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ゲサフェルシュタイン『Hyperion』と備忘録いくつか

Apple MusicとSpotifyがnoteに埋め込めるようになってマジで嬉しい。サービス開始からずっと待ち望んでた機能が実現した。


というわけで、これからnoteで聴いてる音楽の話をもっと書いていこう。

で。

最近ゲサフェルシュタイン(GESAFFELSTEIN)のニューアルバム『Hyperion』にハマってる。これまで全然知らなかった人。

なので、どうやって自分が彼の音楽にハマってったのかを思い出しながら、いろいろ調べながら書いていこう。備忘録。

最初に知ったきっかけはApple Musicのプレイリスト。「The Beats1 List」というのが、わりと自分の張ってるアンテナに引っかかる新曲を紹介してくれるので重宝してる。

そこで知ったのがWeekndをフィーチャーした「Lost in the Fire」。これがweeknd節というか、あれ、このメロ聴いたことあったっけ?みたいな。

で、調べてみたらthe weekndの去年のEP『My Dear Melancholy,』にプロデューサーとして関わってた人だった。


で、へーと思ってアルバム聴いたら「Blast Off」ファレル・ウィリアムスをフィーチャリングしてる。


で、このへんで、あれ?と思う。ダフト・パンクっぽい?

ドイツ語っぽい響きのアーティスト名で勝手に先入観持ってたけど、プロフィールを調べてみたらフランスの人だった。なるほど。

GESSAFFELSTEIN(ゲサフェルスタイン)こと、本名Mike Levy(マイク・レヴィ)は、フランス・リヨン出身のDJ/プロデューサー。アーティスト名の由来は、「総合芸術」の意を持つ“Gesamtkunstwerk" と「相対性理論」を唱えたドイツの物理学者である“Albert Einstein"(アルバート・アインシュタイン)、彼に多大な影響を与えた二つの言葉を合わせて創り上げられたもの。

アルバムには、HAIMとか、The Hacker& Electric Youthとか、他にもいろんなアーティストをフィーチャーしている。

で、正直、サウンドに統一感はない。オープニングの「Hyperion」はアナログシンセのミニマルフレーズだし、「Reset」はダークなエレクトロだし、かと思えばフィーチャリングの歌モノはポップソングだし。

よく言えば、バラエティに富んでる。悪く言えば、とっちらかってる。

そのトドメみたいな曲が、アルバム最後の「Humanity Gone」。10分を超えるインストゥルメンタルの大曲。しかも『原子心母』とか『狂気』の頃のピンク・フロイドみたいな大仰なシンセ・ブルース。

「なんじゃこれ」と思ったわけですよ。最初聴いたときはちょっと笑った。2019年にこれをやるってどういうことだ?という。さすがにダサくない?っていう。

でも、聴いてるうちにハマってしまった。僕がもともとプログレを通ってきた人間だというのもあるのかもしれないけど。逆にこのダサさが自分の中でアリになってしまった。曲名の「Humanity Gone」というのもグッときた。これだ!ってなった。

でも、英語圏のウェブメディアとか調べてみたら、あんまり評価集めてないっぽいですね。しょぼーん、って感じでもある。

このまま時代の徒花になりそうな……。さみしい。

で。

ここからはちょっと関係ないことだし、普段はあんまりネガティブな内容のことはアウトプットしないようにしてるんだけど。これも備忘録としてここに書いておこうっと。

というのは、やっぱり3月に出たばかりのソランジュの『When I Get Home』。

これは絶賛の嵐です。

前作『A Seat At The Table』が相当評価を集めていたから、『When I Get Home』も、リリースされた直後から「2019年を代表する傑作!」「名盤!」みたいなレビューがいろんなところで乗っかってる。


英語圏もそうだし、日本語圏でもわりとそう。

僕の信頼する、きっちりと批評軸を持ったリスナーや書き手の人たちがソランジュに関しては「すごい」「すごい」を連呼していて。

インタビューや、いろんな考察も出てきてる。で、正直、それもすごく面白い。



ただ、僕としてはアルバムを通して30回くらい聴いたんだけど

「うーん、すごいのはわかるんだけど、うーん……」

という感じなのよね。正直。 

もちろん、繰り返し聴いているうちにフォーカスがあっていくタイプの音楽だから、この先なんかの瞬間にピントがあうのかもしれないけど。スイートスポットにハマったらきっと気持ちいいはずで、それに文化的な読み解きやカルチャー的な深みもあるから重要な一作であるのはわかるんだけど。でも結局、今の時点では

「うーん、なんか好みじゃないわ」

になってしまった。ソランジュ評価の波に自分も乗っかる必要ないわ、って。それよりGESSAFFELSTEINの意味わからんダサいシンセと、Juice WRLDの新譜と、あと2 Chainzのアリアナ・グランデと一緒にやってたやつ聴くほうが気持ちいいわって。



「みんな絶賛してるけど自分的には全然ピンとこなかった」というのは、ちゃんと覚えておくと、後々から振り返ったときに何かの起点に成り得る可能性がある。宇宙は多元的だからね。


自分の記憶なんてあとから簡単に捏造できちゃうので、ソランジュに関しては、リリースされた3月のうちに書き記しておこうと思いました。


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