何事をなすにも勇気が必要だ。自分自身について考えるときも同じだ。自分について考えるとき、ややもすれば自分を甘い眼で見てしまう。自分を特別扱いしてしまう。自分を、他の人々とはちがう罪のない別格の存在だと思ってしまう。今のままで何事も可能にしてしまう人間であるかのように見てしまうものだ。そんな夢見心地の空想にだまされず、またことさら自分に厳しくなるのではなく、自分についての事実をそのまま真っ直ぐに恐れずに見ることができる勇気が必要だ。