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発達障害の男子が個別指導塾と親塾で中学受験に挑戦した話(まとめ)

無理せずあきらめず、ゲームもYoutubeも最後まで禁止することなく、理社は新小6からスタートし、チャレンジ校である第三希望の学校に合格することができました。
中学受験の最後の区切りとして、まとめ・気づきを書いていきたいと思います。もう1ヶ月半以上が経ってしまったところではありますが、思うところと書いてみたいと思います。

最後の部分、具体的な志望校・進学校についての部分はオープンにしすぎないという考えから、有料記事としています。ご了承ください。

■何のために中学受験するのか

ADHD・ASDの息子は、授業で集中して聞くのが苦手でした。小学校だと許されても、中学校では内申点で低い評価になってしまうのは間違いないと考えました。加えて、中学・高校の6年間で、やりたいことを仲間たちと見つけて欲しいという思いが強かったです。これは、二月の勝者でも高校入試で書かれていた部分で、本人としても納得していたようです。
親としてはこれに加えて、是非とも成功体験を味合わせてあげたかったということです。どうしても自己肯定感が下がってしまう本人に、「俺はやればできる」ということを少しでも感じて欲しいと考えました。
だから、どんなに学力が上がってもトップ校を狙うつもりは全くありませんでした。最終的に四谷大塚50程の学校でした。無理をしないことも大事です。二次障害になってしまっては、元も子もありません。

■勉強しないことに対する声掛け

本人は受験すること自体は、最後までいやがりませんでした。ただ、集中がすぐ切れてしまうことに対して、何度繰り返し言ったことか(笑)。
朝夕でコンサータを飲ませているのですが、夕食を過ぎると効き目が切れてしまい、全く集中できず。
従って、学校に行く前と夕食前を勉強の時間に当て、集中力を保てるように考えました。本人としても、自分がいつ集中力を保てるのかを理解できたのはよかったと思います。
朝食後の薬が効くまではYoutubeタイム、夕食後はどうせ集中できないのでゲームタイムとしていたのは、本人にしても親にしても精神衛生上よかったかなと思います。お互いイライラするのは疲れるばかりです。。
いずれにしても、どうやって「やればできるじゃない!」と気分をのせて褒め上手になれるかがポイントでしたね。

■塾選びと親塾

我が家は結果的に、家から近い個別指導塾を選択しました。小4の時にいろいろと集団塾・個別指導塾を見学に行きましたが、この段階では中学受験向けの塾は厳しくて無理でした。妻によると、ある塾では少し厳しく言われて泣いて帰ってきたそうです。。
結果的に優しい先生の個別指導塾でスタートしました。費用は少し高かったものの、とにかく面倒見が良い先生で、しっかり声掛けをしてもらったのが良かったかと。その後、小5から受験コースに移ることになります。
特にこうした特性のある子は、勉強が嫌いになったら全て進まなくなります。うまく本人に合う塾を時間をかけて探すことをお勧めします。なお、通っていたのは発達障害を得意とする塾ではなく、いわゆる小規模個別塾でした。

今回の息子の受験、私自身が教える時間を取ることなしに合格はなかったと自負しています。そういう意味では、コロナ禍で時間を取ることができたのは幸運だったと思います。勉強を教える時間と知識も必要かも知れませんが、一番気をつけないといけないのは親子の関係を保つことだと思います。
親がイライラするのは当然ですが、ほどほどに。。

■まずは2教科からスタートを

小5から中学受験をスタートするにしても、まずは2教科からスタートするのをお勧めします。これは、まず1つ得意科目を作るという考え方です。
一般的には受験だと、最初から4科でスタートするでしょうが、いきなりはできないことばかりで自信をなくし、勉強が嫌になってしまいます。
通常は算数からでしょうね。「下剋上算数」は本当に何度もやりましたし、これが本人の自信・得点源になったと思います。
国語は最後まで苦手でしたが、「こうしたら解ける」はできてきたのかなと思います。

■学校選び・見学は上も見て

唯一、受験で心残りだったのは、小4の時に最終的に目標となった学校の文化祭に行けなかったことです。もう少し上位の学校も見ておくべきでした。
小5・小6ではコロナ禍でほとんどの文化祭は中止・または公開せず。小4の時にもっと見ておくべきでした。結果的に、小4の時に見学に行った学校は学力が上がり、全く受験することはありませんでした。
時間のあるうちに、特に文化祭には足を運んでおくことをお勧めします。
2022年の秋こそは、文化祭が多く公開されますように!

■理科・社会は楽しんで

そう簡単には行かないとは思いますが・・。
理科・社会は概略を掴んで、ストーリーとして理解するのが基本です。特に社会! 本人と合った社会の先生との出会いもあり、特に歴史を楽しく勉強していたと思います。うまく気分転換で勉強できますように。

■志望校は誘導して本人に決めさせる

憧れ校を決めたのは小6の春でした。なぜこの学校だったのか、正直全く分かりませんでした(笑)。
これとは別に、リアルなチャレンジ校の候補を決めたのは親でした。説明会に参加し、具体的に相談して。同じ質問をしても、当然ですが学校の回答もまったく違います。本人に合うかどうかも、この回答の大きなポイントでした。これらを総合して判断し、本人に改めて説明会に連れて行ったりしました。なるべく早い段階で、実際に説明会などで学校に行き、質問しましょう。
こうして決まった志望校、親としても安心できるところでしたし、本人にとっても納得できるところだったと思います。「どの学校に決まってもいいよね」と思える学校が見つかりますように。
モチベーションを上げる意味でも、説明会・授業体験・文化祭などの機会に訪問して、通うイメージがはっきりしてくるといいですね。

■過去問は夏休みから。少しずつ点数配分を目標にして。

過去問は夏休みから開始しました。一番最初は、合格最低点まで100点以上とか大変なことに!でも本人には「最初はこんなもの。気にしない」とか「理社始めてまだ4ヶ月。これからこれから」とか、根拠のない励ましを行っていました。
受験校の出題傾向や、どの部分を取って合格最低点まで積み上げるかを考えるのは、親の役目だと思っています。「ここを取れれば最低点超えたね」とか、「こっちを優先した方が良かったね」とか伝えていました。
私は毎回、算数だけは一緒に問題を解いていました。算数の出来が全体の出来に直結していたので、大事なポイントだったと思います。

■とにかく2日までに合格を取れるように

受験パターンとしては、とにかく2月2日までに合格を取れるように組みました。埼玉入試で午前午後を連続受験するのは体力的にしんどいと考え、最終的に午前午後を受験したのは、1月10日と2月1日だけでした。
前半で合格が取れると、後半の気分もよくなると思います。

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