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再び紙の本を作ろうと思う

私は昔から文具が好きで、その中でもノートが好きだった。
ノートは紙の束であり、中身が空白であるというのも良い。
そのノートに私は好みの人物相関図を書き込み、頭の中で妄想するという子供だった。

いつか自分で本を作りたい。
そんな事を考えながらもその夢を忘れていた私は、40過ぎて突然恋愛小説を書きだした。
自己啓発のために面白そうだから受けたカリキュラムに、物語を作るというものがあったのだが、それがとにかく楽しかった。頭の中で考えた登場人物が勝手に動き出すってこんな事なんだ。という事を実感した。

私小説のようなものを書いてブログで発表した私は、続き物の短編をどんどん書いた。(既刊 夢で逢いましょうがそれです)
そのあと本にはしていないけれど、お友達が夜中タクシー事故をきっかけに年下の頼れるイケメンと出逢った実話をもとに、TLのようなものを書きエブリスタに掲載。(作品名:クレイジーランデブー)そこから派生した物語をどんどん書いていくうちに
SNS官能小説家、なんて肩書を付けてもらうまでになった。

官能小説、といってもわかりやすいエロスなんて書けない。
五感と言う意味での官能しか書けない人間なのだ。
だから私の書く小説には擬音が少ない。擬音を使うより何かに例えるからかもしれない。

そんなことはどうでもいいのだが、作品を書き溜めていくうちにもっと読んで欲しいと思うようになった。となると作品を形にして発表できる場が欲しくなる。
というわけで私は、2020年に10月に福岡で開催される予定だった文学フリマ福岡に申し込んだ。
状況は悪くなり、どうなるか全くわからない状況だったけど本を企画してどんどん作った。1年で10冊以上作った。
そんな私を応援してくれる人もあり、大々的に本を買い取ってプレゼント企画もしてもらった。ありがたい話である。
プレゼント企画してしまったら売れなくなるんじゃないか?などとせこいことを考えたりもしたが、プレゼント企画に便乗して発注してくれる人も現れ、何冊かの本は完売したり増刷したりした。

しかし、イベントは結局中止になり翌年の1月に開催されたBLオンリーイベントはサークル・一般併せても30人くらいの参加者だった。
生まれて初めて出たイベントでサークル参加したものがこれだったのはなかなかキツかったが、10人通り過ぎて3人(サークル参加者含む)購入してもらえたなら打率は良いほうである。何ならイチロー並なのでそれは自慢しても良いのかもしれない。

その後創作を通じて仲良くなった(つもりだった)人から突然訳の分からないことを言われてブロックし、夏ごろ発覚したがんも相まって何も本を出さない一年を過ごしたのが2021年。

この年は私には珍しく、1本も長編を書かずに終わった年でもあった。
(なぜか突然韓流アイドルにハマり、MAMAMOOばかり聞いていたが)

がんは極々初期で全摘し(ついでに子宮も卵巣も取った)おかげさまで元気になった私は、再び書きたいという欲に取りつかれるようになった。
アンソロジーで考えた企画があったのだが(タロットの大アルカナをテーマにショートストーリーを書くというもの)本当は自分で書きたかったのだ。

じゃ、それをやろう。
というわけで現在私はそれに取り組んでいる。いつも勢いよく書けるのだがこの作品だけはゆっくりと書いている。
(理由はあるが別に書こうと思う)

とにかく元気になると本が作りたくなるらしい。

先日お邪魔した文学フリマ京都でもたくさんの先輩方が(年齢関係なく)参加されており、同席したお友達曰く「マハラジャのように」本を購入してきた。
それを読むにつれ、情熱が再燃するのを感じたのだ。

詩も、短歌も、イラストも、小説も。
湧き上がってきたものは全て形にしたい。
というわけで、また本を作ることにした。

どこかのイベントに参加して売ることと、作った本を電子化して海外の人にも読めるようにしたいというのが現在の目標であります。

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