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11月24日は「和食の日」。体にも心にも良い食事について考えよう

実りの季節である「秋」には、自然への感謝と来年の五穀豊穣を祈る行事が日本各地で開催されます。日本の食文化に重要な季節、秋のなかでも今日、11月24日は「いい(11)に(2)ほんしょ(4)く」という語呂合わせから、「和食の日」と定められています。

日本の地理的条件によってもたらされた海山里の恵みと発酵食品、米飯を中心とした「和食」は、子どもから大人まで家族みんなの心身の健康をはぐくんでくれる理想的な食事です。

●子どもの健全な成長のために大切な4つの「育」


私たちの命は、食によって養われています。生きる源は食べることです。良い食べ物は脳も心も健やかにはぐくんでくれますが、そうでない食べ物を常食していると、体にも心にも良くない影響が出てしまいます。

子どもに落ち着きがない、集中力がないというと、どうしても性格との関係を考えがちですが、実は毎日の食事の結果であることも多いのです。食生活を見直したら、集中力がつき、成績があがったというような例は少なくありません。

子どもたちの健全な成長のためには、知育・徳育・体育・食育が大切だと言われていますが、この4つは本来、「①食・②体・③徳・④知」の順番で重要視しなければなりません。つまり、良い食で健やかな体をつくり、人としていかに生きるかを知って徳をやしない、知能を高め豊かな知識を身につける、という順番です。

●バランスの良い食事を家族みんなで食べることで、心も体も健やかに育つ

バランスの良い食事のキーワードは「まごわやさしい」です。

「ま」は豆類、「ご」はごまなどの種実類、「わ」はわかめなどの海藻類、「さ」は魚、「し」はしいたけなどのきのこ類、「い」はいも類。このような食材を用いた食事、いわば日本古来の素朴な食材をつかった「和食」は健康な体を養ってくれる理想的な食事なのです。

また「白くない食品」を選んだほうがいいことも、あわせてお伝えしておきます。和食の主食といえば、「お米」ですが、玄米を精米して白米にする過程で、糠(ぬか)や胚芽を取り除いてしまうと、ビタミン・ミネラル・食物繊維なども失われてしまいます。精白の度合いは、玄米・三分づき米・五分づき米・七分づき米・胚芽米・白米という順で大きくなるので、白米よりは胚芽米、分づき米や玄米を選んだほうが、栄養価は高くなります。

砂糖や塩も同じです。精製された白砂糖より、三温糖や黒砂糖の方がミネラル分を多く含んでいます。塩も精製された食塩は99%が塩化ナトリウムなのに対して、自然塩はマグネシウムやカリウムなどのミネラルを多く含んでいます。

食材やメニューに気を付けることも大切ですが、何より大切にしたいのは「家族で一緒に食べる」ということです。どんなに栄養のある食べ物も、子どもが独りで食べていては「心の栄養」にはなりません。家族揃って楽しく食べることで、子どもは親から大切にされていること、親から愛されていることを感じることができるでしょう。家族全員が難しければ、お父さんだけ、お母さんだけでも構いません。和食の日の今日は、バランスの良い日本食で、お子さんと一緒に笑顔で食卓をかこんでみてはいかがでしょう。

参考:
11月24日は「和食の日」|一般社団法人和食文化国民会議