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絶対に落ちないためにの予備試験短答攻略

割引あり

 予備試験の天王山は論文ですが、短答式試験で落ちてしまった人は意外と多かったです。自分の知り合いの予備受験生も9割ぐらいが短答で落ちてしまいました。短答を突破できなければそもそも論文を受験することはできません。
 しかし、短答式試験について、予備校の講座と指導があまりなく、ほぼ自己責任でやらなければならないのが現状です。論文が上手に書けるのに、短答の段階で落ちてしまうのは非常に勿体無いことです。(こういう人は割と毎年います。)
 私は予備試験の短答よりも高い正解率(85%から90%程度)が求められる司法書士試験も合格したため、短答に対する苦手意識があまりなく、色々コツを知っています。今回は効率よく短答試験を突破する勉強法とおすすめの教材を紹介します。


短答試験の落とし穴

そもそも何で短答試験

 予備試験は実務家登用試験として、論文がメインです。短答試験には法的思考力、事務処理能力などがそこまで求められておらず、逆に暗記が必要です。そして、司法試験のように、短答が総得点に加算されることもなかったです。結局短答で高得点をとっても最終合格に有利になりません。
 こうした短答試験の存在の目的は主に論文の採点人数を2500人程度に絞ることです。ということで、短答は点数に関係なく合格すればいい試験なんです。しかし、短答の合格点は毎年変わっていて、数点の差で不合格になることも少なくないので、確実に合格できる点数(おおむね168点以上)を取れるといいです。

短答対策は直前期だけでいい?

 多くの予備校は「短答は直前の2ヶ月ぐらいやればいい」と言ってますが、これは果たして正しいなのでしょうか。
 一度勉強経験がある人なら最後の2ヶ月でも間に合うかもしれませんが、初学者にとって直前の2ヶ月では絶対足りないです。(一般教養で50点ぐらい取れる場合除く)そのためにも、最初から毎日少しづつやるのがおすすめです。そもそも毎日全ての勉強時間を論文に使うのは難しいので、2、3時間ぐらい短答過去問を解くようにしましょう。短答過去問の量はかなりあり、アシベツの場合、1万アシを超えてます。これぐらいの過去問を短答試験前の2か月間で消化するのは非常にハードル高かったと思います。毎日の隙間時間を生かして対策することで、困難を分割させることができます。
 私自身のやり方で言うと、毎日の寝る前や電車中の時間を使い、辰巳の短答アプリで過去問をやります。

 ちなみに、私は行政書士、司法書士を含めて紙の過去問集を使ったことがありません。アプリの方が情報の管理などがしやすかったです。
 紙の過去問集を利用したい場合、辰巳の短答パーフェクトがおすすめです。

一般教養は捨てていい?

 結論から言うと、平均点以上取れる人ならそんなに一般教養対策しなくてもいいですが、取れない人は平均点まで取れるように頑張りましょう。
 多くの予備校は一般教養抜きで法律科目だけで160点以上取る戦略を推奨しています。しかし、法律科目だけで160点以上(平均一科目23点程度)を取ることは決して簡単ではありません。
 なぜなら、憲法、行政法、商法の三科目に苦手な人が多く、他の科目よりも7割を取るハードルが高かったです。しかも、この三科目の短答のと論文との関連性もあまりないから、たくさんの時間を投入することも効率良くありません。結局法律科目の点数だけで合格ラインを突破することは困難です。(私もできなかったです)予備校が一般教養対策に積極的でないのは、法律資格の予備校は一般教養について、満遍なく教えることができないです。しかし、一般教養の重要です。一般教養で多くの点取れる人は間違いなく短答受かりやすいです。

 そこで、確実に合格するために、一般教養少なくとも平均程度の30点ぐらい取れるようにしましょう。確かに予備試験の一般教養の難易度が高く、一般人にとって50点台を取ることはほぼ不可能です。しかし、10点台から30点台へ引き上げることは決して困難ではないと考えます。私は日本の大学入試を受けたことがなく、共通テストなどの知識ほとんどなかったです。それでも、2週間ぐらいかけて、世界史、日本史、政治、経済、地理などの文系科目をざっくり勉強して、30点を取ることができました。
 もっとも、超直前期で一般教養を勉強することはおすすめしません。少し前の段階から、YouTubeの共通テストの各科目の講義動画や共通テストの教材、経済学の入門書を毎日の休み時間で少しずつ目を通すようにしましょう。別に細かいところまで覚える必要はなく、幅広く、浅く勉強すればいいです。一般教養は知識だけ問われる試験ではないことですから。

「司法試験予備試験の実施方針について」より抜粋

 そのため、別に知識が足りないとしても、現場で冷静に分析してみれば、限られる知識を駆使して、正解に辿りつくことはできます。
 令和5年予備試験一般教養の第4問を例にしましょう。

 これを見て、わからないことが多いでしょう。ここで、明らかに正しくない選択肢を一つ一つ排除すればいいです。
 まず、5について、文言から見てこれは226事件の話です。でも、別に226事件のこと知らなくても、戦前「陸軍の政治的な発言力は低下した」ことはなさそうで、正しくないことがわかってきます。
 次に、2について、伊藤博文は日韓合併の前に暗殺され、この点、知っている人は多いと思われます。
 さらに、3について、浜口総理が暗殺されたのは1930年代です。一方、ワシントン海軍軍縮条約は第一次世界大戦の終戦後に締結されたものです。時代は明らかに異なります。これで、3も排除できます。
 1と4について、私も当時では確実に判断できなくて、最後は1にしました(正解は1でした)
 このように、わかっている選択肢を一つ一つ排除することで、正しい選択肢をマークする確率は5分の1から2分の1まで上がりました。
 一般教養の時間はとても余裕ですので、諦めずに一個一個の選択肢を目に通すようにしましょう。正解が一問でも増えれば点数が3点伸びます。場合によって合否が変わるかもしれません。


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