シフティングを使う(1)

1. シフティングは意識のOS(オーエス)

 シフティングは意識の枠を外すアプローチです。人間は、普通は自分の枠をなかなか気付けないものですから、対話形式をメインとしています。しかし、各々の技法は独立しても活用できるので、ひとりで行うことも可能です。ただし、人によって得意、不得意があり、自分でやるより人と対話形式でやった方が上手く行くのではないかと思います。

 意識の枠を外すということは、瞑想や禅でも行っています。最近はビジネス向けにマインドフルネスみたいな呼ばれ方もしますが原理は同じです。それらとシフティングとは何が違うのでしょうか。瞑想や禅が意識の枠を外すまでのプロセスを重視しているのに対し、シフティングは意識の枠を外して、枠が外れた意識をどう現実世界に活かすかにフォーカスしている点が違うのです。

 禅に十牛図という絵があります。禅の各段階を10枚の絵で示したものですが、この絵では悟るということは5段階目ぐらいで、後の後半プロセスは現実に戻るプロセスなのです。すなわち、禅でも悟ることがゴールではなく、悟った後に現実世界に戻ることがゴールなのです。シフティングは、この後半プロセスに重点を置いた意識の枠を外すアプローチだと考えていただけたら良いかと思います。

 シフティングの技術を組み合わせれば、個人セッション的なことから、ビジネスへの活用、ヒーリングのような健康面での活用、いわゆるスピリチュアルと呼ばれる見えない世界への活用など、幅広い活用が可能となります。

 パソコンの世界に、オペレーティングシステム=OSというものがあります。パソコンの各種ソフトやアプリは、このOSの上で動作します。シフティングは、いわば意識を扱うためのOSみたいなものであり、単独で利用することも可能ですが、様々な手法の中で活用いただくことも可能です。

 たとえば、全ての現実は自らが作り出しているという論があります。しかし、現実をみるとそれを理解することができません。しかし、ロールシフトを利用すると自分の中に複数の自分がいることに気付け、その自分の中の一人がトラブルを引き起こしていることを理解することができるようになります。これは心理学的な個人セッションなどでも利用できます。また、ネガティブクリアリングという手法を利用すればさらに個人セッションを進化させることができます。記憶にリンクしているネガティブなエネルギーをとれば、トラウマの解消からメンタルブロックの解除まで幅広いことが可能となります。このように、各種セッション、コーチングなどに幅広く活用していただくことが可能なのです。

 また、個人セッションと似たような分野にコンサルティングというものがあります。メンタルな面のコンサルティングはもちろん、ディファインシフトを活用して自分を定義して、ビジネスに活用することも可能です。自己定義や自己のパーソナルブランディングを明確にすると同時に、その使い方をワークショップで体感するというアプローチです。パーソナルクレドというアプリを活用いただくことも可能です。

 ビジネスでいえば、エリアシフトは即戦力として利用できます。セールスやサービスのコミュニケーションが向上するだけでなく、社内コミュニケーションなども向上します。社内研修などに活用いただくとビジネスの業績アップにつながる可能性が高いと思います。

シフティング自身を単独で研修に使うこともできますが、他の研修のノウハウに取り入れていただくと、さらに効果が高いと思います。

 また、レベルシフトのようにエネルギーを扱うレベルになると健康面での活用が可能になってきます。健康ブームで、気功や太極拳などをされている方も多いですが、それをさらに進化させて、身体の不調を改善し、自分の健康を作っていくということも可能になります。これも他の手法と組み合わせていただくとさらに効果が上がると思います。

 このようにシフティングは意識を外すアプローチであり、またOSのように他の手法と組み合わせて様々な拡張が可能であるため、逆に「シフティングをどうやったら習得できますか」と質問されると困ります。なぜなら、シフティングは皆さんの意識の枠を外す技術であり、文章を読むだけで意識の枠が外れる人もいれば、他の人の体験をみるだけで意識の枠が外れる人もいます。何回も体験して納得される人もいます。

 ですから、一般のカリキュラムのように、初級を習得して中級や上級へと進むといったものでもありません。概念を理解するための体験コース、より詳しく落とし込む基本コース、エネルギーまで扱う上級コースという形で用意はしていますが、体験コースでも十分な人もいれば、上級コースまで受けた方がいい人もいる、そういうコース設定にさせていただいています。

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