reiko shibuya

新潟県在住のイラストレーター

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人から教わるばばさ菓子 ー吉原殿中ー

嬉しい情報 ばばさ菓子研究をしてると言っているけれど、ものすごくマイペースでやっているし、普段リサーチをする場所は近所のスーパーやバイト帰りに立ち寄る店など狭い行動範囲内に限られているので、少ない情報の中でやっている状況だ。でも、たまにばばさ菓子研究ノートを読んだ方から、私の近所では見ないようなばばさ菓子の情報をいただくことがある。 2021年の8月、twitterで漫画家のdolllyさんに茨城県水戸市のお菓子「吉原殿中」というを教えていただいた。 dolllyさんは愛

    • 五家宝

      だいぶ間が空いてしまったけれど、この間にもばばさ菓子のことを考えたりそうでもなかったり、でも四季折々にばばさ菓子の売り場をウォッチしてみたり、それなりにやっていた。 どれだけ間が空いても、何くわぬ顔をして突然喋りだす感じでやっていこうと思う。 ばばさ菓子といえば ばばさ菓子の売り場を見ていると、ばばさ菓子の代表格であるゼリー菓子やミニ和菓子アソート、えび満月や瓦せんべいなどは健在だけれど、以前にも増して大袋入りのバウムクーヘン(健康に配慮した低糖質タイプなどもある)、ベル

      • Kストアーはすごい

        車で数分くらいの距離にKストアーという店がある。Kというのは伏せ字で、実際はKを頭文字にした苗字+ストアーが正式な店名だ。 去年の夏〜秋、我が県でも新型肺炎ウイルスに感染する人が増え、(今はもっと多いんだけど、当時は今より緊張感があった)外出するのもなんだかですよねということで引きこもっていて、暇を持て余した私と姉は週末たまにイオンに行ったりすることだけがレジャーになっていた。 しかし薄々気付いてくる。週末のイオンというものは、その地域で一番混んでいると言っても過言ではな

        • ごんじりを知っているか

          「ごんじり」を知っているだろうか。私は知らなかった。 これがごんじりだ。ある日スーパーの「おつまみ・ばばさ菓子」の棚をうろついていたところ、この存在に気づいた。一口大の大根の漬物(「寒干大根漬け」とパッケージにある)が個包装になっていて、食べたいと思ったら即大根の漬物が食べられるというものだ。 私は漬物は食事の時に食べるもので、お菓子のように「好きな時に食べる」ものではないという先入観があったから、最初は結構驚いた。しかし、田舎のおばあちゃんたちが自慢の自家製漬物やお菓子

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        • ばばさ菓子研究ノート
          14本

        記事

          飴のつどい

          良さげなばばさ菓子を見つけるのに良い場所はどこか、というとやはりお年寄りのお客さんが多いスーパーなどがいちばん良いと思う。地方のデパートの食品売り場などでもハイエンドなばばさ菓子がチェックできるし、お年寄りが多い地域のコンビニのプライベートブランドのばばさ菓子なども見逃せない。それに加えて、最近無視できないと思うのが100円ショップだ。もちろん、ばばさ菓子のラインナップとしてはスーパーと比べてかなり劣るし、何も見つけられずに帰ることもある。でも、たまにすごい掘り出し物があると

          飴のつどい

          盆かわいい

          ばばさ菓子が日常のお供え菓子の役割も果たしている、ということを前に少し書いたけれど、お盆はお供え菓子の本番のようなものだ。近所のスーパーでもエントランス脇に配置され、賑わいを見せていた。 この辺りの定番は、「粉菓子」と言われる、米などの粉と砂糖を混ぜて型抜きしたものだ。今の今まで全国区と思っていたけれど、この「粉菓子」という言葉が使われているのは新潟県や山形県の一部なんだそうで、知らないことばかりだ。見た感じは落雁のような感じだけれど、高級和菓子店で見るような指の先ほどの小

          盆かわいい

          あなた、ばばさ菓子でしょう

          私のよく行くコンビニは、パートの職場の近くのローソンだ。繁華街からは少し離れていて、近くには信用金庫や郵便局、マンションなどがある。 リモートワークで済んでいた期間が終わり、久々にコンビニに寄ってお菓子でも見よう、プライベートブランド「ローソンセレクト」の商品のあたりを見ていたら、「あ、この感じ…あなた、ばばさ菓子でしょう」というお菓子がいくつかあったのだ。 私は今まで、コンビニには若い層に売れるような菓子ばかりでばばさ菓子はないものと思っていたけれど、調べてみたらそれは

          あなた、ばばさ菓子でしょう

          塩とレモンと 「へえ…ハイクオリティじゃん」

          ばばさ菓子を少しずつ買うようになった私に対して、姉が「ねえ、それはおいしいと思って買ってるの?」と言ってきた。難しい。確かにおいしいとは思っている。今まで出会ってこなかったような味や食感だったり、懐かしさにウワッとなるようなお菓子に出会えるのはうれしいものだ。でも確かに、「これおいしい!おすすめ!」と誰にでも言えるものばかりとは限らないのがばばさ菓子だ。 スーパーの「一軍コーナー」、明治のチョコレートや森永のクッキー、カルビーや湖池屋のスナック菓子などの強靭な定番商品が陣取

          塩とレモンと 「へえ…ハイクオリティじゃん」

          甘い味噌 そしてピーナツ

          私の母は「ピーナツ味噌」が好きだ。ピーナツ味噌とは、「もう飴じゃない?」というくらい砂糖の入った甘い味噌でピーナツをあえたもので、スーパーでは佃煮などが売られている横にある場合が多い。 「このピーナツ味噌を舐めながらご飯を食べるとうまい」と言われても、若いうちはピンとこなかった。甘いものでご飯を食べるのはなんかイヤだな、くらいに思って、積極的に食べることもなかったと思う。五平餅なんかもそうで、ああいう「ご飯なのかお菓子なのかはっきりしない甘い味噌味」というのが少し苦手だった

          甘い味噌 そしてピーナツ

          『ドラゴン・マッハ!』は最高の映画

          『ドラゴン・マッハ!』は最高の映画です。 当たり前のことを言ってしまった。でも何度でも言いたい。『ドラゴン・マッハ!』は最高の映画なので…… アマプラとかで映画を見るときは、公開時にTwitterのTLでお祭りになっていて、興味を惹かれたけど都合がつかず見れなかった、という作品を見ることが多い。『ドラゴン・マッハ!』もそのひとつで、見たらものすごくいい映画だったので友達にも勧めたくて下書きもなしに書き殴ったのが下記になります。当然ながら以下全て個人の感想です。 私が思

          『ドラゴン・マッハ!』は最高の映画

          「おばあちゃんちにあるまずいゼリー」問題

          初めに謝りたいけれど、そんな問題はない。 ただ、私の中にあるばばさ菓子の寒天ゼリーに対する複雑な思いをここに書いておきたい。ばばさ菓子の寒天ゼリーが「おばあちゃんちにあるまずいゼリー」とひと口に括られてしまうのは、私の中で納得いってないところがあるし、もう少しいろいろなばばさ菓子の寒天ゼリーを食べれば、何か掴めるのではないか、という気もしている。 まず、「清流ミックス」の紹介をさせて欲しい。私はなんとなくDJ KAORIさんっぽさを感じている。寒天の清涼感を「清流」と例え

          「おばあちゃんちにあるまずいゼリー」問題

          羨望 マジのばばさ菓子

          私はまだおばあさんという年齢ではないが、ばばさ菓子をチェックしてたまに買って食べる程度のばばさ菓子ルーキーだ。そんな私にも、マジのばばさ菓子の現場を垣間見られる機会がある。 友達がお盆に義実家に行った時に、家族制度の緊張感と人間の暖かさが交互に押し寄せるようなエピソード実況とともに「義実家で本当に振る舞われたばばさ菓子」の写真を送ってくれたのだ。写真に写る菓子盆のなかに「巨峰の味」の姿があった。 「巨峰の味」とは、島根県出雲市の「津山屋製菓株式会社」が作っている、寒天のゼ

          羨望 マジのばばさ菓子

          あなたはパンケーキなのか

          ばばさ菓子の持ち味といえば、やはり他ジャンルにはない渋さ。 例えば、パッケージといえばこんな感じ。 渋い。商品名が漢字だ。(ちなみに桃山は白餡と卵黄をベースにした、いわゆる黄身餡のお菓子で、いろいろなメーカーから出ているかなりポピュラーなもの。和菓子専門店にもある)渋い色合い、筆文字、ゴールド使い、このテイストを見ると「ばばさ菓子だな」とピンとくる。 でも今実際にばばさ菓子売り場に行くと、この渋い文脈にないパッケージのものもけっこうあるな、と感じる。私の母はもうすぐ70

          あなたはパンケーキなのか

          なにはなくともサラバンド

          ばばさ菓子研究を始めた者として、一番最初に紹介したいお菓子、それは「サラバンド」。 なぜかというと、めちゃくちゃ美味しいからだ。 長野県安曇野市の小宮山製菓が作っている「サラバンド」は、「欧風せんべい」というものらしい。派手さはないけれどレトロな雰囲気がナイスなパッケージが売り場で目立っていて、手に取ってみた。表面の感じやクリームが挟まっているっぽいところから、いわゆるゴーフレットみたいなお菓子かな、と思ったら、少し違った。 まず、ゴーフレットのようにサクサクとした砕け

          なにはなくともサラバンド

          ばばさ菓子研究ノート

          去年からばばさ菓子への興味が盛り上がって、自分なりに研究している。 ばばさ、というのは私の住んでいる地域のややディープめな田舎で「おばあさん」を指す言葉だ。私が10代か20代だったある日、実家のお菓子の棚をみていたら母に「今はばばさ菓子しかねぇよ」と言われたのだ。棚にはかりんとうだったか、甘納豆だったかがあったと思う。 ばばさ菓子という言い方も、母の職場の同僚が使っていた言葉らしいので、なにかオフィシャルの呼び名というわけではないが、なんだか気に入ってしまい、おばあさんが

          ばばさ菓子研究ノート