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cakes×note fes「心のベストテン公開収録」ありがとうございました。

先週末、cakes×note fesの2日目の「心のベストテン 公開収録」に出演させてもらいました。

昼くらいから会場にいて、いくつか脇で見ながら「ふむふむ、こんな感じか」と思って。で、一つ前の「やれたかも委員会」がめちゃめちゃ盛り上がって。いざ自分が壇上に立ったら満席だったお客さんは半分以下に減っている。まあ焦ったよね。というか「なるほど、こんな感じなんだ」というのを実感した。というのも、ヘッドライナーなのにお客さんがガーッと減ったフェスのステージというのは、これまで何度も見てきたから。あそこで演奏するミュージシャン、どんな気持ちなんだろうって思ってた。

結果から言うと、すごく燃えました。トップギアから入ろうとして最初はうまく噛み合わなかった感もあったけど、特に途中からスパークした感があった。「これからの20年、ぼくたちはご機嫌に生きられる。音楽とともにあれば」ということを、最後にちゃんと言えてよかった。

で、後からフォローしようと思ってたことが書かれていたのでびっくり。実は「21世紀の文化戦争」というテーマで話そうと決めたのは直前の楽屋の打ち合わせでのことで、それはハヤカワ五味さんとこばかなさんのトークで「デザインとは課題解決のための手段である」みたいなことを「だよね〜」みたいなゆるいトーンで話していたのにとても感銘を受けたから。ある種のアンチテーゼとか決意表明みたいなトーンじゃなく「前提よね」みたいな感じで話していたから。「そうだよなあ」と深く思ったのですよ。

で、「本当に難しいのは問題を発見して設定すること」っていうことを話していて。「それはデザインじゃなくてアートの、音楽の役割だと思うのよ」と思ったところから、チャイルディッシュ・ガンビーノ「This is America」や『ブラックパンサー』や「#Metoo」のように、今の英語圏で起こっていることを、一つの「文化戦争」として読み解くということを思いついたのです。

たとえばベトナム戦争の頃のアメリカ、インターネット普及前の時代と比べて、あきらかに世界は可変になったわけで。しかも大きな企業じゃなくて個人のアイディアとモチベーションの集積が実際に変えてしまっているのを目の当たりにしている。となると、カルチャーは「慰みもの」や「余暇」ではなく「それぞれの理想を実現するための旗印」になりうる。とはいってもエンタテインメントはもちろん批評性だけでは成立しなくて、身体性や楽しさや可愛げが重要になる。そういうことは「心のベストテン」でずーっと語ってきたことなんで、やっぱりそこに着地したなあと思ったわけです。

あと、なんだかんだ言って最初にかけたのがPINK GUY「セックス大好き」で、最後もセックスの話で終わるというね。毎回「心のベストテン」は不思議な円環で偶然に伏線を回収することが多いんですが、大谷さん流石だなあと思います。

打ち上げ終わって、かなり酔っ払った帰り道、中島さんに「ちゃんと爆弾を手渡せた気がします」と言って別れたことを今思い出した。我ながらエモいな。

#cakesnotefes

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