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子育てのゴールに想いを馳せて。自立し自らの道を幸せに歩む人に育てるには?

今日は成人の日です。成人といえば、民法の改正により2022年から成人年齢が20歳から18歳に引き下げられました。

成人式はこれまでのように20歳になる年齢を対象者として開催する自治体が多いようですが、18歳以上になると親の同意がなくても携帯電話やクレジットカード、賃貸住宅の契約が可能になるなど、社会的には大きく自立の一歩を踏み出すことができる年齢になります。

まだまだだと思っていた我が子の自立…つまり、子育てのゴールがいつの間にか遠くない未来に迫っていると実感する方もいらっしゃるでしょう。

子育てのゴールを考えてみたことはありますか。具体的に「これがゴール」として描いていなくても、「自分らしく輝いた人生を送ってほしい」「困難に負けずにがんばり抜いてほしい」そんな願いを抱きながら、毎日の育児に奮闘しているご家庭が多いはず。この願いこそが子育てのゴールです。

そしてこれらの願いは、子どもが一人で生きていける自立した人間に育つことによって叶えられるといえるでしょう。七田式では、子育てのゴールを子どもの自立だと考えています。

「一人で生きていける」というと、経済的自立がイメージされがちですが、それよりも先に子どもが自立するために身につけておくべきことが2つあります。


●人として正しい善悪の判断を身につけよう

自立に向けて身につけるべきことの1つめは、人として正しく生きる力です。

ここでいう「正しく生きる」とは、身だしなみを整える、勉強をするといった日常生活ではなく、ものごとの善悪、人としてやって良いことと悪いことを判断して生きることです。

1 人を傷つけない、自分も傷つけない

肉体的にはもちろん、精神的にも傷つけてはいけません。「友達を傷つける言葉を口にしない」、自分を傷つけないために「道路に急に飛び出さない」「駅のホームの端を歩かない」といった社会生活でのルールも含まれます。

2 人に迷惑をかけない

好き勝手をして周りに迷惑をかけてはいけないことを理解させます。走りたいからと電車やお店の中を走ることは、他の人の迷惑になりますね。自分が楽しくても人に迷惑をかけるのは、「わがまま」であることを教えましょう。

3 自分のしたことに責任を取る

子どもが意欲を示したとき、親として難しいとわかっても、頭ごなしに否定しないようにします。したいことをする自由には必ず責任が伴うこと、自分で責任を取らねばならないことを小さいうちから意識させましょう。

もちろん、これらを心がけた育児をしていても、子ども(とくに1歳から6歳)がしてはいけないことをしてしまう場面は必ずあります。大切なのは、きちんと叱ることです。いけないことをしたのに放っておくと、子どもは「自分は愛されていない」と感じるようになります。

しかし、親が愛情を持ってきちんと叱ると、「自分を愛しているから、いけないことは叱って教えてくれている」と分かり、親への信頼が育まれていきます。

●自ら行動する積極性を身につけよう

自立に向けて身につけるべきことの2つめは、やるべき時に自分から取り組む力です。

宿題に加えて毎日プリント2枚をする約束をしたのに「習いごとがあったから」などの理由で、自分から取り組まない。親に言われて始めるのでは、自主性は育ちません。何をするにも親の顔色を見て決めるようでは、自立はできないのです。

子どもが自発的に取り組むようになるには、コツがあります。「勉強しなさい」「練習しなさい」といった強制する声かけではなく、子どもが自然と興味を持ち、やりたいと心が動くように感じさせる工夫をすることです。

英語を勉強してほしいなら、まずは親が子ども向けアニメなどの英語教材を見ながら楽しく勉強する。親の楽しそうな姿は子どもにとって魅力的なものです。仲間に入りたいという気持ちが自然と生まれるはず。「何してるの?おもしろい?」と聞かれたらチャンスです。「おもしろいよ!でもあなたはやらなくてもいいよ」と答えましょう。この回答には、やるかどうかは自分で選ぶ、親は強制していないことを認識させる意味があります。

「やらなくていい」と言われると「やりたい」という気持ちが強くなるものですね。自発的に取り組むやる気を引き出すには、親の演出がカギなのです。歯磨きなどの生活習慣も同様です。親が「歯がピカピカで気持ちいいな」などと言葉にすることで、「一緒にやりたい」気持ちを抱かせましょう。

遠くない未来にやってくる、自分の力で道を選択して生きるわが子の頼もしい姿。そんな姿を見守る日を楽しみに、一人で正しく生きていく力とやるべきことを自ら進んでやろうとする力、この2つの力を小さなころから養っていきましょう。