大森靖子「さようなら」／ツイッターやネットニュースだけを見て知った気になってた人が知らなかった本当のこと

2014年7月22日 19:27

「夏の魔物」での大森靖子について。（※追記　映像、公開されたので差し替えました）

圧倒的だった。ほんと胸ぐらつかまれた。大森靖子のライブは今までイベントで何度か観てたんだけど、今回のはちょっと半端ないものだった。

当日の様子はツイッターに書きました。

noteだとツイッターの埋め込みできないから、引用で。

大森靖子、夏の魔物。今まで個人的に観た彼女のライブの中では間違いなくベスト。スキー場の山の上から走ってきて登場したかと思ったら、あとはひたすらガチ勝負。リング上の四方に立てられたマイクに向かってひたすらギターを弾き、歌う。最後はアカペラ。声だけで飲み込んでた。すごかった。

大森靖子、ぶっ通しのステージでMCほぼ無かったんだけど、一つとんでもないのぶっこんできた。「私、8月に結婚するんです。結婚するんですけど、私の旦那とヤったアイドル、今日来てるからな！」「その部屋でエロいことしたい！」。と、叫んでからの新曲「デートはやめよう」。鳥肌立った。

実は書いた時点で、二つのツイートのうち、ライブについて書いたものよりMCのほうだけ切り取ったやつのほうが拡散していくだろうな、という直感があった。だってそのほうがゴシップとしてホットだしね。

実際、その通りの結果になった。一日たった段階で、上はリツイート数31。下はリツイート数1042。およそ1000人の差が生じたことになる。

ネットニュースにも取り上げられていた。

一部ネット上では「ヤッたアイドルは誰なのか？」と追求が始まり、大森の“旦那”がバンドメンバーではないかとの憶測から「大森とライブで共演しているアプガのメンバーでは」「でんぱ組はメンバーに元バンギャがいるから怪しい」などといったウワサも飛び交っている。

アイドルファンからは「大森靖子の旦那とヤッてんの？みたいな、必要のない疑念を各アイドルのファンに持たせる必要があったのか」「結婚はめでたいけど、自己満足のために爆弾を置いていくのはタチが悪い」「疑われるアイドルたちも迷惑」などといった批判も巻き起こっている。

だそうだ。他にも客とディープキスしたとか、いろんな情報がネットを駆け巡った。

でもね。

本当に衝撃的だったのは「発言」じゃなかったよ。音楽だった。この日の大森靖子は間違いなく他の出演者全員に勝ちに来ていた。気迫がとんでもなかった。ギターと歌だけでかき乱す力を持っていた。

その極致が、最後の２曲「デートはやめよう」と「さようなら」だった。

MCの「その部屋でエロいことしたい」っていうのだって、この曲の歌詞の「生きてるって実感できちゃうよな　エロいことをしよう」って一節にかかってるわけだしね。

そして「さようなら」。ギターをおいて、アカペラで歌っていた。

わからないなら死ねばいい
私はまだ歩ける

静寂に包まれる夏の夜のスキー場。リング型のステージで、コーナーポストの上に登って、オーディエンスに向かって、こんな風に叫んでいた。完全に引き込まれた。

ツイッターやネットのまとめを見ても１％も伝わらないほどの、ぐつぐつと煮えたぎるような興奮があってほしい。

うん。あった。確かにあったね。行ってよかった。（72/100）

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