚の看板がある。豚の看板はロキのネオン街にもある。豚の看板にSEAFOODと書いているのでここの店長はちょっとややこしい性格かもしれない。で、このネオン街に繋がるということはヒトガタやバチャライやハロホロの街へと自然と繋がっていくということだ。


はい。といった感じでマザドラは無限に繋がる歌詞であり、MVでした。
個人的にはリリアンの匂いがしてきたのがとってもワクワクしちゃいます。クンクンするどす。 ちょっと怪しげな匂いなのでドキドキしちゃうどす。 この匂いは恋どす?どすえ~!?


とかなんとか言うてツイ…X版は締めましたけども、note版なんでちょっとあとがき雑談でもしますか。
今回は本当に繋がりがすごくて、改めて整理するみたいなことをしてみたんですけど、軸ができればこんなに語れるんですね。連結が止まらなくてびっくりしちゃいましたよ。結構まだまだふわっとした仮定を軸にやってるところもありますが、考察なんでね。そんなもんですよねー。ただ、建築様式考察とかは「似てるけど細かいところが違うから別物」って判断してたものが新たに判断材料が増えることで「近いもの」という評価ができるようになったのが大きかったですね。
他にも宗教関連の知識を約半年勉強してきた成果がでてきたのも大きかったですね。やっぱ歴史とか逸話とかの基本部分を知っていると軸を持って考察ができるようになりましたね。しかも、宗教知識が物語のベースにあったり、物語にも登場することがわかったので考察をやるならやって損はないものです。まあ、社会的にちょっと話題に上げづらい繊細なところではあるのでドキドキはしちゃいますが、創作界隈見渡せばこういう知識を元にしている有名作品は山ほどあるし、あんまりドキドキしなくてもいいのかもしれません。実際、一創作人として、この勉強はとても創作の糧になっているという実感がありますし。おすし。まあ、何より間違った知識や解釈をして迷惑をかけるようなことはしたくないので、しっかりとお勉強は進めていきますぞ!
いつかゴゴぴょんまるとこの物語について元となった考えからバリバリ話しまくるという目標もありますからね!ぐおお、まだ全然足りねえ。しぇみ、もっと成長します。グングンするどす。ほなほなそれでは今回はこの辺で。

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