OK GO「The Writing's On the Wall」/もはや映像パフォーマンス集団
すごい! 一回観ただけじゃ、ちょっと、どうなってるかわからない。もはやポップロックバンドというより映像パフォーマンス集団と言っていいんじゃないかと思う。
OK GOの新曲「The Writing's On the Wall」のミュージックビデオ。目の錯覚と立体感、カメラの回転を巧みに利用した不思議空間を作り上げている。しかもワンカットのカメラ回し。最後の「カット!」からのスタッフ全員の拍手と歓声からも、かなり入念に準備して撮影に臨んだことが伝わってくる。ざっと調べただけで25個くらいギミックが盛り込まれている。
そして、OK GOがすごいのは、「やり続けてる」ところだとも思う。最初に「ヒア・イット・ゴーズ・アゲイン」がYouTubeでバズったは、2007年のこと。
最初はほんの思いつきのアイディアだったんだろうけど、あれが脚光を浴びたあとも、OK GOは最初のハードルを超えるようなビデオを次々と作ってきた。
2010年には「This Too Shall Pass」でピタゴラスイッチを。
同じく2010年の「End Love」ではタイムラプスを駆使して。
「White Knuckles」では、犬と。
「Last Leaf」では食パンを焼いて。
2011年の「 All Is Not Lost 」では、ピロボラス・ダンス・シアターとコラボして、Google Crome上で動くHTML5と連動したインタラクティブなビデオを。
http://www.allisnotlo.st/index_ja.html
(ちなみにこれ、「全てを失ったわけじゃない」というメッセージの、東日本大震災への応援メッセージもこめての曲)
2012年の「Needing/Getting」では、車に乗って。
と、毎回毎回いろんな趣向とアイディアを凝らしてからの、この新曲。
バンドが2014年10月にリリースを予定している4枚目のアルバム『Hungry Ghosts』からのリードシングルということなのだけれど、もう、ここまでくると、彼らにとって「アルバム」とか「シングル」って逆に何なんだろう?って思ったりもする。
(53/100)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?