同期との確執(9)

クリスマスに向けて街は賑わいを取り戻した。
それと同時に僕には幹事からクリスマスパーティーのお誘いが届いた。
クリスマス前の23日に同期の皆で集まろうというものだ。
同期に知り合えるチャンスと感じ、胸は弾んでいた。

三条京阪の鴨川へりに集まったとき同期は堅実かつ華やかなノリで話し合っていた。
そそくさとカフェバーに移動すると、自由に席に座ってそれぞれ飲み物を頼みだした。
あの第一回交流飲みの長身ロン毛のTはいないようだ。
Hはいないが、Kは仲良さそうに他の同期と和んでいる。
いくばくか時間も経って僕も隣どうしと喋りだした。
Nという自然体のパーマくんが面白いなと感じられたのと、
Yというスタンダードなカルチャーメガネくんがかっこいいなと思えたの以外あまり話さなかった気がする。
オリエンテーションキャンプで話を切ってきたGは後ろのあたりの席で小さくたむろしている。
僕は誰とでも仲良くしたい人だが、Gだけは仲良くしたくないと感じていた。
おそらく相手も同じ気持ちだろう。
良い大学を落ちて来たとか、そういう口だと思う。
その後プレゼント交換を経て、自由に話をして僕らは帰った。

僕の同期との一回生はこうして幕を下ろした。
なんだがちまちました付き合いだったが、そこから仲良くする流れはできないのが定石らしい。
グループ付き合いが大学でもマストなのだろう。
今の段階ではKやH、Tあたりしか相手になる人はいない。
そのうち上向くのだろうか。
僕は謙虚に交流を続けようと考えていた。
そうして、春。
二回生を迎える。

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