01　『新東京の格闘技スタイルを作ろう』中間報告

『シャドウラン・コデックス』発売記念企画「新東京の格闘技スタイルを作ろう」への多数のご応募ありがとうございました。
応募総数は格闘技スタイル47個、技法90個でした（一部関係者のねじ込み投稿を含みます）。

　全体の傾向としては〈刀剣〉と〈素手戦闘〉に綺麗に半分ずつに分かれまして、新東京らしくカタナや素手（ステゴロ）に人気が集中したことが見て取れます。一方で、即席近接武器や銃剣を使うスタイルの投稿も複数あり、そうした方向への需要も一定数見受けられました。ちなみに、お色気系スタイル（筆者の主観と独断に基づく）の投稿は8通でした。
　技法の採用率では居合術、とどめの連撃、突き返しが突出して多く、次点がクリンチという結果となりました。これは実際のゲームでの採用率の高さと共に、クリンチや組み伏せ関係のテコ入れが強く期待されているものと受け取りました。

02　いいですか、落ち着いて聞いてください

　お寄せいただいた投稿の中で目を引いたのが『シャドウラン・コデックス』に収録された《呪力剣》呪文に関するもので、技法のうち10個が《魔力剣》または《理力剣》を前提としていました。特に、《魔力剣》に対して弱いとされる《理力剣》を強化して欲しいという声が多く寄せられました。

　お話があります。いいですか、どうか、落ち着いて。
　あなたは……悪性のインフレに罹患しています。

《理力剣》は「もともと強い呪文」です。《呪文剣》というメカニズム自体がかなりのデザイナーやらかし案件（ストーム値で言えば9くらい）なのですが、《魔力剣》より《理力剣》が弱いからという理由で《理力剣》を強化すると何が起こるでしょうか？
　ほとんどの場合、《理力剣》を運用できるキャラクターは《魔力剣》も同じように使えます。《理力剣》を強化した結果として強くなるのは「《呪文剣》ビルド」全体であり、近接戦闘主体のビルドの中でも突出して強いキャラクターをただ強化するだけなのです。
　確かに、フルオート・ショットガンや《雷球》を使う遠距離戦ビルドに比べれば扱いにくいのだから、このくらい強化しても良いはずだという主張は可能でしょう。光って唸る魔法剣を繰り出したいという皆さんの熱い気持ちは伝わりました。しかしながら、ゲーム・バランス上はそう簡単にはいかないということもご理解ください。

03　今後の予定

　皆さんの熱いご要望にお応えするため、『新東京の格闘技スタイルを作ろう』の結果発表スケジュールを変更いたします。まず、3月中にテストプレイ・チームがお勧めするレベル（ゲーム・バランスや『シャドウラン』の世界観という点で）の『新東京セッティング向け格闘技スタイル』の表彰と発表を行います。その後、『フル・ハウスなんでもあり環境向けの格闘技スタイル』として、魔法剣関係やいくつかのNSFWえっちなデータの発表を行います。

　現在、テストプレイ・チームでは候補作のテストと調整が進んでいます。ご期待ください。